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平成22年度県民いきいき活動奨励賞受賞団体の概要

【NPO・ボランティア部門】(団体名50音順)

朝霧の会(出雲市)○特定非営利活動法人自然再生センター安来支部(安来市)○下意東地区ふれあい広場整備委員会(東出雲町)

清流クラブ(雲南市)○田和山サポートクラブ(松江市)○発達障害児支援サークル「のびのび」(益田市)

ほがらかケアワーカーの会地方(浜田市)○ボランティア民謡ふるさと会(隠岐の島町)

 

【企業部門】(団体名50音順)

島根県電気工事工業組合青年部(松江市)○日南川交流会(邑南町)

 

【NPO・ボランティア部門】(団体名50音順・敬称略)

朝霧の会(出雲市)

会長今岡一郎H12年10月設立会員21名

 

◆活動概要

出雲市佐田町毛津地区において、環境整備や交流会により、高齢者の生きがいづくりと地域活性化を図る活動

 

●朝霧遊園の整備:地域住民の交流の場

地区の玄関口となる町道沿いに会員の手で東屋と花壇を整備

●東屋談義:地区高齢者が外へ出かけるきっかけ

郷土史や陽明学などの講義と茶話会

●アジサイの植栽活動

植栽するアジサイは会員が育成し、苗の配布も行う

朝霧遊園や地区内の道路法面、耕作放棄地などに植栽

 

 

H15年から年1回アジサイのシーズンに東屋談義を開催アジサイのシーズンには地区外からも見物や写真撮影に来られるようになった会員が育成し、植栽したアジサイは現在1300本

(写真左)H15年から年1回アジサイのシーズンに東屋談義を開催

(写真中)アジサイのシーズンには地区外からも見物や写真撮影に来られるようになった

(写真右)会員が育成し、植栽したアジサイは現在1300本

 

◆活動において評価された点

アジサイの植栽活動を、単なる地域の環境整備・美化という視点のみにとどめず、地域交流や生涯学習につなげる活動として取り組んでいる

過疎高齢化地域において、高齢者が地道に楽しみながら生きがいとして活動している様子は、高齢者による地域活動のひとつのモデルとして今後の活動が期待される

 

NPO法人自然再生センター安来支部(安来市)

支部長木村好勝H18年4月設立(活動開始H17年7月)会員50名

 

◆活動概要

 飯梨川中流域の河川敷における環境改善と、整備した河川敷を活用した活動

 

●飯梨川の環境調査と住民アンケート

親子イベントとして飯梨川の水質調査や水生生物調査を実施

近隣住民に河川敷の環境改善事業についてアンケートを実施

●親水広場の整備

河川敷に親水広場を整備音楽祭を開催し、幅広い世代との交流

●牧草栽培の実施

河川敷で栽培した牧草を畜産農家に提供

 

草刈りボランティアきれいになった広場で一息飯梨川生物・水質一斉調査イベント河川敷で行われた牛の品評会

(写真左)草刈りボランティアきれいになった広場で一息

(写真中)飯梨川生物・水質一斉調査イベント

(写真右)河川敷で行われた牛の品評会

 

◆活動において評価された点

環境保全と畜産業振興の同時実現を目標とした取り組みは先駆的であり、地域貢献度の高い活動である

アンケートや音楽イベントなどで、地域住民の関心を呼び起こし、ボランティア参加につなげるなど、地域における活動の広がりがみられる

専門的知見に基づいた環境調査や住民アンケートを行い、結果を公表するなど、地域で理解を得て活動を継続するための積極的な取り組みがみられる

 

下意東地区ふれあい広場整備委員会(東出雲町)

会長福島竜夫H10年10月設立会員78名

 

◆活動概要

 東出雲町下意東地区の高齢者と世代を超えた地域住民による環境整備活動

●美人塚ふれあい広場の造成

 美人塚のあった休耕田を整備し花しょうぶ池やベンチを設置

毎月の草取りと芽つみ、定期的な株分けで美観を保つ

●美人塚花しょうぶ祭りの開催

毎年1回花しょうぶのシーズンに開催地域活動の発表の場

●他3箇所のふれあい広場の環境整備

地域のスポーツ少年団と環境美化を通した交流活動

 

 スポーツ少年団と一緒に花壇清掃毎月の花しょうぶ池の清掃活動毎年6月第2土曜日は「花しょうぶ祭」町内外から200名以上の人が訪れる

(写真左)スポーツ少年団と一緒に花壇清掃

(写真中)毎月の花しょうぶ池の清掃活動

(写真右)毎年6月第2土曜日は「花しょうぶ祭」町内外から200名以上の人が訪れる

 

◆活動において評価された点

高齢者が主体となってはじめた活動が、小学生とその親の世代へと広がり、幅広いつながりを持った環境整備活動が継続して行われている

今後、若年層が積極的に活動に参加し、自ら行動が起こせるような仕掛け作りを期待する

 

◆受賞者のコメント

 地域の環境整備という地味な活動を小学生から高齢者までいっしょに続けてきました。今回このような賞をいただき、誠にうれしく思っています。今後も地域づくりに貢献できるようがんばっていきます。

