感染症 年報
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5)基幹病院定点報告(表13-1,2)
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症は年間で586件が報告され、男女比は1.52対1であった。大田圏域が240件と
41%を締めて多く、感染症者が正しく報告されているか、又はハイリスク患者に対する対策は十分であるか検討を
要するかもしれない。木次と浜田圏域では少なかった。年齢別では70歳以上が211件と36%を占めており、次いで60歳代
9.9%、10歳未満8.5%であった。月別では9月に80件と突出していた他は、37〜56件に分布しており、季節的特徴は
みられなかった。
ペニシリン耐性肺炎球菌感染症は年間で146件報告され男女比は1.56対1であった。松江圏域が73件で50%を占め、
次いで益田圏域が25%を締めて多く、前述と同様の検討が必要かもしれない。年齢別では10歳未満が50件と34%を占め、
次いで60歳以上が27%を占めた。月別では3月と4月及び8月と9月が1桁であったほかは概ね月に15件前後であった。
薬剤耐性緑膿菌感染症は3月と12月に単発的に報告された。
6)性感染症の流行状況(表11,12)
本県の性感染症(STD)の平成8年以降5年間の年次別患者数の推移をみると、平成8年に102件であったものが、
平成9年以降増加を示し、平成12年は251件となった。
本年のSTDの内訳は、淋病感染症75件(29.8%)、性器クラミジア感染症133件(52.9%)、性器ヘルペスウイルス
感染症31件(12.3%)、尖形コンジローム12件(0.47%)であった。
(ア)淋病感染症
淋病感染症は平成8,9年と減少傾向にあったが、平成10年より急増傾向を示し、本年は75件となり、その内女性が
7件であった。年齢別には20〜39歳に多く分布していた。
(イ)性器クラミジア感染症
性器クラミジア感染症は年々増加傾向にある。、本年は133件となり、性感染症の半数を超えるまでになり、
男女ほぼ半数となった。年齢は20歳代が83件、30歳代が30件となっている。
(ウ)性器ヘルペスウイルス感染症
性器ヘルペス感染症は31件で、内女性が24件で増加傾向がみられた。年齢は20歳代、次いで30歳代が多い。
(エ)尖形コンジローム
本年は12件で内8件が女性であった。年齢は20歳代に7件分布していた。