県議会答弁:令和7年11月定例会(久城議員質問分)令和7年12月9日
(議員質問)
県立高等学校の現在の生徒数の状況と今後の推移について伺う。また地域別の状況についても伺う。
(教育長答弁)
本年5月1日現在の県立高校全日制の生徒数は、県外出身者も含めまして、3年生4,132人、2年生3,914人、1年生4,124人の、計12,170人であります。
昨年度末の県内中学校卒業者数は5,749人であり、そのうち、県立高校全日制に進学した者は3,887人で、その割合は67.6%であります。
この割合を、現在、小学校1年生の児童数4,785人に当てはめますと、この学年が高校に入学する令和16年度の県立高校全日制への進学者数は3,235人となり、今年度比16.8%、652人の減少と試算されます。
地域別の状況につきましては、教育事務所単位でそれぞれの減少率を基に試算いたしますと、松江地域は18.9%、266人、出雲地域は10.2%、139人、浜田地域は23.3%、160人、益田地域は22.8%、71人、隠岐地域は11.3%、13人のそれぞれ減となります。
(議員質問)
学級減により、生徒にどのような影響が生じると想定されるか伺う。
(教育長答弁)
まず学級減により、教員の定数が減少いたします。教員定数は、法律により収容定員に基づいて決定されており、全日制普通科高校における標準的な教員定数は、1学級当たり40人として、1学年4学級の学校では29人、3学級では23人、2学級では15人、1学級では8人となります。
この教員数の減少と生徒数の減少によりまして、対話的な学習や科目選択の幅、学校行事、部活動、教育活動の様々な場面で影響が生じてまいります。
(議員質問)
学級減にならないようにするための対策について伺う。
(教育長答弁)
まずは、中学生に地元の高校への進学を選択肢に入れてもらえるよう、各高校が地域との連携をより深めていくことが必要であります。
次に、県内進学という観点から申し上げますと、昨年度実施の令和7年度入学者選抜から特色選抜制度を導入いたしました。生徒が自ら得意とする分野を伸ばし、将来の進路目標を実現できるよう、多面的・総合的に評価して選抜いたします。
また、各高校は、地域と共に取り組む学校の魅力を発信することで、中学生が県内の高校を知る動機づけになっています。
こうした、入試制度の改革と学校魅力化の推進により、「この学校に入学したい」と思った高校に、中学生の主体的な判断で積極的に受検してもらうことを期待しております。
なお、今回の入試制度改革により、受検機会は特色選抜と一般選抜の2回となり、一般選抜の第2次募集を加えますと、計3回、県内公立高校を受検してもらう機会を設けました。
また、これまで各高校が取り組んできた「しまね留学」では、県外生徒を一定数受け入れることにより、地元の生徒だけではどうしても埋まらない定員の一部を補い、学級数の維持に寄与しております。
さらに、生徒数が少ないために配置される教員数が限られ、生徒の学習ニーズや習熟度に合わせた質の高い教育を行うことができないといった課題に対応するため、今年度から、教育センターを配信拠点とした、専門教員による遠隔授業の取組をスタートしております。この遠隔授業に複数の学校が同時に参加することで、言わば、授業単位でのクラスが維持できます。
また、場合によっては、近隣の学校が集まって行う合同授業や複数校による生徒の学習成果発表会等の合同開催でも同様な効果が期待できます。
(議員質問)
学校の統廃合の決定プロセスはどのようになっているのか伺う。江津高校と江津工業高校が2028年に統合するが、過去の統合プロセスも含めて、どのような課題、問題があったか伺う。
(教育長答弁)
平成以降の統合は、益田工業高校と益田産業高校を統合した益田翔陽高校、もう1つ、川本高校と邑智高校を統合した島根中央高校の2校がございます。
これらについては、当時の「県立学校再編成基本計画」の「専門高校又は総合学科を設置する高校が1学年2学級となることが見込まれる場合には、支障のない形で、原則として近隣の専門高校又は総合学科を設置する高校との統合を検討する」、もう1つ、「普通科を設置する1学年2学級の高等学校については、入学者数が入学定員の5分の3を2年連続で下回ることが見込まれる場合には、引き続き存続させるか、近隣の普通高校と統合するかを適当な時期に検討する」という基準に基づいて検討を進め、統合の方針を決定したものであります。
今回の江津高校と江津工業高校の統合につきましては、こういった全県の統一した基準に当てはめることが実態に合わなくなっていると整理いたしまして、近年の少子化の影響や進学先の多様化などにより、江津地域における現状の県立高校の配置では望ましい環境を将来にわたって維持することが難しくなってきていると、こういう判断をいたしまして、検討を始めたところでございます。
(議員質問)
地域への周知のタイミングと方法について伺う。
(教育長答弁)
今回の江津高校と江津工業高校の統合を例に申し上げますと、まず、令和5年6月議会におきまして、それまで、2年間かけて教育委員会内で検討を重ねてきました、江津地域における今後の県立高校の在り方についての方針の案を説明して議論の皮切りといたしました。
その後、6月に地元江津市への説明、7月には両校関係者及び地域住民の方々を対象にそれぞれ説明会を開催いたしました。8月には、産業界からの意見聴取のため、江津のほか、浜田、大田の商工会議所、邑智郡の6商工会を訪問して説明をしております。
また、同月に島根県総合教育審議会へ諮問を行い、4回にわたる審議を経て、10月に答申をいただいております。この答申に基づきまして10月から11月にかけてパブリックコメントを実施し、広く意見を募集しました。
こうした経過の中で、都度都度、県議会にも報告してご意見をいただきました。このように、周知と意見聴取を繰り返しながら、12月に「基本的な方針」を決定した、こういう経過を辿っております。
(議員質問)
学校の統廃合に関する地元の、地域の意見の汲み取りについて、どのタイミングでどういう方法で行われているのか伺う。
(教育長答弁)
先ほど申し上げました、県としての方針の発表後の意見聴取をして地元からの意見を十分に汲み上げて「基本的な方針」を作り、そのあと、「基本的な方針」の決定後にも、昨年2月には、円滑な統合に向けて地域の意見を十分に反映するため、「新設校開校準備委員会」を設置いたしました。
地元からの委員の方のほか、広く地域の関係の方にもオブザーバーとしてご参加いただき、10回にわたって審議しております。
現在、江津市、浜田市、大田市及び邑智郡の小学校及び特別支援学校小学部の5・6年生とその保護者並びに中学校及び特別支援学校の中学部・高等部の生徒とその保護者並びに江津高校及び江津工業高校の生徒とその保護者に対して、新設校についてのアンケートを年度内に実施するよう準備を進めております。
これらを通じていただいたご意見をもとに、学びの内容や地域との連携などを、幅広く検討してまいります。
(議員質問)
地元から提案するプロセスによる統廃合の検討について所見を伺う。
(教育長答弁)
議員ご指摘のとおり、地元から高校の将来に向けた様々な意見を伺うことは、設置者としてもありがたいことであります。
各高校では、学校運営協議会や高校魅力化コンソーシアムを設置し、地域と学校が一体となって特色のある学校づくりを進めております。
高校の現状や地元の将来について、しっかりと見据え、高校をどうしていくのかということにつきまして、設置してある組織に日頃から検討いただく、あるいは、特別な会合を設けてご検討いただく、こういったところでお考えいただいたものにつきましては、しっかりと受け止めていきたいと思っております。
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