多伎いちじく部会（栽培面積16.4ha、組合員数90名）では、樹の高齢化と株枯病の多発などにより、年々生産量が低下しています。この課題に対し部会では株枯病に抵抗性がある「キバル台木」の苗木導入を進めており、年に約200本程度が新植されています。

　これに伴い、経験の浅い一部の農家から「植付の方法や、その後の管理をどうしたら良いか分からない」などの意見が出るようになりました。

　そこで、いちじく部会では昨年12月21日、植栽初年〜４年程度の若木を栽培している農家を対象に「幼木会」を発足しました。幼木会の活動は毎月1回程度、全員でそれぞれの圃場を回り、時期に応じた「テーマ」を設定して互いに意見を出し合い、栽培技術の向上を図ろうとするものです。現在会員は5名で、普及部もこれに参加しています。

　12月〜2月のテーマは「整枝・せん定」と「定植方法」でした。多伎いちじく部会では来年度、久村地区に57aの「多伎いちじくリース団地」を造成し、H32年3月には2名の新規就農者を入植させる計画を進めています。2名ともいちじく栽培の経験は無く、1名は「出雲市農業次世代人材投資資金（準備型）」を活用し、すでにH31年3月1日から研修を始めています。部会では今後もリース団地を増やしていく予定で、「幼木会」はこれら入植者の技術研鑽や仲間作りの場になると期待されています。