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とびっくす〜島根の海と魚のトピックス〜

「とびっくす」は島根の海や魚、漁業に関する情報や緊急速報、水産技術センターの研究成果などについての情報誌です。(なお、発行は不定期となります。)

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関連リンク:トビウオ通信(漁海況情報誌)

 

■最新号

No.121(令和6年11月)令和6年度秋季ヤマトシジミ資源量調査結果

[今回の内容]

 島根県水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和6年10月上旬に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約4.3万トン、1,095億個が生息していると推定されました。漁獲対象となる殻長17mm以上の資源量について昨年秋季の調査結果と比較すると9%の減少となっていましたが、本年春季との比較では38%の増加がみられ、令和4年秋以降続いていた減少に歯止めがかかりました。しかしながら、殻長12mm以上17mm未満の小型成貝は依然として低水準にあり、今後の資源管理対策が不可欠となります。

 

本文はこちらです。PDF形式,509KB)

 

■バックナンバー(No.100以前)

No.101(令和3年10月)AI技術を用いた藻場モニタリングの取組

 水産技術センターでは、島根県内における藻場の実態、減少要因を把握することを目的にモニタリング調査(ドローンによる空撮調査、潜水による藻場の目視調査)を行っています。今回、AI技術を用いた新たな藻場モニタリング手法の開発に着手しましたので、その概要を紹介します。

全文はこちらです。PDF形式、1002KB)

No.102(令和3年11月)令和3年度秋季ヤマトシジミ資源量調査結果

 水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和3年10月7・8・9日に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約3万6千3百トン、608億個が生息していると推定されました。昨年秋季(3万9千トン)、本年春季調査結果(約3万8千4百トン)から大きな変化はありませんが、殻長12mm未満の小型貝の減少がみられ、今後の資源への影響が懸念されます。

(全文はこちらです。PDF形式、1,024KB)

 

No.103(令和4年2月)カレイ類の高付加価値化

 島根県水産技術センター(利用化学科)では、科学・分析機器や加工ノウハウを駆使して、県内の漁業者・加工事業者等に対する「利用加工・流通産業の技術支援」、「魚介類の品質向上技術の開発」、「水産物のブランド化の取組支援」を実施しています。今回は、浜田市内の水産加工業者や漁業関係者等と連携し、新たに商品化に成功した「カレイの冷燻」と「カレイのジャーキー」を紹介します。

(全文はこちらです。PDF形式、238KB)

No.104(令和4年5月)環境変化に対応したワカメ養殖の取組

 島根県水産技術センター(内水面浅海部浅海科)では、沿岸漁業の振興を目的として、重要な対象種である海藻類の生態や増殖の研究を進めています。今回は、島根県の特産品である「板わかめ」の原料にもなっている養殖ワカメの生長不良をもたらしている冬季の高水温化への対策として、フリー配偶体法によって高水温に耐性がある「ハイブリッド株」の作出に取り組んだ成果について紹介します。

全文はこちらです。PDF形式、414KB)

No.105(令和4年6月)新たな漁業スタイル~スマート沿岸漁業~

 島根県水産技術センターでは、島根県農林水産基本計画(令和2~6年度)の重点推進事項「沿岸自営漁業者の所得向上」に資する試験研究に取り組んでいます。今回はICTを利用した漁業技術開発事業(スマート沿岸漁業推進事業)について令和3年度の成果を報告します。

本文はこちらです。PDF形式,2,022KB)

No.106(令和4年6月)天然アユの遡上が好調です!

 5月下旬から島根県内の主要河川でアユ漁が解禁となりました。今年は長らく低迷していた天然アユの遡上が久しぶりに好調で、県内外から訪れた愛好家がアユ釣りを楽しむ姿が見られます。今回は、天然アユの遡上が増えた理由ならびに県内各河川で取り組んでいるアユ資源回復の試みを紹介します。

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No.107(令和4年7月)令和4年度春季ヤマトシジミ資源量調査結果

 水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和4年6月8・9・10日に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約3万3千4百トン、668億個が生息していると推定されました。過去1年間の調査結果と比較すると、昨年春季(3万8千4百トン)から5千トン、昨年秋季調査結果(約3万6千3百トン)からは2千9百トン減少しています。漁獲対象となる17mm以上の貝にはこの一年で大きな変化はありませんが、殻長12mm以上17mm未満の小型成貝の減少がみられ、今後の漁獲対象資源への影響が懸念されます。

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No.108(令和4年8月)県内でのマナマコ種苗の生産に初めて成功

 島根県水産技術センターでは、沿岸漁業の重要対象種であるマナマコ(通称アオナマコ・クロナマコ、以下「ナマコ」)について、漁業者グループおよび島根県西部農林水産振興センター水産部と連携し、放流の技術開発や資源管理手法の検討に取り組んでいます。今回は、当センターで初めて成功したナマコの種苗生産ならびに漁業者による稚ナマコの放流について紹介します。

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No.109(令和4年11月)マナマコ資源を守るためには?

