消費者被害注意情報201004号
「無料体験」に通ううち、高額な機器などを勧められ、契約したが解約したい、という相談が多く寄せられています。
●事例
医療機器を何度でも無料で体験できるという店舗があり、リュウマチを患っている母が毎日通って「無料体験」をしていた。そのうち、店員から「この機器を使うと、リュウマチがよくなるだけでなく高血圧も改善する」と言われて機器の購入を勧められ、数十万円の機器を購入したと、母から聞いた。説明書を見ると、「リュウマチ」「高血圧」は、この医療機器の効能として国などの承認を受けていないため、症状が改善するかどうか疑問で、かつ高額なので解約したい。
●店舗は、恒久的な建物ではない
相談事例では、駐車場など更地の一部にプレハブを建てたり、空家を使って店舗とし、この場所で数週間から数ヶ月間営業した後に撤退するケースが多いです。また、販売する商品は「医療機器」や「健康食品」がほとんどです。
●相談者は本人ではなく、周りの人がほとんど
高齢の父母や祖父母が毎日のように「無料体験」に通い、高額な機器等の購入を勧められたり、あるいは機器等を購入したことを心配した周りの人からの相談であることが多く、当事者である本人からの相談が少ないことが特徴です。
●購入するかどうかはみんなでよく話し合って
事業者が販売する機器等は、数十万円から時には百万円を超えるものもあります。また、「無料体験」の結果、持病がよくなったと本人が思い込んでいたり、販売員から持病に効果があるかのような説明を受けている場合があります。
しかし、承認されていないのに、その持病に効能があるように言って機器の購入を勧めることは、法律に違反します。
そもそも医療機器に、承認された以外の効能効果までは期待できません。持病に効果があると信じて使用した結果、却って症状が悪化する可能性もあります。また、承認されている効能効果についても個人差があります。
機器等を購入するかどうかは、主治医とも相談し、みんなでよく話し合って決める事が大切です。
●クーリング・オフなど契約の解除について
一般に、一定期間継続して営業を行う店舗に消費者が自ら出向き、機器等を購入する場合は、特定商取引法のクーリング・オフ制度は適用されません。ただし、契約書の中に「8日間は解約することができる」など、業者が自主的に解約できる条項を設けている場合があります。
また、場合によっては特定商取引法の適用ができることもありますので、困った場合は、県消費者センターまたは市町村の消費者相談窓口に相談してください。
201004号PDF版:184.5kb
お問い合わせ先
環境生活総務課消費とくらしの安全室
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