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漁獲物の付加価値向上のための研修会を開催しました!
平成24年7月24日(火)〜26日(木)にかけて、隠岐地域漁業振興協議会および出雲地区水産振興協議会共催による『漁獲物の付加価値向上のための研修会』が開催されました。この研修会は、近年関心の高まってきている、『活〆技術』の取得、及び『魚食普及』の推進に焦点をあて行われました。
講師には、水産庁増殖推進部研究指導課・情報技術企画官の上田勝彦氏をお招きしました。
実技講習
『活〆技術研修会』会場:道の駅・松島(海士町)、JFしまね知夫出張所(知夫村)、JFしまね平田支所(出雲市:研修会の様子はこちら)
近年、魚価の低迷が続く中で、漁獲した水産物にいかに付加価値をつけていくかが大きな課題となっており、活〆による漁獲物の品質向上技術への関心が高まってきています(活〆技術の方法については、隠岐支庁水産局HP「定置網漁業者が活〆を体験」参照)。
一般的に、活〆技術を使って魚の処理を行うと、旨みが増すなど品質が良くなる上に、より長時間その品質を保持することが可能であると言われています。しかしながら、活〆による漁獲物の鮮度保持の向上については、その必要性が叫ばれているものの、通常の出荷作業と比較して手間がかかることや、魚価へ反映されるまでに時間を要する等の理由から、十分に普及していない状況にあります。
本研修会では、実技講習による活〆技術習得に合わせ、活〆処理された漁獲物とそうでない漁獲物の食味試験を行いました。
海士町及び知夫村の各開催会場には、活〆技術習得に意欲的な漁業者がそれぞれ約20名集まりました。
活〆技術についての講義の後、実技講習を行いました。特に実技講習では、漁業者の皆さんから活発に質問があったり、また自ら活〆を行ったりと、積極的に活〆技術習得に取り組まれている様子が印象的でした。
実技講習の様子(海士町)
実技講習の様子(知夫村)
実技講習を行った後に、実際に活〆処理を施されたマダイと、野〆(水氷に投入)処理したマダイの食味試験による肉質(色・弾力・味)の比較を行いました。
適切に活〆処理をされたマダイは、身の色が白く、弾力がより強いようでした(写真左)。一方、野〆されたマダイは、血抜きが不十分であるために切り身に血液が滲み出し、身の色が赤っぽくなっていました(写真右)。
活〆処理されたマダイ(左)と野〆処理されたマダイ(右)の比較
このような処理の有無による違いは、時間が経つほどに味や鮮度、肉質等に現われてくるそうです。切り身を刺身にして食べ比べを行ってみたところ、実際に前日に活〆処理を施されたマダイの刺身がより美味しく感じられたとのことで、漁業者の皆さんも活〆の効果を実感されている様子でした。また、マダイを刺身にしてくださった板前さんも、その味や肉質の違いに驚いておられました。
味覚試験
講演会
『「魚離れ」を知る』会場:隠岐支庁6階会議室(隠岐の島町)
「魚離れ」の実態や、「魚離れ」が漁業者や魚食にどのような影響を与えているのかを知ることで、漁獲物やその加工品の付加価値向上を考える際に参考となる機会を提供することを目的とした講演会を開催しました。
会場には、水産関係者をはじめ、学校給食センターや保健所、水産高校、農林関係者等、幅広い分野から参加者が約30名が集まりました。
講演では、上田先生に最近の『魚離れ』の実態と『魚を獲ること・魚を食べるということ』の意義や必要性についてお話しして頂きました。また、周囲を海で囲まれた隠岐にとって、漁獲物は重要な資源であることから、魚食を含め、島内における今後の漁獲物の活用方法について真剣に考えるべきであるとの指摘を頂きました。
講演後には、参加者から活発な質問があり、「魚離れ」に対する関心の高さがうかがえました。
講演の様子
今回の研修会で得られたことを、今後の活動に活かしていただければと思います。
講師の上田先生、参加者のみなさん、お疲れ様でした。
お問い合わせ先
隠岐支庁農林水産局
〒685-0015 島根県隠岐郡隠岐の島町港町塩口24 電話 08512-2-9661 (夜間・休日:隠岐支庁代表番号08512-2-9797) E-mail:okinorin@pref.shimane.lg.jp ※島前集合庁舎 〒684-0302 島根県隠岐郡西ノ島町大字別府字飯田56-17 【電話】 ・農業振興部(林業部) 08514-7-9101(9103) ・水産部 08514-7-9105