感染症 年報
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感染症発生動向調査の概略
平成11年4月1日より感染症新法が施行されたのに伴い、感染症発生動向調査の定点把握感染症にも
下記の変更が加えられた。
(ア)インフルエンザ様疾患は「インフルエンザ」とされ、従来の小児科定点に内科定点が加えられた。
(イ)「異型肺炎」はマイコプラズマ肺炎が主体との考えがあったものの、この用語を廃して
「マイコプラズマ肺炎」の項となった。
(ウ)これまで乳児嘔吐下痢症はロタウイルス感染症にかなり近いとの考えで別項となっていたが、
「感染性胃腸炎」に含まれることになった。
(エ)脳炎、脳症、脊髄炎等の脳・脊髄炎が急性脳炎(日本脳炎を除く)に変更された。
(オ)感染症髄膜炎が細菌性髄膜炎と無菌性髄膜炎に区分された。
(カ)新たに「急性脳炎」、「細菌性髄膜炎」、「クラミジア肺炎」、「成人麻疹」が対象疾患になった。
(キ)川崎病は対象外となった。
定点医療機関は外来でみられる感染症を対象とする小児科定点23(東部7,中部7,西部8,隠岐1)、
インフルエンザ定点が38(東部11,中部12,西部13,隠岐2)眼の感染症を対象とする眼科定点が
3(東部1,中部1,西部1)、性交による感染症(STD)を対象とする定点が6(東部2,中部2,西部2)である。
4類感染症のうち、対象患者がほとんどが入院患者の疾患については基幹定点が8(東部1,中部3,西部3、隠岐1)
である。
調査は全ての患者情報及び病原体情報を収集、分析するとともに、その結果を週報(月単位の場合は月報)等として県情報、
全国情報と併せて、保健所等の関係機関に提供・公開している。主要な疾患については、地区ごとの週報データを
流行の程度が分かる表現に換え、山陰中央新報(毎週水曜日)やホームページに掲載して県民への情報還元を
はかっている。
1.対象疾患(平成11年4月〜)
1)全数把握の対象疾
一類感染症
(1)エボラ出血熱、(2)クリミア・コンゴ出血熱、(3)ペスト、(4)マールブルグ病、(5)ラッサ熱
二類感染症
(6)急性灰白髄炎、(7)コレラ、(8)細菌性赤痢、(9)ジフテリア、(10)腸チフス、(11)パラチフス
三類感染症
(12)腸管出血性大腸菌感染症
四類感染症
(13)アメーバ赤痢、(14)エキノコックス症、(15)急性ウイルス性肝炎、(16)黄熱、(17)オウム病、
(18)回帰熱、(19)Q熱、(20)狂犬病、(21)クリプトスポリジウム症、(22)クロイツフェルト・ヤコブ病、
(23)劇症型溶血性レンサ球菌感染症、(24)後天性免疫不全症候群、(25)コクシジオイデス症、
(26)ジアルジア症、(27)腎症候性出血熱、(28)髄膜炎菌性髄膜炎、(29)先天性風疹症候群、
(30)炭疽、(31)ツツガムシ病、(32)デング熱、(33)日本紅斑熱、(34)日本脳炎、
(35)乳児ボツリヌス症、(36)梅毒、(37)破傷風、(38)バンコマイシン耐性腸球菌感染症、
(39)ハンタウイルス肺症候群、(40)Bウイルス病、(41)ブルセラ症、(42)発疹チフス、
(43)マラリア、(44)ライム病、(45)レジオネラ症
2)定点把握の対象疾患(四類感染症)
インフルエンザ定点(週報)
(1)インフルエンザ
小児科定点(週報)
(2)咽頭結膜熱、(3)A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、(4)感染性胃腸炎、
(5)水痘、(6)手足口病、(7)伝染性紅斑、(8)突発性発疹、(9)百日咳、(10)風疹、
(11)ヘルパンギーナ、(12)麻疹(成人麻疹を除く)、(13)流行性耳下腺炎、
眼科定点(週報)
(14)急性出血性結膜炎、(15)流行性角結膜炎、
基幹病院定点(週報)
(16)急性脳炎(日本脳炎を除く)、(17)細菌性髄膜炎、(18)無菌性髄膜炎、
(19)マイコプラズマ肺炎、(20)クラミジア肺炎(オウム病を除く)、(21)成人麻疹、
性感染症(STD)定点(月報)
(22)性器クラミジア感染症、(23)性器ヘルペスウイルス感染症、(24)尖形コンジローム、
(25)淋菌感染症、
基幹病院定点(月報)
(26)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、(27)ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、
(28)薬剤耐性緑膿菌感染症