 島根県水産技術センターは、浜田地区でアオ・クロ型マナマコ(以下、マナマコ)の資源調査に取り組んでいます。この調査は H31 年度から島根県西部農林水産振興センター、漁業者グループ「浜田地区沿岸漁業部会」等と共同で実施しており、 4 年目を迎えました。これまでの調査結果から、漁業者ほか関係機関の自主的な資源管理によりマナマコの1人1操業当たりの漁獲量(CPUE)は0.5~0.8トンで推移、漁獲サイズをこぶし2個分から2.5個分より大きくすることでさらに持続的な資源管理が可能になると分かりました。

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No.110(令和4年12月)令和4年度秋季ヤマトシジミ資源量調査結果

 島根県水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和4年10月上旬から中旬に実施した秋季調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約7万1千8百トン、1,125億個が生息していると推定されました。漁獲対象となる殻長17mm以上の資源量について過去1年間の調査結果と比較すると、本年春季からは215%、昨年秋季からは198%、それぞれ増加しました。しかしながら、資源量において殻長12mm以上17mm未満の小型成貝は殻長17mm以上ほどの伸びがなく、長期的な資源水準の向上が不可欠となります。

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No.111(令和5年3月)ケンサキイカ樽流し釣り漁業の改良試験

 島根県水産技術センターでは、令和3年度より沿岸自営漁業者の所得向上を目的に、島根県沿岸域に適したケンサキイカ樽流し釣り漁業の改良試験を実施しています。これまでの調査を通して、樽流し釣り漁業は、夜イカ釣り漁業(竿釣り)と比較し、燃油使用量が6割程度、設備投資等の初期経費が2割程度と低コストであると分かりました。このことから、ケンサキイカ樽流し釣り漁業は島根県沿岸域においても導入の可能性がある漁法と考えられました。

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No.112(令和5年3月)江の川養殖アユのブランド化に向けて

 江川漁業協同組合(以下「江川漁協」という。)が運営管理するアユ種苗生産センター(江津市)では、放流用種苗の生産に取り組んでおり、余剰分については江の川での養殖用途で活用されています。江川漁協では、コロナ禍で落ち込んだ需要の回復や地元食材の活用のため、地元企業とともに江の川養殖アユのブランド化の取り組みを進めています。江の川養殖アユは、脂質が江の川天然アユに近い水準であり、その脂質中にはDHAやEPAが他産地の養殖アユと比べて、多く含まれることが明らかになりました。また、江の川養殖アユの味に関わる遊離アミノ酸やイノシン酸含有量、香りに関わる成分の特徴も科学的に明らかになりました。アユの幅広い食べ方を提案するために、当センターでは、地元企業及び東京都内の和食料理人と連携して、アユを使った新たな加工品の試作を行いました。江津市の企業では、5品目以上の加工品を商品化して、アユのブランド化を進めていく方針とのことです。今回の分析や加工品の開発支援をきっかけに、江の川養殖アユのブランド化が進むことが期待されます。

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No.113(令和5年5月)沿岸自営漁業者の所得向上に向けて(2)

 島根県水産技術センターでは、令和3年度より沿岸自営漁業者の所得向上を目的に、ICT技術を活用した海況予測情報 により操業の効率化(以下「スマート沿岸漁業」と称する)を推進しています。今回は、はえ縄漁業、さし網漁業、ひき縄釣漁業、いか釣漁業(アンカー釣)、一本釣漁業、底建網漁業へのスマート沿岸漁業の導入事例について紹介します。はえ縄漁業では、出漁前に潮流予測を確認し、操業トラブルを未然に防止することで、縄繰り作業時間を従来の約2/3に短縮できました。また、さし網漁業では、潮流予測から事前に最適な漁場を選択することで、漁場探索時間を短縮し、燃油使用料を約4割削減できるケースもありました。

※九州大学応用力学研究所運営の海況予測システム「DREAMS」

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No.114(令和5年7月)ケンサキイカは5℃で保冷!

 島根県におけるケンサキイカは、初夏以降に水揚げが増加し、高品質なものは取引単価も高いことから産業的に重要な魚種です。これらの大半は鮮魚として出荷されており、流通段階で高品質と評価される漁獲物は、高鮮度であることに加えて外観が優れています。島根県西部農林水産振興センターでは、沿岸自営漁業者の所得向上を目的とした、ケンサキイカの付加価値向上対策に取り組んでいますが、鮮度保持技術については水産技術センターも連携して検証を行いました。一般的に、魚介類の鮮度保持には漁獲後の冷やし込みが重要ですが、その適切な温度帯は魚種によって異なります。また、イカ類では外観に及ぼす影響も勘案する必要があります。今回の試験では、これらの条件について検討した結果、高品質なケンサキイカを出荷するためには、漁獲後に5℃で保冷することが望ましいことを明らかにしました。

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No.115(令和5年8月)令和5年度春季ヤマトシジミ資源量調査結果

 島根県水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和5年6月上旬に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約6.3万トン、1,747億個が生息していると推定されました。漁獲対象となる殻長17mm以上の資源量について昨年の調査結果と比較すると、昨年春季からは倍増、過去最高水準となった昨年秋季とほぼ同水準となっていました。しかしながら、殻長12mm以上17mm未満の小型成貝は減少しており、長期的な資源管理対策が不可欠となります。

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No.116(令和5年10月)約1万個体の稚ナマコを放流!

