石見地域は県内最大の水産加工品の生産を誇り、魚の処理が丁寧なことから品質も高い評価を受けています。

特に浜田市の塩干カレイは全国生産量の約４割を占め、日本一の生産量を誇ります。浜田漁港で漁獲されるカレイは、白身で絹のような身質に加えてうま味、甘味、脂質分が適度に混在しているところが人気の所以と言われています。

また、まき網漁業で漁獲されるマアジと沖合底びき網漁業で漁獲されるアカムツ(ノドグロ)は、脂ののりが他産地より優れていることから開き干し等の高級加工品として利用されています。

子持ちササガレイの一夜干しは最高級品で、淡泊な中にも上品な味わいがあります。アカムツ(ノドグロ)の塩干品は脂ののりも良く上品な味わいです。

近年は、天然ワカメを使った商品も生産されるようになり、沿岸漁業者にとって新たな収入源となっています。国内産ワカメの多くは養殖ですが、令和４年の国内産養殖ワカメの生産量は46,929トンでした。一方、令和４年の島根県産天然ワカメ生産量は622トンで、国内産養殖ワカメの生産量のわずか1.3%のため、島根県産天然ワカメを使った商品は希少といえます。

塩蔵後の天然ワカメ。塩がきれいに表面に付着している。

　 島根県調べ