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地域の水産業

海面漁業

大田地区

 令和2年の漁獲量は約4.6千トン、漁獲金額は約20億円で浜田地区に次ぐ漁獲量となっています。

 基幹漁業は小型底引き網で、6~8月の休漁期に行われる「しいら漬け」、「ばいかご」、「あなごかご」と組み合わせて操業が行われています。

 小型底引き網は、早朝出港して夕方に帰港する操業形態で、カレイ類、アカムツ(ノドグロ)、イカ類、ニギス、タイ類などが水揚げされています。

 2013年(平成25年)9月にJFしまねが流通機能の強化を目的として、市内4か所(久手、和江、五十猛、仁摩)の産地卸売市場を和江漁港に統合・新設し、新たに高度衛生管理型の大田水産物地方卸売市場を開設しました。これにより、大田市内で水揚げされる漁獲物の一元的な取引が開始されることになりました。

小型底引き網漁業

 乗船は5人前後で、「かけまわし」と呼ばれる方法で操業しています。

小型底引き網船

 

 

 

 

 

 

 

バイかご漁業

 小型底引き網漁業の休漁期に行われます。水深約200メートルに生息するエッチュウバイ(白バイ)を漁獲します。

 

バイかご漁業

江津地区

 令和2年の漁獲量は約160トン、漁獲金額は約6千万円です。定置網が基幹漁業ですが、一本釣、いか釣、採介藻等の沿岸漁業も営まれています。

 定置網の経営体では、漁獲物の高鮮度化や大消費地での販路拡大に取り組んでおり、高品質な水産物として独自のブランドを確立し、市場関係者などから高い評価を受けています。

定置網漁業

 魚の通り道に網を垣根のように設置し、回遊する魚を待ち受けて漁獲します。アジ、イワシ、イカ、ブリなどが漁獲されます。

定置網漁2

 

 

 

 

 

 

 

 

イカ釣漁業

 夜間に集魚灯を灯し、擬餌針でイカを釣り上げます。石見地域では主にケンサキイカ(白イカ)やスルメイカが漁獲されます。

イカ釣り漁業

浜田地区

 令和2年の漁獲量は約5千トン、漁獲金額は約20億円です。浜田地区には県内最大の水揚げ量を誇る特定第3種漁港の浜田漁港があり、地区外漁船を含めた浜田漁港の総水揚量は約1万トン、水揚金額は約37億円です。

 浜田漁港には冷凍冷蔵庫や水産加工団地が整備されており、漁獲物の陸上処理機能も充実しています。また、基幹漁業である沖合底引き網と中型まき網が水揚げするほか、大中型まき網やイカ釣など地区外漁船が漁業基地として利用しており、これら地区外漁船の水揚額は14億円以上にのぼります。

 特に沖合底引き網は、水揚する魚種が極めて豊富であり、浜田特産のカレイ塩干品をはじめ、水産加工業を支える重要な位置づけとなっています。

沖合底引き網漁業

 浜田地区では2隻の漁船で網を引く「2そうびき」が行われています。浜田市沖から長崎県対馬周辺の大陸棚を漁場としています。

沖合底びき網漁業

 

 

 

 

まき網漁業

 魚が光に集まる習性を利用して、魚群を網で囲んで漁獲します。アジ、イワシ、サバなどの回遊魚を漁獲の対象とします。

 

まき網漁業

益田地区

 令和2年の漁獲量は約390トン、漁獲金額は約1.5億円です。

 定置網のほか、一本釣り、採介藻等の沿岸漁業が主に営まれています。益田地区沿岸域には砂浜域が広がり、高津川と益田川の両河口に挟まれた中須海岸でのハマグリ漁、秋期にシラス(カタクチイワシ)を漁獲する船びき網漁は、県西部では当地区のみで行われています。

採介藻漁業(いそみ漁)

 船上から箱眼鏡で海底を除きながら、竹竿に金具をつけた道具を使ってアワビやサザエを獲ります。「磯見漁(いそみ漁)」ともいいます。

採介藻漁業(いそみ漁)

内水面漁業

 内陸部には、江の川、八戸川、周布川、三隅川、高津川などの比較的大きな河川があり、アユを主体とする内水面漁業が営まれています。とりわけ、ダムのない清流で知られる高津川の天然アユは、全国的に香り高く美味しいアユとして高い評価を得ています。

 一方で、近年アユの漁獲量は天然遡上の減少や流域環境の変化等により大幅に減少しています。このため、流域の漁業協同組合、市町、県が連携し、地場産アユの放流、禁漁期間の延長による親魚保護、産卵場の修復・造成など、天然アユ資源の回復対策を進めています。

 

高津川のアユ

 

 

 

 

 

清流高津川の良質なコケを食べて育ったアユは香り高く美味しい。

 

江の川

 

 

 

 

 

中国地方最大の河川である江の川は中国太郎の異名をもつ。

 

高津川

 

 

 

 

 

高津川は一級河川では珍しくダムのない河川。国土交通省が実施する水質調査では、4年連続全国1位に選ばれた。

水産加工業

 石見地域は県内最大の水産加工品の生産を誇り、品質も魚の処理が丁寧なことから高い評価を受けています。

 特に浜田市の塩干カレイは全国の35%を占め(平成30年)、日本一の生産量を誇ります。浜田漁港で漁獲されるカレイは、白身で絹のような身質に加えてうま味、甘味、脂質分が適度に混在しているところが人気の所以と言われています。

 また、まき網漁業で漁獲されるマアジと沖合底引き網漁業で漁獲されるアカムツ(ノドグロ)は、脂ののりが他産地より優れていることから開き干し等の高級加工品として利用されています。

 このほか、大田地区ではトラハゼやエソといった地魚を原料に「簀巻きかまぼこ」を生産しており、伝統的な製法が好評を得ています。

 

ササガレイの一夜干し

 

 

 

子持ちササガレイの一夜干しは最高級品で、淡泊な中にも上品な味わいがある。

 

アカムツ(ノドグロ)の開き

 

 

 

 

小型のアカムツはメッキンと呼ばれている。塩干品は脂ののりも良く上品な味わい。

 


お問い合わせ先

西部農林水産振興センター

西部農林水産振興センター
 〒697-0041 浜田市片庭町254 FAX0855-29-5591
川本家畜保健衛生所
 〒696-8510 川本町大字川本265-3 FAX0855-72-9811
益田家畜保健衛生所
 〒698-0007 益田市昭和町13-1 FAX0856-31-9739  
県央事務所
 〒696-8510 川本町大字川本265-3 FAX0855-72-9504
県央事務所大田農業部
 〒694-0064 大田市大田町大田イ1-3 FAX0854-84-9712
益田事務所
 〒698-0007 益田市昭和町13-1 FAX0856-31-9608

電話は「西部農林水産振興センターのご案内」をご覧ください。