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ハウス構造と付帯設備

3)被覆材の種類と特性

(1)軟質フィルム

 

現在日本の施設園芸の被覆資材として依然主流を占めている。県内のブドウハウスのほとんど全てがこの軟質フィルムの被覆を行っている。軟質フィルムは安価であるが、耐久性、耐候性、透光性のから多くは1年ごとの張り替え利用が主体である。軟質フィルムは塩化ビニル(農ビ)、ポリエチレン(農ポリ)、酢酸ビニル(農サクビ)などの種類がある。塩化ビニルはポリエチレンに比べて保温性、耐候性は勝るが、透光性はやや劣るようである。酢酸ビニルは塩化ビニルとポリエチレンの中間的な性質を持つ。県内の‘デラウェア’ハウスでは大部分が塩化ビニルを使用している。内張りにはポリエチレンよりも保温性がやや優れる点が買われ、酢酸ビニルの使用が最も多い。内張りは外張りと5〜10cmの間隔を置くことにより保温力が高まる。また透光性、強度、保温性等を高めた商品もでているので、作型やその地域の気象条件、経済性を考え使用目的に合うものを選ぶ。

 なお塩化ビニルは伸縮性が高いため屋根型ハウスの被覆には不向きである。農試ではベジタロンなどのポリエチレンフィルムを使用している。

 また紫外線を遮るフィルムもある。これを被覆すると着色が抑制される一方生育が良くなり、生育期を遅延することができるため島根農試では赤色欧州系ブドウの抑制栽培の試験に利用している。しかし‘デラウェア’に対してはその生育特性を考慮すると利用価値は少ない。

硬質フィルムとフィルムの種類とその特徴



お問い合わせ先

農業技術センター

島根県農業技術センター
〒693-0035 島根県出雲市芦渡町2440
 TEL:0853-22-6708 FAX:0853-21-8380
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