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応援します!働きやすい職場づくり

社員が会話する様子の写真


出産・育児のために仕事を辞めることなく働き続けられたり、社員がいきいきと働いたりできるよう、魅力的な職場環境づくりに取り組んでいる企業が、県内には数多くあります。頑張る企業を、奨励金の支給や表彰制度で応援しています。


出産後の職場復帰を支援する事業主に奨励金を支給します

従業員が積み上げたスキルを出産後も職場で生かし、いきいきと働き続けることは、企業活動の活性化にもつながります。県では、出産した従業員が離職することなく継続勤務している中小企業等に対し、奨励金を支給しています。

対象は、県内の中小企業の事業者等(社会福祉法人、医療法人、NPO法人、個人事業主なども含む)です。要件を満たす事業者等には20万円(または10万円)を支給します。

申請期間は、従業員が職場復帰して3カ月経過後から1年間です。最寄りの商工会議所や商工会を通じて申請してください。



●問い合わせ先
雇用政策課(TEL:0852・22・5298)


企業の魅力ある職場づくり・しまねいきいき雇用賞

やりがいや誇りを持って働ける職場づくりを積極的に進め、他の模範や参考となる取り組みを行う企業などを「しまねいきいき雇用賞」として知事表彰しています。

平成26年度にスタートし、これまで18企業を表彰しました。表彰企業の取り組みは主に次の通りです。

  • アンケートで社員の声を聞き、業務や職場環境を改善
  • 定年を70歳まで延長し、熟練社員に後進の教育者として活躍してもらう取り組み
  • 全社員の正社員化の推進や、採用から定着までの見守りシステムの構築

受賞企業の取り組みは、県のホームページで公開しています。



●問い合わせ先
雇用政策課(TEL:0852・22・5309)


出産後職場復帰奨励金・やさか村ワタブンアートファブリック(浜田市)

仕事が続けられ「幸せ」

手織りの浴用絹タオルを製造する、やさか村ワタブンアートファブリック(浜田市弥栄町)。製造担当の武元直子さんは、第1子の出産・育児で約1年間仕事を休み、昨年職場復帰しました。

神奈川県からIターンし、新規就農に挑む夫を手伝いながら働けるようにと、自宅に近い同社に就職。「近くに頼れる身内がいないので、復職のタイミングや働き方は『産後に様子を見ながら考えていいよ』と会社から言ってもらい、ホッとしました。機(はた)織りの仕事は楽しく、続けられて幸せ」と武元さんは笑顔を見せます。


産休・育休は「お互いさま」

同社は前身の西陣織工場の頃から、従業員はすべて女性でした。手織りの技術を身につけた従業員の離職は会社にも痛手になることもあり、家庭での役割や出産・育児と仕事の両立を支え合う企業風土が根付いています。

現在、機織りを担う従業員は4人しかいないものの、技術習得には数カ月を要することもあり、武元さんの休業中は人員を補充せず、残る3人で製造を行いました。絹タオルがテレビ番組で取り上げられるなどして繁忙期と重なりましたが、子育てが一段落ついた従業員らが「自分も通ってきた道だから、お互いさま」と業務をカバーしました。


奨励金に「応援されている」

武元さんが育休から復帰すると製造ペースは元に戻って生産量は向上。さらに石央商工会から職場復帰支援の制度があることを教わり、奨励金も受け取りました。同社の河野裕次代表は「女性が働きやすい職場づくりへの取り組みを認められた、応援されている、という喜びが大きく、企業経営のモチベーション向上につながった」と話し、「育休を取りやすい雰囲気にするのは、雇用主なら当然のこと」と強調します。

同社では、すべての従業員に対して子どもの看護や家族の介護、地域の会合への出席などを理由とする急な欠勤や早退・遅刻などに柔軟に対応。雇用保険など社会保障も整備していたため、武元さんは育児休業給付金を受けることができました。

「大切なのは、貴重な人材に働き続けてもらうこと。地域貢献のためにも、雇用の安定を継続したい」と河野代表は話しています。

 

 

出産前と同様、機織り作業に取り組む武元直子さんの写真
出産前と同様、機織り作業に取り組む武元直子さん

 

 

 

 

「出産後の職場復帰支援は当然のこと」と話す河野裕次代表の写真
「出産後の職場復帰支援は当然のこと」と話す河野裕次代表(左)

 

 

 

 

支え合いの企業風土が根付いた「やさか村ワタブンアートファブリック」メンバーの写真
支え合いの企業風土が根付いた「やさか村ワタブンアートファブリック」

 

 

しまねいきいき雇用賞・エブリプラン(松江市)

勤務予定を自己管理

コンサルタント業のエブリプラン(松江市北陵町)では毎週月曜日の朝、社員が集まりスケジュール会議を開いています。一人一人が1週間の予定とともに「水曜日はニコニコ出勤にします」「金曜日は、正午から2時間の有給をとります」など、勤務時間の希望を申告します。

同社は1時間単位で有給休暇を設定し、出勤時間を1時間遅くする「ニコニコ出勤」や退社時間を繰り上げる「ウキウキ勤務」、ノー残業デー等を、自分で決められる制度を導入。業務とのバランスを取りながら、子どもの参観日や通院の付き添い、セミナー参加など、多様化する個々のスタイルに応じた働き方ができるようにしています。

「単に休みが取れるというだけでなく、週の初めに社員本人が予定を組み立てることで、やるべきこと、やりたいことが明確になります。『明日の朝ゆっくりするために、きょうのうちに仕事のめどをつけておこう』など、仕事にメリハリがつけられます」と地域政策推進部の山田将巳部長は説明します。

会議後にはスケジュール管理システムに全員の予定を入力。情報を共有し、「業務の見える化」を図ります。


さまざまな体験が仕事の糧

このほかにも、個人記念日の祝日化やリフレッシュ休暇、年始等に長期休暇が取れる制度を設定。また海外視察への積極派遣、外出先どこからでも会社のサーバーに接続して仕事ができる「どこでもオフィス」のシステム構築を行い、社員を会社の外へ送り出す取り組みをしています。

山田部長は「机上で調べた情報だけでは、顧客への提案に説得力がありません。社のモットーは現場徹底主義。さまざまな人とコミュニケーションを取り、見識を深め、地域へ還元できれば、結果的にすべてが仕事の糧になります」と話します。


活用して制度を生かす

また、4人以上の懇親会に助成金を支給したり、社員の個人記念日に社長から配偶者へ贈り物をしたりするなど、職場づくりの魅力化が評価され、平成27年度には「しまねいきいき雇用賞」に選ばれました。

休暇等の制度は社員に利用を呼びかけたり、管理職が率先して活用したりすることにより、現在は社内に定着しています。


月曜日の朝に開くスケジュール会議の様子の写真
月曜日の朝に開くスケジュール会議。時短勤務などの希望を伝える場にもなっている


パソコンの共有システムに、1週間の仕事予定を記載する様子の写真
パソコンの共有システムに、1週間の仕事予定を記載し共有


中国・寧夏省での海外研修の様子の写真
中国・寧夏省での海外研修



お問い合わせ先

広聴広報課

島根県政策企画局広聴広報課
〒690-8501
島根県松江市殿町1番地   
【電話】0852-22-5771
【FAX】0852-22-6025
【Eメール】kouhou@pref.shimane.lg.jp