県議会答弁:令和3年9月定例会(加藤議員質問分)令和3年9月28日
(議員質問)
小中学生の学力向上について教育長の考え方を伺う。
(教育長答弁)
学力向上につきましては、全体として、未就学児から高校生まで、「言葉を使いこなす」ことが、キーワードになると考えております。
その上で、大学進学を希望する児童生徒、興味や関心がある児童生徒の学力をどこまで伸ばすのか、私は、一つのメルクマール、目安は、国公立大学への合格だと思っております。
国公立大学総体で見れば、多くの学部学科があり、将来に向けた選択肢が豊富であることに加え、やはり、私立大学と比べて授業料などの学費が安いことがその理由であります。経済的な理由で、進学をあきらめざるを得ない状況が、学力で解決できるのであれば、解決に努力すべきだと考えております。
国公立大学は、全国どこでも概ね授業料が同じで、どこに進学しても、経済的条件は同じであります。また、県内に進学しても、必ずしも多くの人が自宅から通えるわけではないことから、下宿など、住まいに関する経費の負担も、県外進学と同様にかかります。
ただ、大きく違うのが、帰省にかかる経費であります。夏休み、冬休み、春休みに加えて、ゴールデンウィーク、シルバーウィークにまで帰省があれば、相当な経費がかかります。帰省経費を稼ぐためにアルバイトに精を出して、学業がおろそかになっては、本末転倒であります。
従って、最も経済的負担の少ない近県の国公立大学、県内の国公立大学への進学できる学力、能力をつけることが、子どもたちの将来の選択肢を守ることに直結します。
県内の高校生が、高校での学びや活動の中で、県内大学の教育・研究活動などに触れることを通して、新田前教育長のことばを借りれば「マイ大学」として、すなわち、「身近で特別な存在の大学」として意識し、生徒たち自身の進路選択先として、関心を高めてもらえれば、結果として、県内進学者を増やし、「人づくり」にもつながるものと思っております。
そこに至る過程である未就学児には、「運動」と「読み聞かせ」、小中学生には、「分かる楽しさ」と「ふるさと教育」に力を入れたいと、これまでの答弁で申し上げてきました。ただ、高校、大学へとつながる学力を育成する時期である中学生での、いわゆる、ストレートな学力向上対策につきましては、現時点で、まだ有効な策を思いついておりません。
ICTの活用や、家庭学習の取組がポイントになると思っておりますが、今後、中学校関係者や、市町村教育委員会などともしっかり意見交換をして、どのようにすれば、効果的に学力向上につなげていけるのか、研究してまいりたいと考えております。
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