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メード・イン・しまねの底力Vol.5

卵かけご飯専用しょうゆ(吉田ふるさと村)

 

吉田ふるさと村の卵かけご飯専用しょうゆ「おたまはん」の写真
吉田ふるさと村の卵かけご飯専用しょうゆ「おたまはん」

 

 

手作業でつくられる卵かけご飯専用しょうゆの写真
手作業でつくられる卵かけご飯専用しょうゆ

 

手探りで試行錯誤


ご飯に生卵としょうゆをかけて食べる「卵かけご飯」は、誰もが一度は食べたことがあるだろう。身近にありすぎて誰も注目しなかった卵かけご飯の専用しょうゆを他に先駆けて商品化して大ヒットさせたのが、雲南市の第三セクター・吉田ふるさと村だ。

同社は吉田村時代の昭和60年、雇用の場の創出と産業振興を目的に村民らの出資で設立。役場のコピー室を借り、従業員6人で船出した。

卵かけご飯専用しょうゆの開発は取引先の一言がきっかけだった。平成13年正月、養鶏業者から「卵といっしょに売れる商品はないか」と依頼を受け、身近な卵かけご飯の専用のしょうゆをつくることを決めた。

奥出雲町産のしょうゆ、鹿児島県産のかつおだし、愛知県産のみりんの3つの原料の配合を変えては試食を繰り返し、卵の生臭さを消しつつうま味を引き出す理想の味を探り続けた。


大ヒットでブーム起こす

 

しょうゆが濃口の関東風と、みりんが多めで甘口の関西風の2種類の味で平成14年5月に販売を開始した。初年度に目標の3倍となる3万本を出荷すると、平成17年にはテレビで紹介されて人気が爆発。この年は40万本、翌年は52万本の大ヒットで全国に卵かけご飯ブームを巻き起こした。

 

また、雲南市でとれたコメや卵を味わうイベント「日本たまごかけごはんシンポジウム」を平成17年から開催。毎回県内外からの来場者でにぎわう。ことしも10月25日に第11回の開催を控える。

 

来場者でにぎわう日本たまごかけごはんシンポジウムの写真
来場者でにぎわう
日本たまごかけごはんシンポジウム

 

卵かけご飯専用しょうゆの累計出荷本数は320万本を超え、従業員は約70人に増えた。今や雇用の創出と産業活性化で地域をけん引する存在だ。高岡裕司(たかおかゆうじ)社長は「卵かけご飯専用しょうゆが、経営安定化と新事業に挑戦できる基盤を築いた。新たなヒット商品を開発したい」と抱負を語る。

 

 

吉田ふるさと村の写真

 

株式会社吉田ふるさと村

 

 

本社/雲南市吉田町吉田1047-2
TEL0854・74・0500
http://www.y-furusatomura.co.jp/(外部サイト)

 

 


 

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