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洪水調節効果発揮事例(平成19年8月31日未明)

集中豪雨のようす

 山陰沖の日本海に停滞していた前線の影響により、平成19年8月28日から降り始めた雨は、29日にいったん収まりましたが、30日夜から31日未明にかけて再び強まり、記録的な集中豪雨となりました。
このため八尾川(やびがわ)が各地で氾らんし、住宅等の浸水被害をもたらしました。
銚子ダムの雨量計では、31日午前1時から2時の1時間に109ミリの猛烈な雨を記録し、総雨量は334ミリに達しました。

銚子ダムの調節効果

 この集中豪雨のため、31日午前1時50分には、ダムに流れ込む水の量(流入量)が計画規模の約2倍となる毎秒192立方メートル
(単位:m3/秒)に達するという状況となりました。
このような雨でしたが、銚子ダムの洪水調節機能(自然調節方式)により、最大流入量192m3/秒うち約96%の水をダムに貯め込み、
下流の銚子川へ約7m3/秒の水を放流することで、下流の浸水被害拡大を防止しました。
銚子ダムで時間雨量109ミリを記録した午前2時頃には、すでに八尾川本川、銚子川および上西川の合流点付近では、浸水被害が発生し
ていましたが、これは八尾川本川と上西川から流れ込んだ多量の水による浸水であると考えられます。
もし仮に銚子ダムがなかったとしたら、これに加えて銚子川からの多量の水が合流点に集中し、さらに甚大な浸水被害を引き起こしていた
と考えられます。

洪水時最高水位(サーチャージ水位)到達

 31日午前3時以降、雨は徐々に収まりましたが、ダムの貯水位は引き続き上昇し、午前4時半すぎに洪水時最高水位(サーチャージ水位
ともいいます)に到達したため、銚子ダムとして初めて非常用洪水吐きからの越流となりました。
非常用洪水吐きからの越流により最大放流量(約25m3/秒)となったときには、すでに下流の八尾川の水位は低下している状況であり、
越流により河川の氾らんを引き起こすことはありませんでした。
このように、今回は記録的な集中豪雨でしたが、銚子ダムは洪水調節効果を発揮し、下流の浸水被害の拡大を防止することができました。
もし仮に銚子ダムがなかったとしたら、平成3年および平成5年の台風による水害に匹敵するような被害が発生していたと考えられます。

 

H19-1・・・H19-2

非常用洪水吐きからの越流状況・・・・・・・・洪水時最高水位に到達したダム湖のようす


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