前年に引き続き島根県内の病院で患者材料(便)より検出された42例及び健康人材料(便)から検出された21例の合計63例のSalmonellaについて血清型別を実施した（表．25)。 その結果、Salmonella は19血清型に型別され、多く検出された血清型はS.Enteritidis の18例(28.6%)、S.Typhimurium の9例(14.3%)で、平成13年は全国統計と同様、 本県でもS.Enteritidis による感染症が多発したことが伺える。
　月別検出状況は細菌性食中毒が多発する6月から9月の間の暑い時期に41例(65.1%)と多く検出された。
　過去10年間のSalmonella 血清型の推移は、67血清型637例で、多く検出されたのはS.Typhimurium、S.Infantis、S.Enteritidis 等であった(表．26)。
　感染症新法の二類感染症病原体であるS.Paratyphi A は１例、S.Typhi は2例検出されたが、これらの事例は海外旅行で感染した事例であった。
　以上の如く、S.Enteritidis による感染症が近年益々増加傾向にあり、予防対策が必要と考えられる。