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感染症 年報
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2002(H14)年 <  2003(H15)年 年報  > 2004(H16)年
目次I.概要II-1.発生状況の解析と評価II-2.定点把握疾患発生状況III.検査情報
インフルエンザ定点小児科定点眼科定点基幹病院定点月報
感染症情報 |1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
島根県感染症情報(月報) 11月(11/3〜11/30)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 細菌性赤痢が1件(雲南圏域)、パラチフスが1件(雲南圏域)、腸管出血性大腸菌 感染症が2件(益田圏域1件、大田圏域1件)、日本紅斑熱が1件(出雲圏域)報告され ています。

2)インフルエンザおよび小児科定点報告 ( )内は月の定点当たり報告数
○インフルエンザ:初旬より、出雲圏域と益田圏域から計3件の報告がありました。
○感染性胃腸炎:(18)。10月中旬より漸増し、9月の2.7倍になりました。益田圏域を除く各地で増加し、特に 雲南圏域(35)、大田圏域(34)、隠岐圏域(24)で多く、松江圏域(20)も前月の2倍になりました。
○水痘:(6)。隠岐圏域を除く各地で増加し、特に前月より益田圏域(11)での流行が大きくなっています。
全国的にもここ10年で最高の流行になってきています。
○A群溶連菌咽頭炎:(3)。雲南圏域(15)で大きな流行となり、出雲圏域(3)、松江圏域(3)でも多くなっています。
はかなりの流行となっていますので注意してください。
○咽頭結膜熱:益田圏域で多くなっています。鳥取県と山口県ででは夏と同程度発生しています。
○RSウイルス感染症:11月5日から新しく対象疾患に追加されました。

インフルエンザ報告推移グラフ 感染性胃腸炎報告推移グラフ

3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎の報告は多発期を過ぎたものの、依然として高い発生レベルにあります。罹患年齢は20歳 以上に集中しています。

4)性感染症報告
 性感染症の報告件数は、この16年間で最も高いレベルで推移しています。罹患年齢は若年化への傾向があ り、淋菌感染症は20歳代から40歳代、クラミジア感染症はやや低い年齢の20歳代を中心に分布しています。

5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎:松江圏域で乳児及び1歳児の計4件が報告されました。全国的には春以降ここ5年で最高の レベルで推移し9月以降急速に増加しています。近県では岡山県での流行が大きくなっています。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:(50件)。3月以降49件以上と高いレベルの報告がつづいています。9月 以降の157件のうち西部からの報告が79件と半数を占めています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:(17件)。本年の平均は18.9件で、昨年の平均18.6件と同レベルです。
2.病原体検出情報(11月までの検出結果)
 感染性胃腸炎の発生数が多くなっています。検出されるウイルスはエンテリックアデノを中心に多くの種 類が検出されています。11月には動向調査以外で集団発生例が5件あり、いずれもノロウイルス(従来のNVを ウイルス分類上の変更)が検出されています。

2003年9月 から 2003年11月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノ腸管アデノコクサッキーAコクサッキーBエコーエンテロA群ロタNVカンピロバクター病原性大腸菌合計
2356746910141345693071EPEC
感染性胃腸炎 11  7  1    111 2 113 20
ヘルパンギーナ      51   2           8
手足口病1     1     11    11    15
咽頭炎   21  4 2172          19
無菌性髄膜炎               6       6
熱性疾患1     2    1    1      5
島根県感染症情報センター