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隠岐沿岸海域におけるコクロディニウム・ポリクリコイデス発生について

第5報(2007.9.6)

概要

  • 独立行政法人水産総合研究センターから、同センター所属の調査船が8月26日に隠岐島西方(三度埼北西27.5km)で採水した海水から、有害赤潮プランクトンの一種であるコクロディニウムを178細胞/ml確認したとの情報提供がありました。
  • このため県は、8月28日に赤潮注意報を発令し監視を続けていたところ、8月30日に隠岐島浦郷湾の一部の水域で当該プランクトン特有の暗褐色の海面着色と最大633細胞/mlのコクロディニウムの出現が認められたため、同日、隠岐島沿岸海域の関係漁業協同組合及び関係町村等に対し警報を発令し、漁業被害の防止に努めてきました。
  • 以降、赤潮プランクトンのモニタリングを継続したところ、9月3日から6日までの間、着色水域及び赤潮プランクトンともに出現しなかったことから、本日、先の警報等を解除しました。
  • 今回の赤潮発生による漁業被害は確認されていません。

今後の対応

  • 県では、引き続き情報収集に努め、必要に応じ調査を実施します。

第4報(2007.8.30)

概要

  • 独立行政法人水産総合研究センターから、同センター所属の調査船が8月26日に隠岐島西方(三度埼北西27.5km)で採水した海水から、有害赤潮プランクトンの一種であるコクロディニウムを178細胞/ml確認したとの情報提供がありました。
  • このため、県は注意報を発令し、監視体制を継続していたところ、本日、水産技術センター栽培漁業部から、隠岐島浦郷湾の一部の水域が暗褐色に着色しているとの報告がありました。
  • この水域の海水を調査した結果、コクロディニウムが、本県の警報密度(300細胞/ml)を超える最大633細胞/ml出現したため、本日、警報を発令しました。
  • 現時点においては、漁業被害の発生は確認していません。

調査結果(採水日:8月30日)

調査地点

(採水時刻)

コクロディニウム密度

(細胞/ml)

備考

調査結果

隠岐島前

・西ノ島町赤崎地先

(15:30)

・西ノ島町弁天鼻地先

(16:00)

・西ノ島町麦山鼻地先

(16:00)

・西ノ島町雉ヶ鼻地先

(16:00)

633

132

394

42

水深0m

水深0m

水深0m

水深0m

今後の対応

  • 当面、隠岐支庁水産局、水産技術センター栽培漁業部及び関係漁業協同組合等による沿岸海域の監視体制とモニタリングを継続する。
  • コクロディニウムに有効とされる粘土剤を散布し、漁業被害の発生防止に努める。

第3報(2007.8.29)

概要

  • 独立行政法人水産総合研究センターから、同センター所属の調査船が8月26日に隠岐島西方(三度埼北西27.5km)で採水した海水から、有害赤潮プランクトンの一種であるコクロディニウムを178細胞/ml確認したとの情報提供がありました。
  • これを受け、県で隠岐島沿岸海域の海水を調査した結果、本日、コクロディニウムは検出されませんでした。

調査結果(採水日:8月29日)

調査地点

(採水時刻)

コクロディニウム密度

(細胞/ml)

備考

調査結果

隠岐島前

・西ノ島町宇賀

(10:20)

・西ノ島町赤崎

(9:20)

・西ノ島町赤灘

(9:00)

検出せず

検出せず

検出せず

検出せず

検出せず

検出せず

水深0m

水深3m

水深0m

水深3m

水深0m

水深3m

隠岐島後

・隠岐の島町西郷湾

(9:35)

検出せず

検出せず

水深0m

水深3m

今後の対応

  • 当面、関係漁業協同組合等による沿岸海域の監視体制と県のモニタリングを継続する。
  • コクロディニウムに有効とされる散布剤を準備し、漁業被害の発生防止に努める。

第2報(2007.8.28)

概要

  • 独立行政法人水産総合研究センターから、同センター所属の調査船が8月26日に隠岐島西方(三度埼北西27.5km)で採水した海水から、有害赤潮プランクトンの一種であるコクロディニウムを178細胞/ml確認したとの情報提供がありました。
  • これを受け、県で隠岐島沿岸海域の海水を調査した結果、本日、西ノ島町宇賀、同町赤灘地先において、コクロディニウムがわずかに出現(0.03-0.17細胞/ml、島根県の注意報密度:30細胞/ml)しました。

調査結果(採水日:8月28日)

調査地点

(採水時刻)

コクロディニウム密度

(細胞/ml)

備考

調査結果

隠岐島前

・西ノ島町宇賀

(10:30)

・西ノ島町赤崎

(8:00)

・西ノ島町赤灘

(13:20)

0.17

0.10

検出せず

検出せず

検出せず

0.03

水深0m

水深3m

水深0m

水深3m

水深0m

水深3m

隠岐島後

・隠岐の島町西郷湾

(9:20)

検出せず

水深0m

今後の対応

  • 当面、関係漁業協同組合等による沿岸海域の監視体制と県のモニタリングを継続する。
  • コクロディニウムに有効とされる散布剤を準備し、漁業被害の発生防止に努める。

第1報(2007.8.28)

概要

  • 独立行政法人水産総合研究センターから、同センター所属の調査船が8月26日に隠岐島西方(三度埼北西27.5km)で採水した海水から、有害赤潮プランクトンの一種であるコクロディニウムを178細胞/ml確認したとの情報提供がありました。
  • コクロディニウムは、数百から千細胞/mlの密度になると、生け簀の魚類のへい死など漁業被害を引き起こし、また夜間は底層に下降し海底の魚類をへい死させる可能性があります。
  • このため県は注意報を発令するとともに、関係漁業協同組合及び関係町村等に対し、以下の点を指導しました。

(1)海域への着色、魚類の異常行動、へい死などが見られた場合には県関係機関へ連絡する。

(2)アワビ、サザエなどの港内での蓄養はできるだけ避ける。

(3)魚類を養殖や中間育成している場合には、餌を控える。

(4)生け簀の移動が可能な場合にはプランクトンの少ない区域に移動する。

今後の対応

  •  プランクトン調査

隠岐島沿岸への接岸状況を把握するため、島前・島後で採水し、同プランクトンの出現状況を調査中です。調査結果は本日夕方判明する予定です。

参考

コクロディニウム・ポリクリコイデスについて

本種は数百から数千細胞/ml以上の密度で魚介類のへい死を引き起こす有害プランクトンである。なお、人体への影響は報告されていない。

*本県の基準コクロディニウム・ポリクリコイデス(単位:細胞/ml)

注意報密度(直ちに被害は生じないが、今後環境条件によりプランクトンが警報密度まで増加する可能性が高いので、その動向に注意し、餌止めあるいは生け簀の移動を準備する密度)…30細胞/ml

警報密度(プランクトンによる有害物質の分泌などにより魚類が直接影響を受け、生け簀中では魚類のへい死を引き起こす密度)…300細胞/ml


お問い合わせ先

沿岸漁業振興課

〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
島根県農林水産部沿岸漁業振興課
電話:0852-22-5314
E-mail:engan_gyogyo@pref.shimane.lg.jp