出雲地区延縄一本釣漁業組合連合会第43回技術交流研修会を開催!
平成30年9月8日(土)に、松江市島根町の「マリンゲートしまね」において、出雲地区延縄一本釣漁業組合連合会主催の第 43 回技術交流研修会が開催されました。約50名の漁業者が集まり、3つの題目の講演がありました。
会場の様子
講演
「漁船事故の防止について」
講師:境海上保安部交通課大倉謙二氏
境海上保安部では、漁船事故「ゼロ」キャンペーンを実施中のため、事故防止啓発のために講演を行いました。衝突事故の原因としては見張り不足が多く、乗船者は周囲に十分注意すること等、事故防止に係わる内容を中心に発表されました。また、普段は見られない救命胴衣(膨張式)の使い方について実際に使用しつつ説明を行いました。
大倉氏講演の様子
「海産魚における人体寄生虫と商品価値を落とす寄生虫について」
講師:目黒寄生虫館館長小川和夫氏
海産魚の寄生虫についてご紹介いただきました。寄生虫は、主に
1.魚を衰弱させるもの
2.人体に影響を及ぼすもの(アニサキス等)
3.筋肉等に入り込んで見た目を悪くし、商品価値を落とすもの
があり、極めて多くの種類がいるとのことでした。また、その中でも代表的な寄生虫(アニサキス、サナダムシ等)の感染源や特徴等を説明されました。
小川氏講演の様子
「魚類の品質保持技術」
講師:島根県水産技術センター利用化学科科長開内洋氏
主に延縄、一本釣で漁獲される魚(ブリ等)の鮮度保持方法について説明されました。鮮度を保持するためには、 ATP (エネルギーの基となる物質) の消費を抑えることが重要であり、そのためには
1.延髄・脊髄を破壊して動きを止めること
2.酵素の働きを抑えられる温度帯(5℃~10℃)に保つこと
が有効であるとのことでした。ただし、ATPが消費された後(死後硬直後)は、鮮度低下を遅らせ、うまみ成分の分解を遅延させるために、低温(0℃)で保管した方が良く、漁獲物の温度管理には細心の注意を払ってほしいとのことでした。
また、鮮度保持するための様々な活〆方法の紹介がありました。
開内氏講演の様子
活〆紹介
左から血抜き、延髄〆、神経〆
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