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島根県農業試験場研究報告第10号(1972年12月)p177-184

チューリップの球根生産に関する研究(第2報)

 


栽植密度および窒素の施用時期が球根収量におよぼす影響


中川善紀、秋光昇


摘要

 

1.チューリップの球根養成栽培における栽培密度と球根収量との関係を明らかにするため品種、Apeldo-ornを用い種球サイズ、栽植密度をかえて試験を行なった。

 

  • 面積当りの球根収量は栽植密度が高くなるにしたがい増加するが、種球の生産力は栽植密度が高くなると低下し、大球の割合は少なくなる。

 

  • 各種球サイズとも種球量は3.3m当り2.0kgまでが限界であり、これ以上種球量を増やしても面積当りの正味の球根生産品は増加しない。

 

  • 株当りの球根収量は栽植密度が高くなると低下し、この傾向は子球よりも種球においていちじるしく、また種球サイズの大きいものほど強くあらわれた。

 

  • これらの結果から7cmから9cmの仕上球の栽培における栽植密度は3.3当り7cm球で330球、8cm球で180−250球、9cm球で170球程度が適当とみとめられた。

 

2.窒素の施肥時期と球の肥大との関係を明らかにするため11月から4月までの6期に分け全量をー度に施用してその影響をみた。

 

  • 地上部の生育は窒素を年内に施用したものが草丈、茎長などでやや大きい傾向がみとめられた。

 

  • 球根収量はあきらかに年内施用に比べ年明け後の施用の効果が高く、とくに2月、3月の窒素の施用は球の肥大がよく収量が高かった。

 

  • 圃場裂皮の発生は窒素の施用時期が遅くなるほど発生が多く、またその程度も大きかった。

 

  • 窒素の施用時期については新球の肥大開始期から肥大盛期にかけての施用がもっとも効果が高いとみとめられた。
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