腸管出血性大腸菌感染症(O157等)に注意しましょう!
腸管出血性大腸菌感染症が発生しています
平成25年7月下旬以降、島根県内において腸管出血性大腸菌(O157、O26、O111等)の患者が連続して発生しています。
気温が高い初夏から初秋にかけては、細菌が増えるのに適した気温であり、十分に注意が必要です。
腸管出血性大腸菌感染症とは?
大腸菌は、家畜や人の腸内に存在しており、ほとんどのものは無害ですが、このうちいくつかのものは人に下痢などの消化器症状や合併症を起こすことがあります。さらにその中で、毒素を産生し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)等を起こす大腸菌を腸管出血性大腸菌と呼んでいます。
腸管出血性大腸菌は動物の腸管内など自然界に広く分布しています。その病原体に汚染された食品や、汚染された場所を触った手指を介して、病原体が口から体内に入ることによって感染します(経口感染)。
感染すると、多くの場合3〜5日の潜伏期間の後に腹痛、下痢、血便等の症状が出ますが、中には全く症状の現れない方もいます(無症状病原体保有者)。まれに重症化し、腎臓や脳に障害をきたすことがあるため注意が必要です。
腸管出血性大腸菌に感染しないためには?
腸管出血性大腸菌感染症は、生きた病原体を体内に入れなければ防ぐことができます。
次の点に注意し、腸管出血性大腸菌感染症を予防しましょう。
○肉は十分に加熱して食べましょう。75℃1分以上の加熱で菌は死滅します。表面だけでなく、中心部までしっかり加熱することが重要です。
○焼肉やBBQの際には、生肉に触れる箸と食べる箸を分けるなど、箸の使い分けをしましょう。腸管出血性大腸菌は少量の菌数でも感染、発症してしまうため油断できません。
○飲食店での牛生レバーの提供は禁止されています。また、ユッケや牛タタキ等は生食用食肉の加工基準を満たしたものであるかをきちんと確認してから食べるようにしましょう。それ以外の食肉は十分に加熱して食べましょう。
○調理前、食事前、トイレ使用後は必ず手を洗いましょう。菌は見えないので、どこに汚染があるかわかりません。患者の便やおむつの取り扱いにも注意し、処理した後は手洗いと手指消毒をしっかりと行うようにしてください。家庭での二次感染を防ぐために、汚染が疑われる場合は消毒をしましょう。
○調理器具の洗浄、消毒を十分に行いましょう。肉や魚の調理に使用した後は、特に注意が必要です。
○水道水以外の水(飲用井戸水など)は、煮沸するなど消毒してから使いましょう。
肉だけでなく、野菜を原因とした感染例もあります。十分に洗浄するなど、野菜の衛生管理にも注意してください。
下痢などの症状がある場合には・・・
腹痛・下痢・血便等の症状がある場合には、早めに医療機関を受診しましょう。まれに溶血性尿毒症症候群(HUS)等の合併症により腎不全などを起こすことがありますので注意が必要です。
トイレを使用した後は、石鹸を使い、流水でしっかり手を洗いましょう。
家族への二次感染を防ぐため、入浴の順番を後にし、浴槽につかるのを控えましょう。公衆浴場やプールへ行くのも控えてください。
また、体調が整うまでは調理をするのを控えましょう。やむを得ない場合は、しっかりと手洗い、手指消毒をした後、十分に加熱調理し、温かいうちに食べるようにしましょう。
調理業務など食品を扱う業務に従事している方は、周りの人への二次感染や食中毒を防ぐため、便から腸管出血性大腸菌が検出されなくなるまでの間は就業制限がかかりますので、感染しないよう日ごろから十分注意しましょう。
リンク
- 腸管出血性大腸菌(O157等)に注意しましょう!(島根県薬事衛生課のページ)
- 腸管出血性大腸菌感染症に気をつけよう(島根県感染症情報センターのページ)
- 腸管出血性大腸菌感染症とは(外部サイト)(国立感染症研究所のページ)
- 腸管出血性大腸菌Q&A(外部サイト)(厚生労働省のページ)
お問い合わせ先
県央保健所
〒694-0041 島根県大田市長久町長久ハ7-1 TEL:0854-84-9800 FAX:0854-84-9819 kenou-hc@pref.shimane.lg.jp