企業局江津高野山風力発電所建設工事
1.工事計画
道路計画
- 構造規格:林道規定区分1級
- 道路延長:約4.0km
- 車道幅員:4.0m
- 設計速度:20km/h
- 最小曲線半径:30m
- 最急縦断勾配:11.9%
- 待避所:間隔約300m以内
発電施設計画
- 造成敷地の標高:最高地点257m(6号機)(那賀グリーンライン峠で215.5m)
- 風車基礎直径:16.0m
- 風車基礎構造:場所打杭基礎(直径1.2m,杭長10〜36m,杭本数20本)
- 変電所:変電設備一式(1号機横)
2.工事状況
工事状況写真は以下からご覧いただけます。
・工事状況(H19年6月29日現在)(PDF1012KB)
・東工区工事状況(H19年9月6日現在)(PDF1055KB)
・西工区工事状況(H19年9月6日現在)(PDF1577KB)
・東工区工事状況(H19年11月30日現在)(PDF740KB)
・西工区工事状況(H19年11月30日現在)(PDF673KB)
・工事状況(H20年3月31日現在)(PDF789KB)
風車基礎工事
風車基礎は、コンクリート製の台座と20本の場所打ち杭で構成されています。場所打ち杭は、現地に特殊な機械で穴を掘り、あらかじめ組み立てた鉄筋を挿入し、コンクリートを打ち込みます。
1.ケーシング挿入
杭施工位置に設置したチュービング装置に、ケーシングをセットし、回転させながら、圧入していきます。ケーシングの先端には、岩盤も削れる刃がついています。ケーシングを使うことで孔壁の崩壊が防止できます。ケーシング1本の長さは6m(標準)で、継ぎ足しながら挿入していきます。
2.ケーシング内掘削
ケーシング内にハンマグラブを投下し土砂を掘削します。ケーシング挿入との交互作業により、計画深さまで堀下げます。
3.鉄筋挿入
掘削終了後、あらかじめ組み立てておいた鉄筋(この現場では3分割で製作)を挿入します。
4.トレミー管挿入
鉄筋挿入後、コンクリート打設に備えトレミー管をセットします。トレミー管を用いることで、コンクリートの材料分離を防ぐことができます。トレミー管1本の長さは6m(標準)で、継ぎ足しながら挿入していきます。
5.コンクリート打設
トレミー管の中へコンクリートを打ち込みます。
6.ケーシング引抜
トレミー管及びケーシング接続部近くまでコンクリートを打ち込んだ後、トレミー管とケーシングを引き抜き、取り外します。トレミー管は先端が常にコンクリート内にあるように引き抜きます。コンクリート打設と交互に作業します。
7.場所打ち杭基礎完了
20本の場所打ち杭が完了し、掘削時の地盤から3m掘り下げ、基礎砕石を敷いた状態です。今後、均しコンクリート、台座の順に施工していきます。(写真は、5号機)
8.風車基礎の完成
均しコンクリートを施工した後、台座用の鉄筋と風車本体を取り付けるアンカーを設置します。型枠設置後、コンクリートを打設し、所定の強度がでたら完成となります。
下面配筋状況
均しコンクリート施工後に、下面及び側面の鉄筋を設置した状態です。中央部には、風車のアンカーを設置します。鉄筋を取り囲んでいるのは、仮設足場です。
配筋及びアンカー設置完了
配筋及びアンカーの設置が終了し、型枠を設置する前の状況です。中央部の円形リングがタワーを取り付けるアンカーです。
台座完成状況
型枠を取り外した状況です。所定強度の確認後、周りに土砂を埋め戻して完成となります。中央のシートで保護してあるのがアンカーです。
風車の輸送
平成19年8月11日にドイツから到着したブレード(羽根)とナセル(発電機)に続き、平成20年3月31日にタワー(柱)が韓国から到着しました。仮置場に移送した後、平成20年4月3日から風車用部材を高野山まで輸送しました。写真は那賀グリーンラインを輸送中のブレード(羽根)です。トレーラーを含めた総延長は50mにもなります。
6月13日夜間には、最後の輸送を行いました。2ヶ月あまりの間、地域住民の皆様をはじめ、道路利用者及び関係機関の皆様には多大なるご協力をいただき、輸送を無事終了することができました。誠にありがとうございました。
ブレード、ナセル運搬状況写真(PDF498KB)
高野山への部材輸送状況写真(PDF622KB)
風車の組立
・タワーの組立状況です。650tクレーンを使用して吊り上げています。タワーは4分割(ボトム、ミドル2、ミドル1、トップ)で据え付けていきます。最下部に据え付けるボトムの直径は4m、長さ17m、重量は70tです。赤色の機器は変圧器、タワー内にはエレベーター設備が取り付けられています。
・ボトムの据付完了です。160本のアンカーボルトで基礎に固定してあります。
・写真左はドライブトレイン、右はハブの組立状況です。ドライブトレインはブレード(羽根)の回転を高速回転に変えて発電機に伝える部分、ハブはブレードを取り付ける部分です。タワー先端に取り付けてあるのがナセル(発電機)で、ここまでの地上高は80mです。この中にドライブトレインを取り付けます。ハブはドライブトレインの写真右側端部に取り付けます。
・ブレードの取り付け状況です。
・組立が完了した3号風車。
・3号風車のナセルから撮影した江津市街(都野津、二宮方面)です。
・タワー内部の状況です。エレベーター取り付け前のため、昇降には、はしごを使用しています。
・江津市敬川町のホームセンターナフコ西江津店様の駐車場から見た3号風車の遠景です。(直線距離で、約3km)
・5号風車の組立状況です。写真左は組立中のミドル2(下から2番目)、写真右の下側にあるのがナセルです。
・ナセルの組立が完了した5号風車です。
・江津市二宮町のポリテクカレッジ島根様付近から見た3号風車と5号風車の遠景です。(写真左の5号風車まで直線距離約1.5km、3号風車まで約1.8km)
・建設途中の1号風車現場にて、つかの間の国際交流です。
写真左から
コウイチ(島根県企業局監督員)
カーステン(ノルデックス社国際営業担当マネージャー)
フィリップ(ノルデックス社派遣(試運転)指導者)
マーティン(ノルデックス社派遣(建設)指導者)
ステファー(ノルデックス社メンテナンス窓口)
スミオ(IPC社メンテナンスマネージャー)
・1号風車ナセルからみた変電設備(写真左)です。
1号風車の標高(造成敷地での高さ)は173mで、9機中最も低い位置になります。
・組立中の8号風車です。標高256m(造成敷地での高さ)の位置に建設しています。
・6号風車から見た西側5機の風車です。
写真右から5号、1号、2号、3号、4号です。
6号風車から各風車までの直線距離は次のとおりです。
1号=1,850m、2号=1,570m、3号=1,160m、
4号=800m、5号=450m
各風車間の距離は、320mから490m程度です。
・6号風車から見た東側3機の風車です。
写真右から8号、9号、7号です。
6号風車から各風車までの直線距離は次のとおりです。
7号=320m、8号=640m、9号=1,020m
各風車間の距離は、320mから400m程度です。
・ナセルの上に取り付けられている機器類です。
写真左から
風向風速計(三杯風速計、矢羽根式風向計)、航空障害灯、超音波式風向風速計
となります。
お問い合わせ先
企業局
島根県企業局 〒690-8501 松江市殿町8番地県庁南庁舎 Tel: 0852-22-5673(代表) Fax: 0852-22-5679 E-mail: ki-kyoku@pref.shimane.lg.jp