県議会答弁:令和8年6月定例会(森山議員質問分)令和8年6月22日
(議員質問)
教育委員会には、働き方改革推進室と教育DX推進室が設置されているが、どのような目的で設置されたのか、これまでの取組概要とその成果や課題は何か、また、両室は働き方改革に関して、どのように連携しながら取組を進めているのかを伺う。
(教育長答弁)
働き方改革推進室は、教職員の働き方改革を組織的に推進し、教職員の負担軽減を図ることを目的として、一昨年度に設置いたしました。
平成31年3月に策定した「教職員の働き方改革プラン」に沿って、県教育委員会が、県立高校の中から働き方改革挑戦実施校を選定し、先導的な取組を推進したり、スクール・サポート・スタッフの小中学校等への全校配置を進めるなどして、教職員の1か月当たりの時間外在校等時間の平均は、このプランの策定前の平成30年度65.1時間が令和6年度33.5時間となり、ほぼ半減いたしました。年次有給休暇の平均取得日数についても、同様に、10.1日が13.5日となり、3.4日分増加しております。
本年3月には、いわゆる給特法の改正を受けまして、「島根県教職員働き方改革プラン」を策定いたしました。今後は、時間外在校等時間や年次有給休暇の取得日数などの新たな数値目標のもと、時差出勤制度や在宅勤務制度の活用など、教職員の働きがいと働きやすさを両立するための様々な取組を進めてまいります。
次に、教育DX推進室は、学びを支えるICT環境を一体的、効率的に整備し、教育現場のDXを推進するため、昨年度に設置いたしました。県立学校につきましては、教職員の業務の効率化を図るためのクラウド型校務支援システムを来年4月から稼働させることとしており、現在、その準備を進めております。このシステムの導入により、新たなプランに定める時間外在校等時間の数値目標達成の一助にしたいと考えております。
また、県内で統一した小中学校のクラウド型校務支援システムの導入について、現在、調整を行っております。市町村ごとに、システムの有無や更新時期、財政状況に違いがありますので、来年度以降、準備が整う市町村から順次稼働することを目指して、今後も調整を続けてまいります。
2つの室の連携について、例えば、校務支援システムの導入などでは、業務の効率化と負担軽減を図るために、デジタル技術を活用する業務の選定、システムの導入に伴う業務フローの見直し、教職員向けの研修会の企画などについて、2つの室が中心となって検討を重ねてきたところでございます。
働き方改革の推進と教育DXの推進は、同時に進めていくべきものであり、引き続き、2つの室の連携を図ってまいります。
(議員質問)
これまで積み上げてきた『学校業務改善事例集』や「働き方改革挑戦校」の取り組みの横展開に向けた現状と、今後の方針を伺う。
(教育長答弁)
「学校業務改善事例集」は、県立学校や小中学校の働き方改革を推進するため、平成31年3月に県教育委員会が作成いたしました。
事例集には、職員朝礼の回数削減、教職員や生徒間の情報共有を円滑に行うためのデジタルサイネージの活用、夜間等の電話対応のための留守番電話の導入などの各学校で行われた取組を掲載しております。
県立学校長会や県・市町村教育長会議などを通じて周知を図っておりまして、各学校では、事例集を参考にそれぞれ実情に合わせた取組を進めております。
また、教職員の意識改革や業務改善を目的として、「働き方改革挑戦実施校」による取組を、令和4年度から6年度にかけまして県立学校や小中学校の延べ42校において実施いたしました。
実施校では、学校閉庁日の設定、夏季休業期間におけるフレックス勤務の実施、自動採点システムの導入などの取組を行っております。
7年度からは、同様の取組を「伴走支援研修実施校」として実施しておりまして、これらの取組につきまして、ワークショップ形式の参加型研修や、オンラインによる講義型の研修、学校管理職向けのマネジメント研修などを通じて横展開を図り、各学校における具体的な業務改善につなげております。
今後は、実施校での取組を踏まえて、新たな改善事例を追加掲載するなど事例集の内容の充実を図るとともに、各学校に周知してまいります。
(議員質問)
次のステップとして、生成AI・AIエージェントを活用した業務自動化に踏み込むことを検討してはどうか。教育委員会はもとより、先生方自身がAIの使い方を学び、自分の仕事を自動化していけるよう、職員・教員研修として体系的にAIリテラシー向上を行う検討を進めてはと思うが所見を伺う。
(教育長答弁)
県立学校においては、生成AIのサービスを導入しており、日常的に生成AIを利用できる環境を整えております。
また、教職員のICTの活用を推進するための研修を、各県立学校のICT基盤管理担当者とICT活用推進リーダーに対して、年に2回ずつ実施しており、生成AIを活用した演習を取り入れるなど、積極的な活用を促しております。
現在、各学校では、こうしたICT環境等を活用して、保護者への文書作成、授業用の教材や研修用資料の作成、部活動の指導メニューの作成など幅広く校務に生かしております。加えて、今年度、教職員の校務利用に主眼をおいた国の「生成AIパイロット校事業」の指定校に、松江南高校と津和野高校が採択されました。指定校では、全国の先進的取組の情報提供や、国からのアドバイザー派遣を受けるなど生成AIを日々の校務に活用し、授業準備や学校行事などの業務の効率化に取り組むこととしており、今後、その具体的な実践事例を他校に共有するよう計画しております。
AIによる業務の自動化については、働き方改革を飛躍的に進める可能性があるとは思いますが、先ほど総務部長が答弁いたしましたとおり、セキュリティ面の検証など、安全性が十分に確認される必要があると考えております。
教職員の校務においては、まずは、生成AIを日常的に使いこなせるようにすることが大切だと考えており、生成AIパイロット校事業の実践事例の横展開をはじめ、AI活用を取り入れた研修を継続的に実施することによって、教職員のAIリテラシーの向上に努めてまいります。
(議員質問)
AI活用による働き方改革を通じ先生の「働きやすさ」と「働きがい」の「余白」を生み出すことについて、教員の働き方改革に向けた所見と決意を伺う。
(教育長答弁)
教職員が、生成AIを日々の校務に活用し、業務改善を進めることは、教職員の働き方改革の更なる推進につながるものと考えております。
教職員の働き方改革の最終的な目的は、学校教育の質の向上を通した全ての子どもたちへのより良い教育の実現であります。
教職員が、自らも学ぶ時間を確保しながら、健康な状態で生き生きと子どもたちの教育に邁進できるよう、生成AIなどの先端技術も取り入れながら、働きやすさと働きがいを両立できる学校づくりに努めてまいります。
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