医療・介護・福祉サービスを担う人材の確保
住み慣れた地域で県民が安心して医療・介護・福祉サービスを受けることができるよう、これらを担う人材を確保します。
1.事業の背景、現状
(1)医師
- これまでの奨学金貸与等の取組により増加傾向にありますが、診療科の偏在や病院間偏在、開業医の高齢化などの課題があります。
- 中山間地域や離島においては、診療科が限られていることから、患者さんを幅広く診察する総合診療医が求められているものの、その数は十分ではありません。
(2)看護職員
- 養成所の運営や運営支援による県内進学促進、奨学金貸与による県内就業促進などに取り組んでいますが、育休を取得する人や夜勤の対応が困難な人の増加等に伴う職員の不足が課題となっています。
(3)薬剤師
- 高校生セミナーなど、薬学部の進学を促進する取組を行っていますが、毎年度の薬学部進学者数は全国最下位が続いており、病院、薬局ともに薬剤師が不足し、特に中山間地域・離島の病院の薬剤師不足が深刻です。
(4)介護職員
- 中高年齢層など多様な人材の確保や、職員研修への支援、テクノロジー等の導入による環境改善などを継続して進めていますが、需要を満たすまでに至っていません。
(5)保育士
- 保育士修学資金や家賃の貸付事業等に取り組んでいますが、保育士の離職や潜在保育士の活用が進んでいない状況があり、全県的に保育士が不足しています。
2.事業の目的、目標
(1)医師
- 県内病院・公立診療所の医師充足率(当該年度10月時点):令和11年度に90%を目指します。
※全域が医師少数区域等の二次医療圏。現状(令和6年度)は79.7%
(2)看護職員
- 県内病院の看護職員の充足率(当該年度10月時点):令和11年度に98%を目指します。
※現状(令和6年度)は95.7%
(3)薬剤師
- 県内病院の薬剤師の充足率(当該年度10月時点):令和11年度に91.7%を目指します。
※現状(令和6年度)は84.0%
(4)介護職員
- 介護職員数(前々年度10月時点):令和11年度に18,021人を目指します。
※現状(令和6年度)は17,077人
(5)保育士
- 県内保育所等における求人数に対する充足率(当該年度4月時点):令和11年度に75.5%を目指します。
※現状(令和6年度)は70.4%
3.具体的な取組
(1)医師
1)呼ぶ(現役の医師の確保)
- 地域医療を志す医師を招へいするため赤ひげバンク(島根県無料職業紹介所)を設置
- 地域での勤務に慣れるため研修サポート制度(地域勤務医師確保枠)を創設
- 島根での勤務を検討する医師・ご家族向けに地域医療視察ツアーを実施
2)育てる(地域医療を担う医師の養成)
- 自治医科大学の運営費負担により地域医療に貢献する医師を養成
- 島根の地域医療への貢献を志す医学生へ奨学金を貸与
- 県内で専門医取得を目指す研修医へ研修支援資金を貸与
- 地域医療教育の充実・医学生への支援
- 地域医療に目を向けてもらうため、夏季・春季地域医療実習(外部サイト)を実施
- 地域医療を担う医師を育成するため、島根大学地域医療支援学講座(外部サイト)を設置
- 若手医師への支援等
- 県内若手医師のキャリア形成等を支援するしまね地域医療支援センター(外部サイト)の設置
- 地域枠医師等の能力の開発及び向上を図るキャリア形成プログラムの策定・運用
- 地域医療教育の推進
- 中学生向けに医療現場体験セミナーを実施
- 高校生向けに医療現場体験セミナーを実施
- 医療従事者を目指すきっかけの創出と理系科目への関心を高めるためメディカルアカデミーを実施
3)助ける(地域で勤務する医師の支援)
- へき地、離島等の公立医療機関に勤務する医師の休暇などによる不在を補うため、代診医を派遣
- 患者を迎えに行き、転院搬送するためドクターヘリ、防災ヘリを運航
- 診療情報の共有や紹介状の送受信を行うしまね医療情報ネットワーク(まめネット)の運用
(2)看護職員
1)県内進学促進
- 県立大学や県立高等看護学院での看護師等養成
- 民間看護師等養成所の運営支援
- 県内看護師等学校養成所を紹介するガイドブックの作成・配布
- 看護教員の資質向上支援
2)県内就業支援
- 看護学生への奨学金貸与
- パンフレット等で就職情報の提供
- 病院が自ら実施する看護職員等確保の取組の支援
- 中山間地域・離島における看護現場の見学ツアーの開催
- 看護学生等を対象とした対面型就職イベントの開催
3)離職防止・再就業促進
- 病院内保育所の運営支援
- 新人看護職員研修など定着支援
- ナースセンターの無料職業紹介(外部サイト)
- 働きやすい職場づくりを行う病院への支援
4)資質向上
- 看護師の特定行為研修受講支援
- 認定看護師教育課程受講支援
- 助産師出向支援
- アドバンス助産師の認証取得支援
(3)薬剤師
1)県内進学促進
- 高校生向けの進学セミナーの開催
- 地域枠設置薬科大学のオープンキャンパスの旅費を助成
2)県内就業支援
- 薬学生及び県外在住の薬剤師を対象とした奨学金返還助成事業
- 病院の見学に係る旅費を助成
- 薬学生を対象とした就職セミナーの開催
- 薬学生及び薬剤師を対象とした病院の合同就職説明会を開催
3)地域偏在緩和対策
- 病院薬剤師派遣事業の実施
(4)介護職員
1)介護職のイメージアップ
- 中高生の介護職場体験
- しまね福祉・介護人材育成宣言事業所制度
- イメージアップのためのイベント等の開催など
2)多様な人材の確保・育成
- 外国人人材の受入に向けた支援
- 介護福祉士養成施設への進学者に向けた修学資金の貸付け
- 離職した介護福祉士の再就職支援
- 介護助手導入支援など
3)離職防止等の人材定着
- エルダー・メンターの養成
- 職員の資質向上のための研修に係る支援
- 処遇改善加算等の取得支援など
4)ICT導入等による介護現場の生産性の向上
- 介護ロボットやICT機器等の導入支援
- 介護現場革新サポートセンターしまねの設置(外部サイト)など
(5)保育士
1)学生向け支援
- 保育士修学資金貸付事業
- 保育士修学資金(家賃)貸付事業
- 保育実習生等に対する旅費支援
- 新卒保育士確保支援事業など
2)再就職促進・定着支援
- 保育士・保育所支援センターを通じた再就職支援(外部サイト)
- 人材派遣会社と連携した保育士等の人材確保支援
- 働きやすい職場づくりセミナーの開催など
3)保育士の魅力向上・発信
- 小中高校生を対象とした保育士体験の実施
- 保育士の魅力発信動画、パンフレットの作成など
各担当課お問い合わせ先
※メールによりご連絡の際は、下記アドレスの「@」を半角に変換してください
〇医療政策課
TEL:0852-22-5691・5251・5252/FAX:0852-22-6040
E-mail:iryou@pref.shimane.lg.jp
〇薬事衛生課
TEL:0852-22-6697/FAX:0852-22-6041
E-mail:yakuzaishi@pref.shimane.lg.jp
〇高齢者福祉課
TEL:0852-22-6696/FAX:0852-22-5238
E-mail:kaigo-jinzai@pref.shimane.lg.jp
〇子ども・子育て支援課
TEL:0852-22-5702/FAX:0852-22-6124
E-mail:hoiku@pref.shimane.lg.jp
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医療政策課
島根県健康福祉部医療政策課
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