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県内大学生による起業家情報の発信事業

 県内の起業に関心を持っている方等に向けて、県内起業家の魅力などを情報発信するため、島根大学法文学部10人と島根県立大学総合政策学部久保田典男研究室の学生12人の計22人により、起業家や創業者を直接取材し記事作成を行う事業を実施しました。

 なお、この事業では、大学生が起業家や創業者への取材経験により、起業への想い、島根で起業する理由など、起業家マインドを学ぶ機会にもつながっています。また、記事作成にあたっては、ローカルジャーナリストの田中輝美様と本宮理恵様(株式会社MYTURN)に学生への指導、監修に携わっていただいたことも特徴となっています。

 起業家や創業者のお話を伺い、学生が何を感じたのか、是非ご覧ください。

 

取材先

 株式会社トルクス

 代表取締役

 山田宏道様

 

地域・企業とつながる、そうVRならね

株式会社トルクス代表取締役

 

 「TechnologiesForYourBusiness。世の中のいろんなビジネスをしている人に向けて、その人たちが必要としているアプリやシステムをつくりたい」そんな経営理念を胸に、VRコンテンツやARコンテンツ、またスマホアプリの開発まで行っている株式会社トルクス。加えてVRなどの最先端技術を使うことで、おもしろいことに地域で取り組む「地域おこしXR研究会」などにも所属し、企業だけでなく、地域にも寄りそうトルクスの代表である山田宏道さんに、今に至るまでの背景を聞きました。

 

■どんな事業を行っておられますか?

 ソフトウェア開発を行っています。そのなかでも、スマートフォンアプリや、windowsなどのコンテンツアプリの制作や、最近ではVRなどもやっています。企業からの受託開発が多いため、毎回違う人へ、その人に対応したコンテンツを作ります。実際に作ったものでいうと、DOJOSという名前をつけたVRどじょうすくいなどがあります。また、昨年、三江線の跡地活用のイベントで、VRコンテンツの空飛ぶトロッコを作りました。

 

■東京で起業されて、Uターンで奥出雲に帰ってきていますが、何か変わりましたか?

 例えばこういう場ですね。東京では自治体との関わりがまず無くて、むしろ企業同士のつながりや、ほかのフリーランスとのつながりがありました。奥出雲に帰ってきてからは、役場の方に良くしてもらったり、古民家オフィスみらいと奥出雲みたいに、場所の提供をしてもらったりしました。仕事はどちらかというと東京の方がやりやすかったかもしれないけれど、結果として帰ってきてよかったなぁと思っています。

 

■起業して、大変だったことはありますか?

 お金がずっと大変です(笑)ソフトウェア開発は、仕事を受注してからお金が入ってくるまで時間が最低でも2ヶ月くらいかかってしまうのです。そのため、お金が入ってくるまでのお金のやりくりとか、会社化したことによって税金や年末調整など会計まわりが大変になりました。

 また、私は理系だったから、今まで読んでこなかった硬い文章を、起業したことでしっかり読むっていう機会になったかな。会社を立ち上げるとなると、たくさんの書類を出さなきゃいけないので。

 

■最後に、現在の目標などがあれば教えてください

 近いうちに人を雇いたいと思います。人を雇うことで社会保険関係とか、労働環境とか関わってきて、付随することが大変になるけど、人を雇ったりしないと、ビジネスは大きいことをやれないので。今は一人なので、できることも時間も限られています。だけど、それを、もうちょっとスピードアップして、いろんな案件を同時に、一緒にできる仲間と共にできるようにうまく会社を組み立てることが目標ですね。

 

■会社概要

・創業年・・・ 2012 年7月

・会社名 ・・・ 株式会社トルクス(TorquesInc.)

・住所・・・島根県仁多郡奥出雲町三成139-1

・代表取締役・・・山田宏道

・会社HP・・・http://torques.jp(外部サイト)

・事業内容

 「エンターテイメントからビジネスまで、VRコンテンツ、スマホアプリ開発ならトルクス」をコンセプトに、ソフトウェア開発を行う。空飛ぶトロッコほか、医療系ロボットの操作モニターなど。2016年にXRなどの最新技術での地域おこしを目的とする、地域おこしXR研究会を立ち上げ、島根県内で技術的な勉強会も開催している。

 

■取材後記

(島根大学)河内山侑依

 普段、深く考えずにインストールしているスマホのアプリたち。とすとすと画面をタップするだけで遊べるスマホのゲームや、仮想世界に入り込めるVR技術は、ゲーム好きの大学生として大変魅力的なものであります。

 しかし、そのコンテンツの中身を考えることはありませんでした。今回の取材を通して、そういったアプリやコンテンツを支える何人もの方がいること、そして、そういったものを作る人にも得意分野があり、それがパズルのように組み合って完成し、私たちが遊べるようになっていることを知りました。

 また、起業するという行為は、やる気と、勇気がなくてはできないことだと思っていました。しかし、山田氏は、「じゃんじゃん起業したらいいと思う」と笑顔で語りました。今では、意外と私が考えていたよりも起業は気軽にしてもいいのかもしれない、そう考えます。

 そして、世の中をいろんな角度から見て、人が見えない視点を手に入れることは、自分の世界を広げる意味でも重要なことでしょう。起業を通して自分の世界を広げてみる。それは、VRなどで新たに見渡せる世界と少し似ているのではないでしょうか。


お問い合わせ先

中小企業課

〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
・商業・サービス業支援係(起業・創業、大規模小売店舗立地法、地域商業等支援事業などに関すること)TEL:0852-22-5655
・金融係(県内中小企業に対する融資、貸金業法及び割賦販売法、信用保証協会などに関すること)TEL:0852-22-5883
・管理係(高度化資金などに関すること)TEL:0852-22-6203
・商工団体係(中小企業等協同組合法、事業継続力強化アドバイザー派遣事業などに関すること)TEL:0852-22-6554
・経営力強化支援室(事業承継総合支援事業、経営革新計画、中小企業・小規模企業振興基本計画などに関すること)TEL:0852-22-5288
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