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流域下水道

 流域下水道とは、2つ以上の市町村の区域における下水を排除し処理するために設置する下水道で、下水道管(幹線管渠)、ポンプ場及び終末処理場からなり、それぞれの市町村が管理する公共下水道から排出される下水を集めて一括処理するものです。

 島根県が設置している流域下水道は、「宍道湖流域下水道」で、松江市、安来市の汚水を受け持つ東部処理区、松江市(宍道町のみ)、出雲市の汚水を受け持つ西部処理区で構成されています。

 

宍道湖流域下水道計画概要図

 

 

 

宍道湖流域下水道東部処理区

 昭和49年度に都市計画決定、事業認可を受け、同年度に浄化センターの用地18.8haを買収し、昭和50年度に浄化センター、昭和51年度に幹線管渠の建設工事に着手しました。

 昭和56年4月、旧松江市の87haをもって供用開始を行い、以降、昭和58年7月に旧東出雲町、昭和61年4月に旧玉湯町、昭和63年4月に旧安来市、平成12年5月に旧八雲村、さらに平成13年4月には旧広瀬町が供用開始しています。

 令和3年4月1日現在の整備面積は、松江市、安来市の区域のうち4,827.9haで、全体計画に対する整備率は87.3%となっています。

 平成元年に宍道湖・中海が湖沼法の指定を受け、排水規制が強化されたことから、宍道湖東部浄化センターでは、平成6年4月に窒素・リンの削減を目的とした高度処理施設を導入しました。さらに平成10年9月には、リンの高率除去を目的とした造粒脱リン装置を設置し、処理水中のリンをリン化合物の結晶として回収しています。下水汚泥については、濃縮、消化、脱水により減量化したうえで、セメント原料、肥料原料、炭化原料として有効利用するため、外部に処分を委託しています。また、前述の造粒脱リン装置で生成されるリン酸マグネシウムアンモニウム(通称:MAP)は化成肥料、肥料原料として売り払いを行っています。さらに、平成30年4月からは、下水汚泥の処理過程で発生する消化ガスを燃料とする消化ガス発電事業が、国の固定価格買取制度(FIT制度)を活用して民設民営により開始され、発生する消化ガスの全量を売り払いしています。

 

宍道湖流域下水道東部浄化センター全景

宍道湖東部浄化センター(松江市竹矢町)

 

宍道湖東部浄化センター造粒脱リン装置写真

 造粒脱リン装置

 

回収されたリン化合物の結晶写真

 回収されたリン化合物の結晶(MAP)

 

宍道湖流域下水道西部処理区

 昭和55年度に都市計画決定、事業認可を受け、同年度に浄化センターの用地15.1haを買収し、昭和58年度に幹線管渠、昭和59年度に浄化センターの建設工事に着手しました。

 平成元年1月には旧出雲市の143.6haをもって供用開始を行い、以降、平成2年4月に旧平田市と旧斐川町、平成3年4月に旧宍道町と旧大社町、さらに平成4年4月には旧湖陵町が供用開始しています。

 令和3年4月1日現在の整備面積は、出雲市、松江市の宍道地区の区域のうち3,338haで、全体計画に対する整備率は69.0%となっています。

 西部浄化センターでは、標準活性汚泥法により水処理を行い、日本海に放流しています。下水汚泥については、濃縮、消化、脱水により減量化したうえで、セメント原料、肥料原料、炭化原料として有効利用するため、外部に処分を委託しています。また、下水汚泥の処理過程で発生する消化ガスは、消化槽の加温用ボイラーの燃料として有効利用するほか、平成27年3月からは消化ガス発電設備を設置して、処理場内で使用する電力の一部を賄うなど、再生可能エネルギーの有効活用を図っています。

宍道湖流域下水道西部浄化センター全景

宍道湖西部浄化センター(出雲市大社町)

 

西部浄化センター卵形汚泥消化タンク写真

卵形汚泥消化タンク

 

宍道湖流域下水道の概要

宍道湖流域下水道の概要

流域名

宍道湖流域下水道

処理区名

東部処理区

西部処理区

区分

全体計画

認可計画

全体計画

認可計画

事業期間

S49.12〜R21.3

S49.12〜R9.3

S56.3〜R21.3

S56.3〜R9.3

計画処理面積

5,541.9ha

5,446.3ha

4,839.3ha

4,217.6ha

計画処理人口

175,400人

176,940人

113,400人

97,310人

計画汚水量

84,170m3/日最大

80,760m3/日最大

52,440m3/日最大

45,400m3/日最大

ポンプ場

0カ所

0カ所

5カ所

5カ所

管渠延長

39.1km

39.1km

35.7km

35.7km

名称

宍道湖東部浄化センター

宍道湖西部浄化センター

場所

松江市竹矢町1444

出雲市大社町中荒木2391

面積

18.8ha

15.1ha

処理方法

凝集剤添加活性汚泥循環変法+砂ろ過法

標準活性汚泥法

放流先

意宇川

日本海

高度処理用地の有無

処理開始年月

(現処理能力)

昭和56年4月

(72,000m3/日最大)

平成1年1月

(36,000m3/日最大)

対象市町村

松江市(宍道地区以外)、安来市

松江市(宍道地区)、出雲市

(令和3年9月2日現在)

 


お問い合わせ先

下水道推進課

〒690-0887 島根県松江市殿町8番地(県庁南庁舎)
0852-22-5470
0852-22-6049
sewer@pref.shimane.lg.jp