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コクロディニウム・ポリクリコイデス赤潮の発生について

1.概要

 平成26年9月8日に、隠岐の島町沿岸(五箇、中村)で有害赤潮コクロディニウム・ポリクリコイデス(以下:コクロディニウム)が確認されました。その後、県内各地から以下のとおり、海水の着色や魚介類のへい死情報が寄せられました。

海水着色及び魚介類へい死情報が寄せられた場所(別図参照)

隠岐の島町沿岸(五箇、中村)、西ノ島町沖(島前湾)、江津市沿岸(波子漁港)、浜田市北西沖、海士町沿岸(豊田から保々見)、美保関沖、美保関町沿岸(雲津漁港)、鹿島町沿岸(恵曇漁港)、魚瀬から御津沖、仁摩町沿岸、江津市北西沖、江津市北北西沖、浜田市沿岸(唐鐘漁港から畳ヶ浦)、益田市沿岸(飯浦漁港)、島根町沿岸(小波)、美保関町沿岸(片江、笠浦漁港)、大社町沿岸(鷺浦)

 

魚介類のへい死状況

隠岐の島町沿岸(五箇から中村)ではサザエ、アワビ、浜田市沿岸(唐鐘漁港から畳ヶ浦)ではサザエ(10kg程度)、アワビ(5kg程度)、アメフラシ11匹、美保関町沿岸(雲津漁港)ではコブダイ、サザエ、笠浦漁港では蓄養中のタコ10尾及び小型魚類を中心に数万尾のへい死を確認。また、養殖魚のへい死情報はなし。

 

2.コクロディニウムの特徴

・コクロディニウムは、数百から千細胞/mlの密度になると、生簀の魚介類がへい死するなどの被害を引き起こす可能性があります。なお、人体への影響は報告されていません。

・本県における有害赤潮コクロディニウムの注意報・警報発令基準は以下のとおりです。

注意報

密度が30から299細胞/mlの場合。直ちに被害は生じないが、その動向に注意し、餌止めあるいは生簀の移動を準備する。

警報

密度が300細胞/ml以上の場合。魚介類が直接影響を受け、生簀中では魚類のへい死を引き起こす。

 

3.県の対応

警報発令と注意喚起

・県は9月9日以降、関係漁業協同組合及び関係市町村等に対し警報を発令するとともに、以下の点を指導しました。

1海域の着色、魚類の異常行動、へい死等が見られた場合には、県関係機関へ連絡する。

2アワビ、サザエなどの港内での蓄養はできるだけ避ける。

3魚類を養殖や中間育成している場合には、餌を控える。

4生簀の移動が可能な場合にはプランクトンの少ない区域に移動する。

モニタリング調査

・県では9月8日以降、県内各地点で採水を行い有害赤潮の出現状況を調査しました。その結果、地点によっては数千細胞/mlの高密度でコクロディニウムが確認されました。

有害赤潮の防除対策

・9月12日(島前湾)、9月18、19日(笠浦漁港)において有害赤潮コクロディニウムに防除効果のある入来モンモリ(粘土)の散布を実施しました。

・また、今後の発生に備え、入来モンモリを県内各地に配備し、必要に応じて使用できる準備を整えました。

警報の解除

・9月24日のモニタリング調査により、県内全域で警報密度及び注意報密度を下回ったため、警報を解除しました。

・その後、10月8日のモニタリング調査により、県下全域で有害赤潮が確認されなかったことから、本県における有害赤潮は完全終息したと判断し、調査を終了しました。


お問い合わせ先

沿岸漁業振興課

〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
島根県農林水産部沿岸漁業振興課
電話:0852-22-5314
E-mail:engan_gyogyo@pref.shimane.lg.jp