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報告第77号

 

(井上福利課長)

 報告第77号島根県教育関係機関等庁舎の喫煙対策についてご報告する。

 県の教育機関等の各庁舎の喫煙対策については、平成15年10月から今日まで、受動喫煙防止の観点から、島根県教職員喫煙対策実施要領に基づき、喫煙室のみでの喫煙を認め、それ以外の場所では禁煙とする取り組みを進めてきている。こうした状況の中、平成22年2月25日付けの厚生労働省からの通知「受動喫煙防止対策について」の中で、今後の受動喫煙防止の基本的な方向性として、多数の者が利用する公共的な空間については、原則として全面禁煙すべきであり、少なくとも官公庁や医療施設については全面禁煙とすることが望ましいと示されたことを踏まえ、このたび教職員及び施設利用者の受動喫煙防止をより推進するため、教育関係機関等の庁舎においても喫煙対策について、資料4の1に記載しているとおり今後の方針を定め、実施することとした。

 1点目は、今後の方針として、平成23年5月31日の世界禁煙デーまでに、全ての教育関係機関等庁舎を建物内全面禁煙とすることとした。その際には、敷地内に喫煙場所を設置することとし、その喫煙場所については、今後、各庁舎の管理者の方で検討した上で選定することとした。

 2点目は、当面の取り組みとして、平成23年2月1日から5月31日までは、建物内に喫煙室が複数か所ある庁舎については、喫煙室を1か所とすることとした。これは、知事部局の庁舎の方針と同様の内容である。

 次に4の2をご覧いただきたい。県の教育機関等庁舎における喫煙対策の現状について記載している。本庁及び教育関係機関等の現状は、建物内全面禁煙の施設は埋蔵文化財調査センターほか3施設、建物内分煙として喫煙室を設置している施設は本庁舎ほか3施設である。本庁舎は4階に喫煙室を設置している。

 また、県立学校の状況であるが、平成17年度から敷地内禁煙に取り組んでおり、分校を含めた県立高校39校、特別支援学校12校の全てで実施されている。

 なお、県の合同庁舎等に入っている教育事務所や西部社会教育センターは、各合同庁舎で定めている喫煙対策に準じた取り組みを実施している。

 参考までに本庁、教育機関、県立学校教職員の喫煙状況について、毎年、定期健康診断受信時に問診票へ記入してもらっている数字を集計すると、男性のみの集計結果ではあるが、ここ数年は緩やかではあるが減少している。平成16年度に33.2パーセントであったものが、平成21年度には28.1パーセントとなっている。年代別の傾向を見ると、年代が高くなるほど吸うのをやめた人の割合が高くなっている。平成21年度は50歳以上の喫煙者が25.5パーセント、吸うのをやめた人が27.7パーセントとなっている。

(山本委員)

 喫煙者をゼロへ近づけていくために、何か健康管理上の取り組みはないものか。

(井上福利課長)

 安全衛生管理委員会であるとか、メンタルヘルスを含めた研修の場などで講師の先生に禁煙に関するお話しをしていただいたりしている。また、知事部局の福利厚生室と一緒に、毎年5月31日の世界禁煙デーに禁煙相談コーナーを設け、ドクターの相談を受けている。まずは、周りの方の受動喫煙防止が一番であり、これにご協力いただきたいという啓発の研修は行っているが、県の施策として個人毎に対応するということは今のところ考えていない。

(土田委員)

 建物内を全て禁煙にするというのはよいが、敷地内に喫煙場所を設置するとのことである。一方で、各学校は敷地内も100パーセント禁煙ということで、愛煙家の方が本庁から学校へ異動された場合、敷地外に出てタバコを吸うようなことになりかねないが、その辺りの指導はどうなっているのか。庁舎と学校で取り扱いが異なると、バランス的におかしくなりはしないか。

(井上福利課長)

 学校では敷地内禁煙となっているが、やはり近所や生徒の目があるので、目に触れない校舎から離れたような場所に設けているという話を聞いたことがある。

(土田委員)

 児童生徒は授業時間内に敷地外に出ると問題になるが、先生はタバコを吸いに敷地外に出てよいということになると、特例を認めるような形になるので、指導的な面を考えると、学校でも敷地内にどこか喫煙場所を設けられた方がよいのではないかと思う。

(倉本次長)

 校門の側でタバコを吸っているような状況は、職場放棄とも受け取られかねず、周りから見ても非常によくないので、学校の敷地ではないけれども、できるだけ敷地に接した部分を活用しながら喫煙しているのが実態である。

(北島委員長)

 完全に敷地内禁煙と決めてしまうと、隠れて吸うような人も出てくると思われる。嗜好の問題もあって、タバコを吸うなということは言い切れないので、道をつけておく方がよいのではないか。

(渋川委員)

 宍道高校の生徒には、既に成人してタバコを吸う人もいると思うが、どんな状況か。

(小林高校教育課長)

 当然、生徒も敷地内禁煙である。

(井上福利課長)

 県の健康福祉部が策定している健康に向けた指針では、もう既に学校は敷地内禁煙という方針になっており、基本的には敷地内禁煙である。

(金築教育次長)

 松江市や出雲市など、市町村教育委員会においても、小・中学校は敷地内禁煙としており、これを契機に先生方の禁煙が進んでいるような状況もあるようであるので、県教育委員会が例外というわけにはいかないと思う。

(渋川委員)

 今の若い人は喫煙しない人も多い。将来的なことを考えると、学校を含め、病院など公共的な場所でタバコを吸えないのは当たり前になると思う。

(秋利義務教育課長)

 学校現場では、勤務時間中は吸わないというパターンが多い。実際に児童生徒がいる間は吸わないということで、途中で吸うようなことはほとんどない。

(井上福利課長)

 福利課としては、喫煙者本人の健康も含め、受動喫煙防止のために、今後様々な機会を通じてPRするとともに、研修の場もたくさん設けていくこととしたい。

 

 


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