水田園芸の振興
島根県では、水田において収益性が高い作物(園芸等)を拡大し、定着させることで、農業の生産性向上を図るとともに新たな担い手が安定的に参入できる環境を整え、持続可能な農業の確立に寄与します。
推進6品目
キャベツ(写真左)タマネギ(写真中央)ブロッコリー(写真右)
白ネギ(写真左)アスパラガス(写真中央)ミニトマト(写真右)
取り組み品目については、今後需要拡大が見込まれ、機械化や省力化が可能な6品目を掲げており、
安定的な販路も確保しながら、県・地域が一体となった取り組みを推進します。
【推進6品目】キャベツ、タマネギ、ブロッコリー、白ネギ、アスパラガス、ミニトマト
排水対策
水田園芸がこれまで進まなかった最大の要因である排水対策については、「排水対策早見表」の導入等により、ほ場条件に応じて額縁明きょやサブソイラーによる暗きょ、高畝栽培などを徹底し、生産性の向上を図ります。
また、栽培技術向上対策では、令和元年度から試験研究機関が直接現地に出向いて実証ほを設置し、技術課題解決や指導を行い、得られた実証結果の速やかな普及を図る「現場タイアップ研究」を6品目の全てに導入しており、全国平均以上の反収確保を早期に実現します。
溝堀機による額縁明きょパラソイラーによる耕盤破砕
拠点方式による産地化
水田園芸に取り組める環境を整えるため、育苗から栽培、出荷、販売までを地域全体で役割分担する「拠点方式」の取り組みを進めます。
そのための地域の合意形成、排水対策、ハウス整備・機械整備、販売対策を効果的に取り組めるよう、国の補助事業やほ場整備事業、国庫事業を補完する県単事業(水田園芸拠点づくり事業)で支援します。
さらに、令和2年度からは、水田園芸に関心のある個人経営体や集落営農法人等が小さい規模からでも県推進6品目にチャレンジできるよう、取組開始時の負担軽減や技術指導等のきめ細かな支援を充実させます。
農業者が栽培管理に集中できるよう拠点に諸課程を集約
■水田園芸拠点づくり事業(県単事業)
推進について
推進体制では、県が中心となって、農業者が水田園芸をしっかりつくりこなして所得向上を図っていくための体制づくり、機運醸成を図ります。
そのための推進母体として関係機関からなる県段階の推進チーム、地域段階の地域水田園芸推進チームを設置し、地域へ具体的な品目・経営や基盤整備を提案していくとともに、地域で集約して課題を解決する拠点方式を進めます。
水田農業高収益化推進計画の策定
国土が狭く、農地面積も限られている我が国において、国民の主食である米を安定供給するとともに、水源涵養機能や洪水防止機能等の多面的機能を維持していく
ために、持続性に優れた生産装置である水田を維持していく必要があります。
一方で、主食用米の需要は毎年減少傾向にあり、水田農業の高収益化を図るためには、野菜や果樹等の高収益作物のほか、労働生産性の高い子実用とうもろこしも
適切に組み合わせて、産地を育成していくことが重要です。
こうした中、国では「食料・農業・農村基本計画」(令和2年3月31日閣議決定)において、水田における野菜や果樹等の高収益作物※1への転換に当たって、国のみならず地方公共団体等の関係部局が連携し、水田の畑地化・汎用化のための基盤整備、栽培技術や機械・施設の導入及び販路確保等の取組を計画的かつ一体的な推進及び子実用とうもろこしの生産の推進が位置付けられたところです。
これらを踏まえ、島根県では「水田農業高収益化推進計画」を策定し、関係部局が連携してこうした取組を計画的かつ一体的に推進し、水田における高収益作物の導入・定着を図っていくこととしています。
※1高収益作物とは、主食用米と比べて面積当たりの収益性が高い作物をいい、野菜、花き・花木及び果樹に該当する作物のこと。
水田園芸高収益化推進計画
産地推進計画
島根県内の作成主体の推進計画は下記のとおりです。
お問い合わせ先
産地支援課
〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 TEL:0852-22-5131 FAX:0852-22-6036 Mail:sanchishien@pref.shimane.lg.jp