県議会答弁:令和4年2月定例会(園山議員質問分)令和4年2月24日
(議員質問)
学校を卒業すれば、実社会で厳しい競争が待ち受けているのであり、現行のぬるま湯的な高校受験については再検討が必要と考えるが、所見を伺う。
(教育長答弁)
公立高校の入学定員に対する志願者数の倍率は、最新の集計によりますと、全日制全体で0.90倍となり、平成17年度の選抜から引き続いて1.0倍を下回っている状況です。
県教育委員会としましては、各地域の中学校卒業者数の見込みを考慮しながら、中長期的な視点に立って、適正な入学定員の設定に努めております。また、その入学定員を推薦入試と一般入試に振り分けております。一般入試に定員を設定した以上は、基本的には学力が合格基準に達していれば一回の試験で定員まで合格とする必要があり、浪人対策の再試験や追試験の実施は、定員を下回っている場合には可能でありますが、定員を上回っている場合には、なかなか難しいと考えます。
また、入学定員の設定にあたっては、東西に長く、中山間地域・離島を多く抱える本県においては、それぞれの地域に学校を配置しなければならず、また、それぞれの学校に、基本的に、1学級40人単位での入学定員を設定していることから、現実には、各地域の志願者数に見合う定員設定とはなっていないことも、倍率を下げる要因となっており、このこと自体はやむを得ないものと考えております。
しかしながら、議員ご指摘のように、高校入学者選抜を一つのハードルと意識して、生徒同士が切磋琢磨し、高い志を持って進路実現に向けた「資質・能力」を身に付けていくことは、大変重要なことであると考えております。実際に、倍率が1.0倍を下回っていたとしても、不合格となる場合もございます。
一方で、将来を見通しにくいこれからの社会を生きていく上で、中学生たちが自分の生き方をよく考え、自ら学びに向かう姿勢を身に付けていくことも重要であると考えています。
中学生が高校入学後も自らの目標に向けて成長することができるよう、高校での学びを充実させるとともに、小中高校の系統性・連続性を図りながら、確かな学力と学び続ける意欲を育むという、県の学力育成推進プランの考え方を市町村教育委員会と共有して、学力育成に取り組んでまいります。
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