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アユ

 

アユについて
 川魚の女王」と呼ばれるアユは水のきれいな川の中流域にすむ、河川漁業で最も重要な魚です。
全長10-30cm。背側は青緑色、腹側は銀白色で脂びれをもっています。川と海を行き来する魚で寿命は1年と言われています。
アユの産卵期は10-11月で産卵期になると背側面に黒色の、腹側面に赤色の婚姻色と追星があらわれます。産卵場所は中流以降の砂礫底。卵の外側には付着膜があり、それが反転して石などに付着します。
仔稚魚期は沿岸域で過ごし、動物プランクトンを食べて成長します。3-5月、水温13℃位になると群で川に溯上します。溯上したアユはなわばりをつくり、侵入者を激しく追い払うようになります。この習性を利用した「アユの友釣り」は有名です。秋になるとなわばりを離れ、産卵場所に下っていき、産卵を終えたアユの多くはそのまま死んでいきます。
「アユ」は河川の漁業では最も重要な魚種であるだけでなく、全国では1000万人以上も存在するという「アユ釣り師」にとっては、川の宝物であるのかもしれません。
しかしながら高度成長時代に行われた治水と利水のみを考慮した河川改修工事、ダム建設、砂防ダム、堰堤、護岸工事などにより、アユの生活に最も重要である洲や瀬が消失していきました。加えて堰堤やダムは天然アユの溯上を不可能にし、水の利用の増大による河川水の大幅減少などによって、ほとんどの河川でその資源を維持するために放流アユに頼らざるを得なくなってしまいました。しかし全国的に展開されている大量放流にも関わらず、昔に比べるとアユの資源量は減少していく一方です。したがってアユの資源を維持回復するためには、河川環境の保全と改善が何よりも重要であるといえます。
 アユの写真

 

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