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県内大学生による起業家情報の発信事業

 県内の起業に関心を持っている方等に向けて、県内起業家の魅力などを情報発信するため、島根大学法文学部の学生と島根県立大学総合政策学部久保田典男研究室の学生により、起業家や創業者を直接取材し記事作成を行う事業を実施しました。

 なお、この事業では、大学生が起業家や創業者への取材経験により、起業への想い、島根で起業する理由など、起業家マインドを学ぶ機会にもつながっています。また、記事作成にあたっては、ローカルジャーナリストの田中輝美様と本宮理恵様(株式会社MYTURN)に学生への指導、監修に携わっていただいたことも特徴となっています。

 起業家や創業者のお話を伺い、学生が何を感じたのか、是非ご覧ください。

 

取材先

 ボードゲームハウス・さんちゃご

 代表

 野地恵介

 

地域の輪を広げるボードゲームの魅力を伝える

ボードゲームハウス・さんちゃご代表

 

 2年前にオープンした新しい浜田の遊び場、ボードゲームハウス・さんちゃご。始まりは月一で開いていたボードゲームを楽しむ小さな集まりでした。この中心にいたのが店主の野地恵介さんです。野地さんはボードゲームが持つ顔を合わせて遊ぶことの新鮮さに魅力を感じ、今も人との触れ合いを何より大事にしています。ここで生まれた沢山の繋がりによって起業は実現し、事業を通して地域の輪を広げています。その経緯とさんちゃごのこれからについてお聞きしました。

 

■事業内容を教えてください。

 お客さん同士で交流しながら種類豊富なボードゲームで遊んだり雑談をしたり、地域の人みんなが集まるコミュニティの場を浜田の新しい娯楽施設の一つとして提供しています。コンセプトは「若い方から高齢の方まで幅広い世代が一緒になって遊べる場所」です。平日は大学や会社を終えた学生や社会人に余暇の時間を過ごしてもらうため夕方から、休日は家族で気軽に来られるよう昼間からも営業しています。

 

■どうして浜田で起業したのですか。

 僕は都会を経験したくて大学から関西に出ていました。都会は浜田と比べて単純にモノや人の数、時間が過ぎる速さの感じ方が違いました。都会では全く新しいことを始めなければ二番手三番手になります。だったら地元に帰って地元にないものを作ろうと思いました。浜田は遊ぶ場所が少なく、社会人になると遊ぶ機会も減ります。それを何とかしようと地域の人と始めたボードゲームの集まりが広がり、起業の話が持ち上がったことでこのお店を始めるに至ったんです。

 

■起業されてから苦労したこと、大変だったことはありましたか。

 一番は時間が足りなかったことです。事業計画書の作成、店舗に必要な物品調達や資金調達など起業にはやるべきことが山のようにあって、準備期間は半年でした。それでも挑戦しようと思ったのは、起業を応援してくれていた県大生が卒業するまでにオープンしたいと思ったからです。僕はやりたいことを自分の中に抑えずにいつも周りに話していて、そのおかげで沢山の方からサポートを得ました。この繋がりがなければ起業はできていなかったと思います。

 

■これからこうしていきたいというビジョンがあれば教えてください。

 今は社会人のお客さんが多いので、もっと若者や年配の方にも来てほしいです。そのためにお店の中で構えているだけでなく外に出て、ボードゲームの楽しさを知ってもらう時間を作っていきたいです。現在は小学校を訪問してボードゲームで遊んでもらう活動をしていて、これからは更に幅を広げ、高齢者施設に訪問しレクリエーションや頭の体操にボードゲームを利用してもらうことも考えています。

 

■会社概要

・創業年・・・2017年

・会社名・・・ボードゲームハウス・さんちゃご

・代表・・・野地恵介

・所在地・・・浜田市朝日町70-10

・業務内容

 浜田に新しい遊び場を創出するため、世代問わず気軽に集まることのできる地域コミュニティの場を商店街の空き店舗を活用し提供している。壁一面に置かれている様々なボードゲームで自由に遊べるほか、漫画や軽食も用意されておりゆったりくつろげる空間となっている。またお店を拠点にボードゲームの楽しさを広める活動も行っている。

 

■取材後記

(島根県立大学)鈴木理恵

 取材する前、私はボードゲームに対して「昔よく遊ばれていたゲーム」という印象が強く、それが人々に目新しく感じられて再び注目され直しているのかなと考えていました。しかし今回お話を聞いて、ボードゲームが持つ知らなかった魅力に気づかされました。それは、遊びながら自然にコミュニケーションがとれて年齢関係なく誰とでも楽しめるところです。機械に触れている時間が長くなった現代だからこそ人々はボードゲームに惹かれるのではないかと思いました。またこのお店を始めるに至る経緯がとても私にとって新鮮でした。自分のしたいことを色んな人に話していたらそれがどんどんつながっていって、起業という人生を変えてしまうことにまで発展したことに驚きました。それも野地さんが周りの人に呼びかけて自分のしたいことにまっすぐに取り組んでこられたからだと思います。私も自分のやりたいという気持ちがあったら正直に行動し、様々な人との交流や会話を大事にしていきたいです。

 

取材風景1取材風景2


お問い合わせ先

中小企業課

〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
・商業・サービス業支援係(起業・創業、大規模小売店舗立地法、地域商業等支援事業などに関すること)TEL:0852-22-5655
・金融係(県内中小企業に対する融資、貸金業法及び割賦販売法、信用保証協会などに関すること)TEL:0852-22-5883
・管理係(高度化資金などに関すること)TEL:0852-22-6203
・商工団体係(中小企業等協同組合法、事業継続力強化アドバイザー派遣事業などに関すること)TEL:0852-22-6554
・経営力強化支援室(事業承継総合支援事業、経営革新計画、中小企業・小規模企業振興基本計画などに関すること)TEL:0852-22-5288
FAX:0852-22-5781
E-mail:keiei@pref.shimane.lg.jp