コイ
宍道湖七珍のひとつ。日本各地、およびアジアからヨーロッパの温帯域に広く分布し、河川の中・下流、湖沼などの砂泥底に生息します。本来の野生種であるノゴイ(野鯉)は体高が低くて円筒形に近い形をしていますが、飼育品種のヤマトゴイ(大和鯉)は一般に体高が高くやや側扁しています。しかし飼育品種の放流事業が盛んで、交雑が進んで両者の区別をつけることが難しくなっています。コイは、水温が8℃以下になると活動を停止して水底付近に静止してしまいます。 コイはフナと比べ頭部がやや長く、口には2対の髭があることで区別されます。口には歯がないのですがのどに咽頭歯と呼ばれる歯があり、吸い込んだ餌は咽頭歯でかみ砕かれます。この咽頭歯のおかげでコイはシジミも食べることが出来ます。 宍道湖での産卵は5-6月で、主として流入河川や西部湖岸の水草が産卵場となっています。 宍道湖では20kgに近いコイが採捕されることもあります。採捕されたコイは鯉コク(みそ汁)や洗い(刺身)にして食べられます。コイも宍道湖七珍には入っていますが、類似種のフナの方が漁獲量も断然多く、味も美味しいといわれています。特に冬期のフナの糸づくり(刺身)やみそ汁は宍道湖を代表する味覚であると言えます。 |
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