 

清流クラブ(雲南市)

会長河角定男H19年3月設立(活動開始H12年4月)会員26名

 

◆活動概要

 雲南市吉田町の「菅谷たたら山内」を流れる菅谷川の環境改善を通した地区高齢者による地域づくり活動

●菅谷川の景観回復と環境整備

倒木や雑草除去、高齢者ならではの視点で手作りのベンチやテーブルを設置

●大学生の環境整備活動参加

サークル合宿で訪れた鳥取大学生が清掃活動に参加し、地域住民との交流

●整備の成果、歴史的価値の発見

河岸の環境整備が進み、鉄穴流しの遺構が発見され、県外から研究者が訪問

 

清掃ボランティアに訪れた大学生との交流会員の手で老朽化した橋を架け替える菅谷たたら遺構周辺の整備雪害での倒木処理も行った

(写真左)清掃ボランティアに訪れた大学生との交流

(写真中)会員の手で老朽化した橋を架け替える

(写真右)菅谷たたら遺構周辺の整備雪害での倒木処理も行った

 

◆活動において評価された点

個人的な活動から組織的な環境保全活動へ、整備された環境がさらに地域の景観資源、歴史的資源へと価値を高める取り組みとして発展するなど、着実に活動の幅が広がっている。引き続き、地域「全体」の活性化につながるような活躍を期待する。

高齢者が主体の活動に、県外の若者の参加があることで、異なる世代、地域の交流の場となっている。

 

◆受賞者のコメント

 活動を通し、地元住民の結束が高まり、地元の川を愛する気持ちが向上し、互いに活動に参加することが楽しい。

 一人暮らしや高齢者の世帯の方も長くこの活動を続けることにより、学生との交流で元気、やる気をもらい、学生には自然の素晴らしさと、知恵を伝授している。活動を長く続けて、景観を守っていきたい。

 我が家の庭を掃除するように、孫を迎え入れるような感覚でこれからも活動をしていきたい。

 

 

田和山サポートクラブ(松江市)

会長田中義昭H15年2月会員80名

 

◆活動概要

 地域内外の住民が田和山遺跡に親しみ、関心を持ってもらえる活動

●ボランティアガイドの実施、ボランティアガイドの養成

遺跡見学者に対するボランティアガイド、ボランティアガイド養成講座の開催

●小学生の学習支援

地元の小学校の総合学習として古代米作りを実施

夏休み子供体験教室(火おこし、巣箱作りなど)の開催

●多団体との連携活動

 山陰両県の遺跡保護団体、ボランティアガイドの会と連携

 歴史的遺産をまちづくりに活かす方策などの情報交換

 

田和山遺跡の歴史を学ぶ子どもたちつながりで育もう歴史・文化を活かしたまちづくり

(写真左)田和山遺跡の歴史を学ぶ子どもたち

(写真右)つながりで育もう歴史・文化を活かしたまちづくり

 

◆活動において評価された点

住民が主体となって行政や学校、他の活動団体などと幅広いつながりを持ち、地域を巻き込んだ活動を行っている

ボランティアガイドは、会発足当初から継続して行われ、遺跡を訪れる者にとって心強い存在であることがうかがわれる

また、ガイド養成講座は、地域住民の生涯学習の場として、さらに今後の活動を継続していく上でも大切な役割を担っている

総合学習支援や体験教室など、子どもが関わる活動は、地域の資源を大切にするという想いを次代につなぐものである

 

発達障害児支援サークル「のびのび」(益田市)

代表島田智子H16年12月設立会員47名

 

◆活動概要

 発達障害児とその家族や支援者による交流活動と地域における啓発活動

●地域への啓発活動

発達障害に関する講演会・セミナーの開催

ホームページ、ブログなどでの発達障害に関する情報発信

●支援活動

 子供を主役とした交流活動(調理、運動などの体験活動)

 保護者の不安解消と専門機関への仲介のための相談事業

 

島根で初めてのPESCアドバンスセミナーペットボトルを使ってピザづくり笑顔で和菓子づくり

(写真左)島根で初めてのPESCアドバンスセミナー

(写真中)ペットボトルを使ってピザづくり

(写真右)笑顔で和菓子づくり

 

◆活動において評価された点

発達障害児とその家族をとりまく「二次障害」に対しての取り組みは重要であり、独創的である

障害児や保護者が主体となって取り組む活動は、子どもの成長に合わせた将来的な展望も見据えており、今後の活動の広がりがうかがえる

啓発活動は一般に行政等に頼りがちであるが、ブログを活用した自主的な啓発活動は他地域への広がりも期待でき、先駆的である

 

◆受賞者のコメント

 「のびのび」では、毎月、子どもも大人も一緒に楽しめる活動を通じて、ひとりひとりの"いいところ"をみつけ、応援しています。

 現在、発足して7年目となり、地域の方々にも支えていただいています。

 今後もこのつながりを深め、障害があっても生まれ育ったまちで笑顔で暮らし続けられるよう理解と支援の輪を広げていきたいと思っています。

 

(事務局注釈)

