農業振興地域制度

 農業振興地域制度とは、農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)(以下、「農振法」という)に基づき、優良農地の確保を中心とした総合的かつ計画的な農業の振興を目指すための制度です。

 

農業振興地域の整備に関する法律

 昭和30年代後半、我が国は高度経済成長時代を迎え、工業が発展し、交通網の整備等が進む一方、無秩序な農地のかい廃が行われたり、都市公害の発生など農業にとって好ましくない問題が都市周辺部から農村部へも波及するようになりました。

 このような状況から、集団的な優良農用地を主体とした農業地域を保全・形成し、効率の高い農業投資を計画的に行うための長期的な土地利用計画が必要であるとして、昭和44年に農業振興地域の整備に関する法律が制定されました。

 その後、農業・農村を取り巻く様々な環境の変化を踏まえ、法改正されながら現在に至っています。

農業振興地域制度とは

 農業振興地域制度とは、農業振興地域の整備に関する法律に基づき、優良農地の確保を中心とした総合的かつ計画的な農業の振興を目指すための制度です。

 農業と、農業以外との土地利用の調整を図り、今後とも長期にわたって総合的に農業の振興を図るべき地域を明らかにし、その地域の整備について必要な農業施策を計画的、集中的に実施することによって、土地の有効利用と農業の健全な発展を図ることを目的としています。

農業振興地域と農用地区域

 農業振興地域とは、今後相当長期(概ね10年以上)にわたり、総合的に農業の振興を図るべき地域のことです。

 都道府県は、市街化区域、国立公園の特別保護地区、空港用地及び大規模な森林等を除く区域を農業振興地域として指定します。

【地域指定要件】

 農業の振興を図ることが相当であると認められる地域で次に掲げる要件の全てを備えるもの(農振法第6条第2項)。

 (1)その地域内に農用地等として利用すべき相当規模(200ha以上(過疎地域等は概ね50ha以上))の土地があること。

 (2)その地域内における農業の生産性向上その他農業経営の近代化が図られる見込が確実であること。

 (3)その地域内にある土地の農業上の利用の高度化を図ることが相当であると認められること。

 

 農業振興地域のうち特に農業上の利用を確保すべき土地について、市町村が「市町村農業振興地域整備計画」に基づき農用地区域を設定し、農業生産基盤、農業近代化施設等の整備が計画的、集中的に実施されることになっています。

 一方、農用地区域内の土地については、原則として、住宅や工業地など農業以外の用途に利用することができないこととなっており、農用地区域の土地を農業以外の目的に利用したり、農業用施設を設置するときは、農用地区域からの除外や開発許可等の手続きが必要となります。詳しくは市役所,町村役場にお問い合わせ下さい。

 

島根県農業振興地域整備基本方針

農業振興地域整備基本方針とは

 農振法において、国は農用地等の確保等に関する基本指針(以下「基本指針」という。)を、県は法および基本指針に基づき、島根県農業振興地域整備基本方針(以下「基本方針」という。)を定める旨規定されています。

 また、基本方針は「都道府県面積目標その他の農用地等の確保に関する事項」等農業振興地域制度の適切な運用を図るための県における基本的な考え方について、農林水産大臣の同意を得て、定めることとされています。

 市町村は、基本方針も踏まえ、農業振興地域整備計画を策定し、農用地区域の設定・変更を行うこととされています。

 

島根県農業振興地域整備基本方針

 基本方針の記載事項は次のとおりです。

 (1)都道府県面積目標その他の農用地等の確保に関する事項

 (2)農業振興地域として指定することを相当とする地域の位置及び規模に関する事項

 (3)農業生産の基盤の整備及び開発に関する事項

 (4)農用地等の保全に関する事項

 (5)農業経営の規模の拡大及び農用地等又は農用地等とすることが適当な土地の農業上の効率的かつ総合的な利用の促進に関する事項

 (6)農業の近代化のための施設の整備に関する事項

 (7)農業を担うべき者の育成及び確保のための施設の整備に関する事項

 (8)農業従事者の安定的な就業の促進に関する事項

 (9)農業構造の改善を図ることを目的とする主として農業従事者の良好な生活環境を確保するための施設の整備に関する事項

 

 本県の面積目標については、近年の農地の減少傾向を踏まえ、今後の農地の保全・管理、農地中間管理事業による担い手への農地の集積・集約化、農業生産基盤の整備等の諸施策による荒廃農地の発生防止・解消の効果を見込み、市町村等の意見もきいた上で設定しています。

