神話の流れに恵みを求めて
斐伊川水道建設事業シリーズ連載−3−
恵みの源流
斐伊川の源流が船通山にあるという話を前回(連載2)しました。斐伊川の下流の姿は目にする機会が多いと思いますが源流はどんなところなのでしょうか。
場所はこの辺りです。
下流では川幅の広い斐伊川ですが、源流近くでは左下の写真のようにとても小さな川なのです。また右下の写真のような滝もあります。
川は山に降った雨水が地面に浸透して低いところに集まり、少しずつ合流して大きくなっていきます。斐伊川ももちろん同じで、源流付近では左上の写真のような小さな流れです。
斐伊川と言えば砂の中を枝分かれして流れる天井川としての姿であったり、増水した時の、神話で語られる八岐大蛇(ヤマタノオロチ)のごとく氾濫すれば全てを飲み込みそうな姿が思い浮かびますが、上の写真のような小川や滝の姿もそれぞれ斐伊川の一部です。
船通山には下の写真のように斐伊川源流に沿って登山道があります。普段目にすることの少ない源流の姿を目にすると、大きな流れとなって我々に資源を与えてくれる斐伊川の貴重さを改めて感じます。
貴重な資源を生かすため
我々の住む島根県東部地域は、幸いにもこうした自然の恵みを享受できる環境にありながら、有益に利用する施設整備が十分に行われていないため、慢性的な水不足に悩まされています。
現在、斐伊川では国土交通省により尾原ダムの建設が進められています。このダムは氾濫を防ぐ役割と共に、流量調整を行い安定的に水資源を供給する役割も持ち合わせています。
そして、島根県企業局では斐伊川水道建設事業により、我々の生活にとって不可欠であるその貴重な資源の取水施設、水道用水として安心して使用できるようにするための浄水施設、そして利用される皆様の住む市や町へ送り届ける送水施設を作っています。
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