宍道湖・中海の湖底貧酸素化現象について
第1章汽水湖(中海・宍道湖)の特徴
(1)宍道湖・中海〜日本最大の汽水域〜
中国山地を源とする斐伊川は、出雲平野に達すると東に向きを変え、宍道湖〜大橋川〜
中海〜境水道を経由し日本海へと流れていきます。水系としては全て斐伊川水系となり、宍
道湖や中海は斐伊川の下流部にある湖としてとらえられます。宍道湖より下流ではほとんど
水位の差がないため、潮汐や気象の影響により日本海の海水が逆流し、淡水と海水が混ざ
り合った“汽水域”を形成しています。宍道湖・中海はそれぞれ日本で7番目、5番目の広さの
湖であり、この二つの湖によって形成される“汽水域”の広さは日本で最大規模となっています。
また、本庄水域は、中海の一部ですが宍道湖・中海淡水化計画時にできた堤防で仕切られた
水域で、中海とは南西部の承水路でつながっています。
図1斐伊川水系下流部の平面図(上段)と断面図(下段)
○中海 鳥取県西部から島根県東部に位置し、日本の湖の中で第5位(汽水湖2位)。 ○宍道湖 島根県東部に位置し、日本の湖の中で第7位(汽水湖3位)。 |
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