若興人(わこうど)
ふるさとつなぎ(出雲市)
若い力を結集し、ふるさとの未来を切り拓く若者たちを紹介します
活動について話し合うふるさとつなぎのメンバー=ギャラリーしわく屋
「人と人、人と地域をつなぎ、ふるさとを未来へつなぎたい」
出雲大社から北へ、峠を超えた先にある出雲市大社町鵜鷺(うさぎ)地区。かつて北前船の寄港や銅山で栄えた同地区は、昭和25年には1700人を超える人口がいたが、現在は約240人に減り、過疎化が進む。同地区を拠点に、県内で持続可能な地域づくりに挑戦しているのがNPO法人「ふるさとつなぎ」だ。
島根大学を卒業後、奥出雲町に移住し地域づくりに携わる仕事に就いた清水隆矢(しみずりゅうや)代表理事が、鵜鷺コミュニティセンターへの勤務を機に鵜鷺地区に移住し、1年後に独立して同団体を設立した。住民の郷土愛や、地域づくりグループの存在が移住の決め手となった。団体名は「人と人、人と地域のつなぎ役」「ふるさとを未来へつなぐ」の2つの思いを込めた。
同団体の事業のひとつに、地方への移住検討者らを対象にした暮らし体験プログラムの企画運営がある。プログラムの根幹にあるのが、「地域の一番の魅力は人」という信念。住民がイカの一夜干しづくりを手ほどきしたり、火鉢を囲みながら昔話を語ったりするなど、参加者と住民の交流を重視する。参加者の中には住民に会うために繰り返し地域を訪れる人や、移住した人も多い。
同団体をボランティアで支えるメンバーも増え、現在、地区内外問わず20〜30代を中心に42人の仲間が想いを共有する。活動エリアは当初、鵜鷺地区と奥出雲町のみだったが、出雲市佐田町をはじめ、少しずつ県内に広がっている。
少子高齢化、過疎化と島根や日本が直面する課題の先行地ともいえる鵜鷺地区。人が人を呼び、人と人のつながりを広げながら、地域と未来を結びつける。
鵜鷲地区の住民や暮らしを紹介する小冊子「うさぎじかん」「うさぎごころ」「うさぎばなし」
住民の手ほどきでイカの一夜干しを体験する企画
火鉢を囲みながら住民の昔話を楽しむ企画
VOICE
NPO法人ふるさとつなぎ
代表理事:清水隆矢(しみずりゅうや)さん
拠点を置く鵜鷲地区で住民とともに持続可能な地域づくりに取り組む一方で、ご縁のあった他の地域でも、微力ながらお手伝いをする。仲間と協力しながら、地道に人と人、人と地域をつなげていきたい。
出雲市大社町鵜鷲地区
●問い合わせ先
公式ホームページ/https://hurusatotunagi.jimdo.com/(外部サイト)
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