（廣江管理指導スタッフ調整監）

　報告第７６号登録有形文化財（建造物）の登録についてご報告する。

　資料３の１をご覧いただきたい。国の文化審議会が平成２２年１２月１０日に、一畑電車布崎変電所を登録有形文化財に登録するよう文部科学大臣に答申した。今回の答申により、島根県の登録有形文化財（建造物）は１５９件となる。

　答申のあった建造物は、一畑電車の布崎変電所１棟である。所在地は出雲市多久町で、ちょうど布崎駅の西側、線路を挟んで反対側である。建築年代は昭和２年で、一部昭和２９年に増築されている。構造は鉄筋コンクリートづくりの２階建てで、建築面積が２８９平方メートル、陸屋根で平坦な屋根のつくりになっている。

　建造物の概要について、一畑電車の歴史は明治４４年に鉄道敷設免許を受けたことに始まる。その後、昭和２年に出雲今市駅と一畑駅間が電化され、この電化に伴い、変電所が建築されたものである。建造物の写真を３の２に載せているが、一畑電氣鉄道の文字が壁にも残っているし、明治末から昭和の初めにかけての鉄道建設の歴史を語るものとして、国土及び地域の歴史的景観に寄与しているものとして登録されるものである。

　なお、この建造物は映画「ＲＡＩＬＷＡＹＳ」の運転司令室としても登場しており、皆様ご覧になったのではないかと思う。

　また、一畑電車の関連では、昭和５年に建設された出雲大社前駅舎が平成８年に登録されている。