 令和5年における農業振興地域内の農用地区域における荒廃農地を除く農地の面積を基準として、令和17年の面積目標を33,948haとしました。

 

 島根県農業振興地域整備基本方針(PDF:477KB)

 

面積目標の管理

 農林水産省が制定する「農業振興地域制度に関するガイドライン(平成12年4月1日付け12構改C第261号)」に基づき、以下2つの方法で面積目標を管理します。

1.除外目的変更の動向に基づく管理(フロー管理)

 基本方針で定める面積目標の着実な達成を図るため、当該面積目標の目標年までの各年の「一般転用年間許容量」を都道府県単位で設定することとなっています。

 一般転用年間許容量とは、農振法第13条第2項により農用地等以外の用途に供することを目的として農用地区域内の土地を農用地区域から除外するために行う農用地区域の変更(以下「除外目的変更」という。)による農地減少面積の総量を、面積目標の基準年から目標年までの年数で除した値(毎年均等)のことであり、

 島根県における一般転用年間許容量は、20.5haです。

 年間(1月1日から12月31日まで)の除外目的変更による農地減少面積と一般転用年間許容量とを比較し、以下の1または2の状況に応じて、毎年度末までに、翌年度の影響緩和措置の要否を判断して決定し、(「要」の場合は農地減少面積が一般転用年間許容量を超過した割合(以下「超過率」という。)とともに)公表することとなっています。(フロー管理)

  1. 年間の除外目的変更による農地減少面積が一般転用年間許容量を超過する場合は、影響緩和措置を要する。
  2. 年間の除外目的変更による農地減少面積が一般転用年間許容量の範囲内の場合は、影響緩和措置を要しない。

 なお、当初想定していなかった大規模な除外目的変更による農地減少があった場合等には、超過率を以下のa又はbの方法により翌年度以降の割合として設定することも差し支えないとされています。

a当該年における超過率を5年以内の期間で除し、翌年度以降に分割して割合を設定
b翌年度に最大の割合となるよう任意の割合を設定の上、残りの割合を4年以内の期間で除し、翌年度以降の割合として設定

2.全体農地面積の動向に基づく管理(ストック管理)

 農用地区域内の全体農地面積と面積目標を比較し、当該全体農地面積が面積目標を下回ることが判明した場合には、面積目標に影響を及ぼすおそれがあるとして、面積目標を下回っていることが判明した翌年度の除外目的変更に対し、農地減少面積と同面積の影響緩和措置が求められます。

 また、以下の1または2の状況に応じて、毎年度末までに、翌年度の影響緩和措置の要否を判断して決定し、公表することとなっています。(ストック管理)

  1. 農用地区域内の全体農地面積が面積目標を下回る場合は、影響緩和措置を要する。
  2. 農用地区域内の全体農地面積が面積目標を上回る場合は、影響緩和措置を要しない。

 

 面積目標(令和17年)33,948ha

 農用地区域内の全体農地面積(令和6年12月末)35,432ha

 

影響緩和措置

影響緩和措置とは

 知事は、除外目的変更に係る市町村農業振興地域整備計画を変更しようとする市町村から協議があった場合において、当該除外目的変更が面積目標に影響を及ぼすおそれがあると認めるときは、農振法第13条第4項において準用する同法第8条第4項の規定による協議に係る同意をするかどうかを判断するため、当該除外市町村に対し、その影響を緩和するため講じようとする措置(影響緩和措置)の内容等を記載した書面の提出を求めることとなっています。

 また、県は、毎年度の影響緩和措置の要否について、前年の1月から12月までの除外目的変更の状況(フロー管理)および前年12月末時点の農用地区域内農地(耕地)面積の状況(ストック管理)で判断し、毎年、年度末までに公表することとなっています。

 影響緩和措置が必要な場合の具体的な取組としては、除外目的変更を行う市町村における農用地区域への編入、荒廃農地の解消および農用地の造成が挙げられます。

影響緩和措置を講ずる面積

  1. フロー管理により影響緩和措置が必要とされる場合は、除外目的変更による農地減少面積に超過率を乗じて算定した面積
  2. ストック管理により影響緩和措置が必要とされる場合は、除外目的変更による農地減少面積に10割を乗じた面積

島根県における影響緩和措置の要否(令和8年度)

不要

お問い合わせ先

農業経営課

〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 島根県農林水産部農業経営課
Tel:0852-22-5139
Fax:0852-22-5968
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