教育長メッセージ:学校の先生方へ(その2)
(「その1」からの続き)
3.教育と地域づくりとの関係
三点目は、教育と地域づくりとの関係について述べます。
これまで述べてきたような「教育の魅力化」の考え方を教育に関係する人々が共有し、地域社会を挙げて、そして小学校、中学校、高校、特別支援学校を貫いて、一体的・系統的な教育活動を心がけていけば、それは「教育の魅力」にとどまらず、若い世代の人たちに「ここで生きていきたい」と選択してもらえる「地域の魅力」につながっていくのではないかと考えます。
島根県政においては、「教育の魅力化」を進めることが島根ならではの強みを生かす地域づくりの柱の一つであるという考え方が、地方創生の総合戦略や中山間地域活性化計画などに明確に位置付けられています。
学校は、もちろん教育の場であることが基本ですが、今や、学校の在り方は、学校教育のみに閉じた自己完結的な発想で考えるのではなく、地域の在り方や地域振興の方向性の中に位置付けて考えていくことが大切だと思います。
以上、「教育の魅力化」の考え方を、大きく三つの観点から述べてきました。
一方、学校の先生方は、多忙・多忙感の中で目の前の子どものことに全力を傾注することで精一杯なのではないかと思います。先生方には、これからも目の前の子どもに全力で向き合っていただきたいと思いますし、目の前の子ども一人ひとりにとって魅力的な教育活動を地道に積み重ねていくことが、実は教育に求められる二つの大きな役割を果たしていくことにつながるのだと思います。
先生方には、「教育の魅力化」の考え方をご理解いただいた上で、それぞれの市町村や学校の状況を踏まえ、積極的な取り組みをお願いしたいと思います。
これからは何ごとも前例踏襲だけでは済まないと思います。新しい教育の方法論を見つけ高めていかなければなりません。そのためには、仮説を立て、試行錯誤を繰り返しながら、より確かな方法論を探っていく姿勢が求められます。
創意工夫と自由闊達さにあふれる環境のもとでこそ、「教育の魅力化」は進んでいくのだと思います。先生方のご理解とご尽力をよろしくお願い申し上げます。
平成30年4月
島根県教育委員会教育長
鴨木朗
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