農業
新規就農者の動向
管内では、平成26年から令和5年の10年間で約800人が新たに就農しています。新規就農の形態は自営が3割、雇用が7割です。全国では自営就農が7割を占めているのに対し、自営が非常に少ないことが分かります。なお、この傾向は島根県全体でも同様です。
新規就農者数の推移(西部管内)
自営で就農した者の半数以上がU・Iターン者で、中でもIターンされた方が多い特徴があります。これまで西日本からのIターン者が比較的多い状況でしたが、近年は首都圏からのIターンが増加しています。
自営就農を支援する経営体(担い手育成協定を締結した農業法人)
担い手育成協定とは、将来は独立して自営を志す研修生を先進的な経営を行う農業人が雇用し、その実現に向けた研修を行う(受け入れる)ことを島根県知事との間で締結するものです。
県内には令和5年4月1日現在で32の経営体が登録されています。このうち、管内では22経営体が登録されています。
有限会社島根農場(大田市)
代表者:坂口泰司
経営品目:繁殖、肥育
西谷牧場(大田市)
代表者:西谷悟郎
経営品目:繁殖、肥育
株式会社わなか(大田市)
代表者:生越大地
経営品目:水稲、イチゴ
特定農業法人ファーム浮布株式会社(大田市)
代表者:藤原眞章
経営品目:水稲
石見銀山アスパラガス生産組合(大田市)
代表者:岩崎勝男(「崎」の字は「立」)
経営品目:アスパラガス
香の宮F&A(江津市)
代表者:大畑安夫
経営品目:有機野菜
株式会社MOGMOG(江津市)
代表者:藤井拓次郎
経営品目:水稲、イチゴ
有限会社佐々木農場(浜田市)
代表者:佐々木一郎
経営品目:有機野菜(施設・路地)
有限会社やさか共同農場(浜田市)
代表者:佐藤大輔
経営品目:有機野菜(施設・路地)
株式会社みうらファーム(浜田市)
代表者:三浦大輔
経営品目:有機野菜(施設・路地)
株式会社三島ファーム(浜田市)
代表者:三島淳寛
経営品目:有機野菜(施設・路地)
株式会社小松ファーム(浜田市)
代表者:小松原修
経営品目:有機野菜(施設・路地)
株式会社藤若農産(浜田市)
代表者:藤若将浩
経営品目:水稲、ぶどう
株式会社中下農園(浜田市)
代表者:中下祐介
経営品目:ぶどう
佐々木牧場(浜田市)
代表者:佐々木祥二
経営品目:繁殖
有限会社アグリみと(益田市)
代表者:草野祐一
経営品目:イチゴ、ベビーリーフ
株式会社松永牧場(益田市)
代表者:松永和平
経営品目:繁殖、肥育
株式会社椋木畜産(益田市)
代表者:椋木靖仁
経営品目:繁殖、肥育
株式会社田原牧場(益田市)
代表者:田原正太
経営品目:繁殖、自給粗飼料生産
澁谷陽平(益田市)
経営品目:施設野菜
株式会社LOCALRICH3in(益田市)
代表者:竹内直実
経営品目:ぶどう
農事組合法人京村牧場(津和野町)
代表者:京村耕平
経営品目:繁殖、肥育
就農パッケージ
県、市町では就農に向けた研修や農地情報のほか、住居など生活関連支援策をまとめて就農パッケージとして提案しています。
浜田市
高速道路を使えば広島市の中心部まで約90分でアクセスできるロケーションの浜田市。生産者は地域の特性や個性を生かした農業に取り組んでいます。
浜田市での就農パッケージ
・有機農業(PDFファイル918KB)
・ぶどう(PDFファイル1109KB)
・アスパラガス+菌床しいたけ(PDFファイル1142KB)
大田市
大山隠岐国立公園三瓶山、そして世界遺産「石見銀山」がある大田市。水田を活用したアスパラガスの栽培が拡大中です。このほか、北前船の寄港地と温泉の街、温泉津では井田地域を中心に繁殖和牛経営が盛んです。
大田市での就農パッケージ
・アスパラガス(PDFファイル934KB)
・畜産(PDFファイル741KB)
江津市
中国太郎「江の川」の流れが日本海に注ぐ江津市。市内では特色ある有機農業が展開されています。浜田市の生産者と連携して葉物野菜の拡大に力を入れています。
江津市での就農パッケージ
・有機農業(PDFファイル861KB)
美郷町
鮎や山くじら(イノシシ肉)が人気の美郷町。中国地方で最も雄大な河川「江の川」が貫流する自然豊かな町では、新たな特産品としてミニトマトに力を入れています。
美郷町での就農パッケージ
・ミニトマト(PDFファイル1060KB)
邑南町
古くから広島の台所として農業が盛んな邑南町。島根県オリジナルぶどう「神紅(しんく)」は日本一の産地づくりをすすめています。
邑南町での就農パッケージ
新規就農者の声
森原孝さん(益田市)
縁あって親戚の米農家で4年間アルバイトをし、その中で農業の楽しさを知って自分で経営したいと思うようになりました。ぶどうの空き農地を偶然見つけ、収支が良い品目であるということもあり、ぶどうでの就農を決意しまた。地元先進農家さんのもとで一年間研修した後、平成27年6月に就農しました。関係機関の協力も得ながら農地や設備を確保してきました。
夫婦で経営しながら売り上げも1000万円を超える見込みです。今後も引き続安定した経営を目指していきます。
西森浩隆さん(邑南町)
広島県からIターン。洋菓子店で働く中で、農産物を使ったオリジナル菓子を開発したいと就農を決意しました。
平成26年4月から町独自の研修「おーなんアグサポ隊」を開始しました。1年目は町専用農場の施設と露地圃場で花きと野菜の実践研修を行い、2年目はお師匠農家の元でトルコギキョウを中心に研修し、3年目は就農に向けた準備を進めながら仕上の研修を実施しました。
平成29年4月に就農し、研修で学んだトルコギキョウやケイトウ等の花き栽培をメインに、レタスや広島菜等も栽培しています。就農地の銭宝地区は昼夜の温度差が大きく、おいしい作物ができます。地区の加工場が完成したら菓子づくりに取り組み、道の駅などでの販売も考えています。(公益財団法人しまね農業振興公社ホームページ(外部サイト)より。)
河口貴哉さん(吉賀町)
祖父母の実家の吉賀町に広島からIターンしました。子供の頃から手伝い農業への思いが強く、子供が生まれたときおいしくて安全な農産物を食べてもらいたいと思い、広島から移住しました。
平成25年2月から一年間の研修を経て、平成26年2月に半農半Xで就農しました。1年目で農業に手応えを得て専業農家に移行し、規模拡大や農業経営、技術などだいたい思うようになってきたところです。毎年の課題、休日制の導入もうまくいっています。
暮らしとしては、朝早くおきて作業を始め、16時には作業を終わり、3人の子供達を迎えています。夕食も一緒にとり、寝るのも一家一緒です。子供との時間はとれていると実感しています。(公益財団法人しまね農業振興公社ホームページ(外部サイト)より。同ホームページには動画もありますのであわせてご覧ください。)
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