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音楽教育に期待するもの

 

 このたび、島根県音楽教育連盟が創立50周年を迎えられ、ここにその輝かしい歴史を記録した記念誌が刊行される運びになりましたことを心からお祝い申し上げます。

 島根県の音楽教育につきましては、全国の多くの関係者の方々からその水準の高さに称賛の言葉が寄せられており、このことは、島根県の誇りうることの一つであります。島根の音楽教育に精励された諸先輩及びその伝統を連綿と引き継がれ、現在に至る関係者の御尽力に心から敬意を表します。

 様々な儀式で歌われる歌。思い出すのは「仰げば尊し」や「蛍の光」。小学校の校歌は、今でも歌えます。ものは乏しくても今思えばなつかしい良き時代でした。50年も前のことになります。

 青春期はフォーク・ソングの最盛期でした。それに先立って「高校3年生」や「いつでも君だけを」というのもありました。恋愛感情のトレーニングや恋心の切なさをこうした歌の歌詞やメロディから学び得たような気がします。そうした歌に共鳴したものです。

 しかし、生来の音痴故、その後、もはや常識となったカラオケは全くやりません。(ついでながらkaraokeは国際語になっています。)

 そんな私が音楽につけて思うことは、学校の音楽の時間がもっと楽しいものであって欲しかったという事です。

 音痴を意識したのは小学校の低学年でした。うまく歌いたくても歌えないもどかしさ。一所懸命「春の小川はさらさらいくよ」と歌っても、「夏は来ぬ〜」と歌っても、「秋の夕日にィ〜」と歌っても、「きらめく光は玉か黄金か」と歌っても、「山は白銀〜」と歌ってもうまく歌えないのです。ちょうどセロ弾きのゴーシュの歌版です。(ちなみに例に挙げたのは、四季折々のそれぞれの季節感が情感豊かに歌われている歌です。)

 そんな音痴にも、音楽の時間は楽しい時間であって、音楽は楽しいものだと教えて欲しいものです。

 青春期の感性に限らず、ものの見方、感じ方、すなわち感性を磨くうえで音楽教育は大きな力を持っているものといえます。

 そして、音楽教育は、こうした情操や情感はもとより、言語力、表現力も養うものでもあるという意義をもっともっと意識して欲しいと思います。

 島根県音楽教育の今後ますますの隆盛をお祈りします。

 

 


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