 島根県水産技術センターでは、沿岸漁業における重要な漁獲対象資源であるマナマコ(通称アオナマコ・クロナマコ、以下「ナマコ」)について、各地の漁業者グループおよび関係機関と連携し、放流の技術開発や資源管理に取り組んでいます。今回は、当センターで種苗生産した稚ナマコ約1万個体を浜田漁港および隠岐の島町西郷湾で漁業者や高校生と協力して放流しましたので、その様子について紹介します。

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No.117(令和5年12月)令和5年度秋季ヤマトシジミ資源量調査結果

 島根県水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和5年10月上旬に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約4.7万トン、598億個が生息していると推定されました。漁獲対象となる殻長17mm以上の資源量について昨年までの秋季調査結果と比較すると、過去最高水準であった昨年の60%と減少したものの、これまでの21年間の調査結果のなかでは5番目(昨年までの平均値の154%)と比較的高い水準となっていました。しかしながら、殻長12mm以上17mm未満の小型成貝、12mm未満の未成貝は大きく減少しており、中長期的な資源管理対策が不可欠となります。

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No.118(令和6年7月)令和6年度春季ヤマトシジミ資源量調査結果

 島根県水産技術センター内水面浅海部では、毎年6月(春季)と10月(秋季)に宍道湖に生息するヤマトシジミの資源量を推定するための調査を行っています。令和6年6月上旬に実施した調査の結果、ヤマトシジミの資源量は約3.1万トン、475億個が生息していると推定されました。漁獲対象となる殻長17mm以上の資源量について昨年の調査結果と比較すると、昨年春季からはほぼ半減、昨年秋季との比較でも20%減となっていました。さらに、殻長12mm以上17mm未満の小型成貝も大きく減少しており、今後の資源状況を注視する必要があります。

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No.119(令和6年10月)伝統的な“あらめ”加工技術の科学

 アラメ類(アラメ、クロメ、カジメ、ツルアラメ)は、島根県の採介藻漁業において重要な資源の一つであり、隠岐地区を中心に採取・加工が盛んに行われています。隠岐では、昔から日常的に食卓に並ぶ食材で、特にアラメの炒め煮は郷土食となっています。しかし、アラメ類は原藻のままでは肉厚で硬く、渋み成分(ポリフェノール類)が多く含まれるため、食用には向きません。そのため、アラメ類加工は渋みを抜く工程が必須かつ重要な工程となっています。島根県におけるアラメ類の加工は伝統的な手法で行われており、生産者によって異なっているのが現状です。そこで、加工の効率化を図ることを目的に総ポリフェノール量を指標として、既製品および試作における加工工程の減衰について科学的に検証しました。今回の試験で、県内産既製品の総ポリフェノール量は低い傾向がみられ、渋みがよく抜けていることが明らかになりました。また、渋みの低減には海水戻しと煮熟工程が重要であることがわかりました。各条件検討の結果から、乾燥後重量の歩留低下などの課題も残りましたが、より効率的なアラメ類の加工条件が示されました。

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No.120(令和6年11月)アカアマダイの活け締めの効果検証

 アカアマダイは多くの沿岸自営漁業者の収入を支える重要魚種です。県内の主要産地である出雲市小伊津町では、昨年から新たな取組として活け締めしたアカアマダイを出荷する取組が開始されました。市場関係者を対象とした調査で、地元の市場に出荷した活け締めアカアマダイは県内だけでなく国内外にも流通しており、今後、供給量を増やす余地があることが分かりました。島根県水産技術センターでは、漁業者の商品づくり支援として、加熱調理が主だったアカアマダイについて刺身商材としての市場・販路拡大を図るため、活け締めが鮮度等に及ぼす効果を検証しました。その結果、従来の水氷締めに比べて活け締めのほうが、鮮度、魚肉の身質や色、外観(体色、鰓の色など)といった品質が保持されることが分かりました。特に、鮮度の指標であるK値は、1週間後でも生食の目安とされる20%以下に抑えられていたことから、刺身商材としての可能性が期待されます。

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お問い合わせ先

水産技術センター

島根県水産技術センター(代表)
〒697-0051 浜田市瀬戸ヶ島町 25-1
TEL.0855-22-1720 FAX.0855-23-2079 E-Mail: suigi@pref.shimane.lg.jp