（伊藤義務教育課長）

議決第28号教育委員会への請願についてお諮りする。

　宗教法人から教育教材並びに教育現場での宗教的中立性に対する厳正な遵法を請求する請願である。

　内容としては、教科書に取り上げられている題材で、マザーテレサについて、道徳の副読本に載っていたり、英語の単元の中にクリスマスを扱った英文を活用している教科書会社があり、厳正な対応を求める趣旨である。

　結果としては不採択にしたいと考えている。理由として、１点目は、教科用図書の検定基準において、政治や宗教の扱いは公正であり、特定の政党や宗派又はその主義や信条に偏っていたり、それらを非難したりするところはないことの規定がある。採択の対象としている教科書は、いずれも文部科学大臣の検定に合格したものであり、当然この検定項目を満たしており、宗教的中立性を損なうものではないということである。

　２点目は、宗教的中立性の遵守は、これまでも「政治や宗教について、特定の宗派に偏った思想、題材によっているなど、不公平な立場のものでないよう十分留意する」旨の通知を発出し、公立の小中学校に指導をしている。さらに、これに関する事項を県教育委員会が出している「学校教育基本資料」の中にも掲載し、適正な取扱をするように指導の徹底を図っている。