今、日本の中では、「人口減少問題にどう対処していくか」ということが大きな政策課題となっています。

人口減少は、これまでは「島根など地方の問題だ」と考えられておりましたが、政府におかれては、これは日本全体の問題であると考えられ、子育てのしやすい「地方を大事にする」、そのために、「地方創生を行う」ということで、地方に一定の支援をされようとしておられます。
これは一つの大きな政策転換であり、この好機を活用して島根の発展に全力をあげて行かなければなりません。

そのための総合戦略を、県議会、市町村、経済界や地域活動をされている方々などのご意見をよくお聞きしながら、秋頃までに作成することとしております。
その基本的な政策の方向としては、次のように考えております。

島根の中で若い人たちが安心して子どもを生み育てうるよう、安定した働く場を増やしていくことが極めて重要であります。

このため、県内のものづくり産業、ＩＴ産業、観光、農林水産業、中小企業など産業の振興を図っていかなければなりません。

また、県外からの企業誘致やＵＩターンをさらに進める必要があります。
そうした産業振興などのためには、高速道路や航空路など、遅れている社会インフラの整備を進めて行かなければなりません。

また、縁結びボランティア「はっぴぃこーでぃねーたー」の増員など、若い人たちへの結婚支援や子育て支援、子どもの教育の充実も大事であります。

さらに、女性の方々が、家庭でそして社会の中で存分に活動ができるような環境の整備も必要であります。

そして、高齢の方も、病気の方も、心身に障がいがある方も安心して暮らせる島根を作っていかなければなりません。
そのために、医療、介護、福祉の充実を図る必要があります。

こうして、「住みやすく活力あるしまね」、「地方の先進県しまね」、「地方をリードするしまね」を目指して全力を尽くす考えであります。

今後とも、県民の皆様のご意見等をよくお聞きし、全力をあげて県政運営に取り組んでまいりますので、宜しくお願い申し上げます。

島根県知事
溝口善兵衛

県内のものづくり産業、ＩＴ産業、観光、農林水産業、中小企業などの産業を振興する施策を強化します。

また、県外からの企業誘致、ＵＩターン者の増加のための施策を強化します。

さらに、産業振興を図るため、高速道路や航空路などの社会インフラの整備を進めます。

縁結びボランティア「はっぴぃこーでぃねーたー」の増員などによる結婚支援、子育て支援、子どもの教育の充実を進めます。

女性の方が、家庭や社会で存分に活躍できるような環境を整備します。

高齢の方も、病気療養中の方も、心身に障がいがある方も誰もが安心して暮らせる島根をつくるために、医療、介護、福祉の充実を図ります。

• 航空機産業参入を目指す特殊鋼関連企業による共同営業活動など、ものづくり産業の集積や地域の強みを活かした取り組みを推進します。
• 「しまねソフト研究開発センター」を創設し、先進的、革新的なIＴ技術開発の支援、早期事業化の促進、高度ＩＴ人材の育成・集積を進めます。
• 積極的な企業誘致を推進します。
• 中小企業の経営力強化のため、アドバイザーの派遣や、商品開発・販路開拓などの支援を行います。
• 食品産業の振興を図るため、品質向上や営業力強化の取り組みを支援します。
• 健康増進を目的とした旅行商品や、高齢者の生活支援サービスなど、地域資源を活かした「ヘルスケアビジネス」の創出に取り組みます。

^{県内に立地したＩＴ企業のオフィス}

• 松江城天守の国宝指定や「津和野今昔」の日本遺産認定など、島根が世界に誇る「歴史・文化・自然」を国内外に広く情報発信します。
• 石見地域各地の温泉などを題材にした観光商品づくりや、石見神楽のブランド化、滞在・体験型メニューの開発を進めます。
• 隠岐世界ジオパークを観光振興に活かします。
• 「ご縁の国しまね」プロモーションを積極的に展開し、島根の魅力を発信していきます。
• 外国人観光客にとって魅力ある観光商品づくりを進めます。
• 出雲・名古屋便の就航を活かした観光振興に取り組みます。

^{国宝となる松江城天守}

• 新規就農者や集落営農組織を育成するなど、担い手の確保・育成を進めます。
• 売れる米づくりなど生産・販売対策を強化し、水田農業の維持・発展に取り組みます。
• 共同の子牛育成施設の整備支援など、しまね和牛の生産基盤を強化していきます。
• 循環型林業を促進するため、主伐による原木の増産や木質バイオマスの安定供給を支援します。
• 底びき網漁業等の基幹漁業について、コスト削減と付加価値向上等による経営改善を支援します。
• 地域資源を活用した６次産業や地産地消に取り組みます。
• 農山漁村地域の基盤整備を着実に推進します。

^{江津市内に完成した木質バイオマス発電所}

• ふるさと島根定住財団や市町村、商工団体など関係団体が一丸となって求人情報を掘り起こし、ＵＩターン希望者に対する雇用面での支援を強化します。

• 山陰道の早期全線開通を国に強く働きかけていきます。
• 県内３空港の利用実績を積み上げながら、路線の維持・充実に取り組みます。

• 若年層への結婚、妊娠、出産に関する啓発を進めます。
• 結婚支援センターの設置や縁結びボランティア「はっぴぃこーでぃねーたー」の増員などにより、相談・マッチング支援の充実に取り組みます。

• スマートフォンを活用した子育て家庭への情報発信や、子育て支援を行っている団体への支援を行います。
• 従業員の子育てを積極的に支援する企業を認定する「こっころカンパニー」の登録拡大や、男性の育児参加を促進するための啓発に取り組みます。
• 男性も女性もともに子育てをしながら、社会の中で存分に活躍できる環境づくりを推進します。

^{元気に遊ぶ子どもたち}

• 小中学校の35人学級編制を拡充します。
• 離島・中山間地域の高校のさらなる魅力化・活性化に向け、新たに専任職員を配置し、取り組みを県全体へ波及させていきます。
• インターンシップ参加への助成などにより、高校生や大学生などに県内企業への理解を深めてもらうよう努めます。
• 県立大学松江キャンパスの4年制化に向け、教員の確保や新たに必要となる施設の整備などの準備を進めます。

• 医療従事者の確保など、地域医療の維持・充実に努めます。
• 介護人材の確保等を進め、医療と介護の連携強化を図りながら、市町村の地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを支援します。
• 難病患者への医療費助成の対象疾病が拡大されることを受け、患者の方々への総合的な支援を推進します。
• 障がいのある方が住みたい地域で、安心し、自立して暮らせるよう、一般就労に向けた支援や、住まいや生活の場の環境整備を進めます。

^{医学生向け臨床研修病院説明会での島根県ブース}

●問い合わせ先
政策企画監室TEL0852・22・5903