はちみつを原因とする乳児ボツリヌス症による死亡事案について
今般、東京都足立区において、乳児ボツリヌス症による死亡事案が発生しました。
本事案は、乳児に対し離乳食としてジュースに「はちみつ」を混ぜて与えたことが原因と特定されました。
【東京都報道発表(平成29年4月7日付け)】
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/hodo/saishin/pressshokuhin170407.html(外部サイト)
乳児ボツリヌス症とは
経口的に摂取されたボツリヌス菌の芽胞※が乳児(生後1歳未満。以下同じ。)の腸管内で発芽・増殖し、産生された毒素が吸収されることにより、神経麻痺性の中毒症状が起こる疾患です。
乳児は腸内の環境が成人とは異なり、腸管内でボツリヌス菌の定着と増殖がおこりやすいとされています。
【潜伏期間】明確にはなっていないが、3日から30日間と推定
【症状】便秘、全身の筋力低下、脱力状態、ほ乳力の低下、鳴き声が小さくなる、顔面の無表情等
【予防対策】乳児に「はちみつ」などの芽胞で汚染された食品を与えない
【その他】感染症法に基づく四類感染症に指定(診断した医師は直ちに最寄りの保健所長へ届出が必要)
※芽胞・・・ボツリヌス菌などの特定の菌が作る細胞構造の一種。生活環境が増殖に適さなくなると菌体内に形成し、菌の増殖が止まる。加熱や乾燥などの過酷な条件に対して強い抵抗性を持ち、発育に適した環境になると元の細胞に戻り、再び増殖する。
1歳未満の乳児には「はちみつ」を与えないで!
- 乳児ボツリヌス症は乳児に特有の疾患であり、ボツリヌス菌の芽胞に汚染された「はちみつ」を与えることにより発生する場合が多いと考えられることから、予防対策として、乳児に「はちみつ」を与えないことが重要です。
- 生後1歳未満の乳児には「はちみつ」や、「はちみつ」を使用したり混ぜたりした食品を与えないでください。
- ボツリヌス菌の芽胞は、通常の菌よりも強力な殺菌(120℃4分以上の加熱殺菌など)をしなければ死滅しませんので、100℃程度の加熱調理を行った「はちみつ」なども乳児に与えないでください。
- 1歳以上の人に「はちみつ」を与えても乳児ボツリヌス症は発生しません。
参考情報
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薬事衛生課
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