 島根県では、平成22年4月から、障害という言葉の「害」の字を原則としてひらがな表記することとしていますが、発達障害児サークル「のびのび」では、「障害」という表記にこだわって、「障害とは何か」ということを社会全体で考えることができるよう情報発信していきたいという趣旨を尊重し、当団体の活動概要及び評価についても「障害」の表現で統一しています。

 

ほがらかケアワーカーの会地方(浜田市)

代表石川正次郎H8年3月設立会員21名

 

◆活動概要

 3級ホームヘルパー養成講座修了者による浜田市三隅町地方地域の独居高齢者を支援する活動

●友愛訪問活動

 地区内独居高齢者世帯へ定期的な声かけ、訪問活動

月に1度民生委員を交えた連絡会を開き、状況報告

●演芸ボランティア活動

 地区内の高齢者福祉施設へ訪問し、南京玉すだれなどの演芸ボランティアを実施

 ●高齢者サロンの開設

三隅町内でいち早くサロンを開設

保健や栄養指導、防犯講話など高齢者に身近な情報提供

 

◆活動において評価された点

民生委員や食生活改善指導員など、地域で専門性を持った人材と連携して、高齢者の目線から地域のニーズに応えた活動を行っている

地域で生活する独居高齢者にとって必要な活動であり、訪問活動が継続して行われてきたことにより、安全安心な地域づくりに貢献していることから今後も継続的な取り組みが期待される

 

ボランティア民謡ふるさと会(隠岐の島町)

会長松岡優H14年10月設立会員30名

 

◆活動概要

 隠岐民謡に触れることが少なくなった介護が必要となった方々に対し、ボランティアで隠岐民謡の公演を行う活動

 ●三味線と隠岐民謡による高齢者福祉施設への訪問活動

 ●中学生への三味線と隠岐民謡継承活動

 都万中学校の生徒を対象に毎月1回3時間程度、民謡・尺八・三味線を指導

 ●隠岐民謡の普及と技術向上

 毎週1回3時間の練習初心者にも丁寧に指導(楽器なくても参加できる)

 

高齢者施設での民謡公演昨年は年間66公演1回の公演時間は2時間4人から6人で12曲程度を演じる

(写真左)高齢者施設での民謡公演昨年は年間66公演

(写真右)1回の公演時間は2時間4人から6人で12曲程度を演じる

 

◆活動において評価された点

 精力的な公演活動は、高齢者福祉の活動として、地域において広く支持を得ている

 中学生への民謡指導は地域色豊かな伝統芸能を、次世代につなぐ取り組みとして、今後の活動の広がりを期待させる

 

 

【企業部門】(団体名50音順・敬称略)

島根県電気工事工業組合青年部(松江市)

青年部長安部知行S54年8月設立会員30名

 

◆活動概要

 電気工事により発生した屑線(銅線)を回収し、売却した収益を児童福祉のために30年にわたり寄附

●寄付先の状況

 平成19年度からは島根県里親会へ寄附

(クリスマス時期に図書や文具の購入費用として)

 里子と県内施設で生活する児童らは約300名を対象

 

◆活動において評価された点

いち早く、廃棄物対策や社会貢献活動に着目し、通常の企業活動から社会貢献活動へつなげた仕組みは、モデルとなりうる

本業を活かした社会貢献活動として、県内全域で長年にわたり行われており、継続的な取り組みである

 

日南川交流会(邑南町)

代表者菅原敏夫H15年11月設立会員14名

 

◆活動概要

 古民家を再利用して、民泊による地域活性化をめざし、しまね田舎ツーリズムのさきがけとして「羽須美クラシック宿泊所」を運営

●田舎ツーリズム施設「羽須美クラシック宿泊所」の運営

地域資源を活用した、農業体験、食体験、石見神楽の体験教室

 ●地域の交流・経済活動の場を創出:住民が気軽に集まれる場所

農産物の納品や宿泊・会食の運営による現金収入

 

◆活動において評価された点

 田舎ツーリズム施設を県内で先駆けて取り組み、施設の運営という本業そのもので、地域に貢献している取り組みである

 住民による地域活性化、地域交流活動に経済活動の視点を入れ、継続的な取り組みとなっている

 

家族でおはぎ作りを楽しむ畑で鎌を使ってカボチャの収穫喜びを自宅に持ち帰る

(写真左)家族でおはぎ作りを楽しむ

(写真右)畑で鎌を使ってカボチャの収穫喜びを自宅に持ち帰る

 

◆受賞者のコメント

 日南川交流会を立ち上げて7年が過ぎ、今回田舎ツーリズムの宿と田舎体験を世間に認めていただく事は会員一同感激しています。

 田舎体験をされた年間300から500人の方に、満足してお帰りいただき「色々な体験ができて楽しかった」とのお手紙をいただいた時は、活動してきて心から良かったと感じます。

 


お問い合わせ先

環境生活総務課NPO活動推進室

島根県 環境生活部 環境生活総務課 NPO活動推進室
〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 
(事務室は、松江市殿町128番地 東庁舎2階にあります。)
TEL:0852-22-6099、5096
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