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耐震改修モデル設計による地域学習会の概要

雲南市木次町内において、自治会の方が実際に居住されている住宅を身近な学習教材として選び、その住宅の耐震診断及び耐震改修設計を通して、耐震化の必要性や実施方法等について理解を深めていただくための学習会を開催しました。

 

日時;平成21年12月8日(火)19時〜21時

場所;木次経済文化会館「チェリヴァホール」大会議室

自治会;三新塔あきば協議会

主催者;(社)島根県建築士会雲南支部

 

 学習会の様子は次のとおりです。(説明資料はこちらからご覧いただけます。)(PDF2843KB)

 

耐震学習会状況の写真その1耐震学習会状況の写真その2

 

◆これまでの地震被害の説明

 過去10年の全国の地震発生状況、県内でのこれまでの大地震の発生状況等について説明した上で、参加者に対して各自の地震対策に関する意識や取り組みについて問い掛け、新潟中越地震直後に撮影された被災状況写真を使って、大地震の恐ろしさや事前の備えの大切さについて説明がありました。

 

◆わが家の耐震診断の実施

一般の方々が自らの住まいの耐震性をチェックするために開発されたチェックシート「誰でもできるわが家の耐震診断」を用いて、参加者一人一人に自宅の耐震診断を行っていただき、結果をテーブル毎に発表していただきました。

 

耐震学習会状況の写真その3耐震学習会状況の写真その4

 

◆モデル住宅の耐震診断結果の報告

 学習教材として選んだモデル住宅は、築後80年以上経過した旧木次町市街地中心部の町家でした。基礎は石積みで土台とは緊結されておらず間口方向に耐震壁がないため、必要耐力に対する保有耐力の比率を示す評点が極めて低い結果となり耐震改修の必要性が確認されました。

 

◆モデル住宅の耐震改修設計の報告

 1階については、既存の外壁及び基礎は残し、その内側に新たにべた基礎と耐震性のある内壁を造り、既存の外壁及び2階床と新設した内壁とを緊結して補強する方法を提案しています。2階については、耐震壁や筋違いを設置することにより既存の軸組を補強することとしています。

 こうした補強により保有耐力が増加し、大地震が来ても一応倒壊しない評定レベルまで改善されました。

 

◆様々な診断方法及び補強方法の説明

最後に、建築構造や診断精度に応じた様々な耐震診断の方法と今回採用されなかった一般的な補強方法についての説明がありました。

なお、今回は一般的な木造住宅の評価方法を用いたため大規模な改修となりましたが、揺れながら地震力を吸収する伝統的な木造工法の評価手法を用いればもう少し簡易な補強方法となる可能性もあります。

 

◆耐震診断及び耐震改修に係る支援制度の説明

 雲南県土整備事務所職員より、耐震診断及び耐震改修を促進するために設けられた各種の支援制度を紹介し、広く活用していただくようPRしました。

 特に、個人負担5,000円で耐震診断ができる「木造住宅耐震診断事業費補助制度」については詳細に説明し、この際多くの方々に利用していただくようご案内しました。

 

◆コンクール入賞建築物等のパネル展示

 学習会会場の後方スペースを活用して、平成21年度「しまね建築・住宅コンクール」で入賞した建築物及び防災活動等の概要が分かる広報パネルを展示し、県内における様々な地震防災対策の取り組みについて紹介しました。

 

耐震学習会状況


お問い合わせ先

雲南県土整備事務所

【お問合せ】雲南県土整備事務所 総務課 TEL:0854-42-9587