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タマネギ産地づくりに向けて法人総出で播種作業実施

 中海北西湖岸に面した松江市新庄地区は、受益面積46ヘクタールで全国第1号の農地中間管理機構関連農地整備事業を導入、2019年度から区画整理工事が始まり、同時に地区の担い手として、2020年2月に構成員100名で「農事組合法人にこにこファーム新庄」が設立され、今年度より営農が開始されました。

 

 法人の経営は水稲主体ですが、経営の多角化としてタマネギを選定、工事終了後には5ヘクタールのタマネギ団地を経営する計画を立てていますが、今年11月より30aを新規造成圃場で試作することとし、機械化一貫体系に迅速に順応するため、メーカーより全自動播種機を借り受け、9月11日、構成員25名で、メーカー、JA、県農業技術センター等関係機関の指導を受け、播種作業を行いました。

 

 育苗から収穫、出荷まで機械化一貫体系が確立されているタマネギに取り組むため、隣の安来市で1年先行して取り組まれている現場に、同法人では「たまねぎプロジェクト」を設置して、何回も足を運ぶとともに、栽培の基礎知識の研修会を開催し、タマネギ栽培への機運を醸成してきました。

 

 当日は、まずはマニュアルどおりの育苗方法を構成員が体験することを目標に順調に作業を終えることができました。当面は、11月上中旬の定植に向けて、水稲の刈り取り作業と並行して、育苗管理と圃場準備を行っていくこととしています。普及部としては、関係機関と連携して、今後も継続して支援していきます。

全自動播種の様子

【全自動播種機の様子】

松江市の新たな特産品となるか!~有望品目ゴールデンパールの取り組み~

 今年度、松江管内で生産されたゴールデンパールは、昨年参加した「アグリフードEXPO東京2019」でのPRやメディア露出の効果もあって県外大手百貨店と契約することができ、青果の販売高は前年比277.3%と飛躍的に増加しました。(最高販売額はオンラインショップで9000円/玉)

 

 加工品は6次産業化アドバイザー派遣制度(島根県)を活用し、これまでソーダやゼリー、アイスを開発してきました。今年は計画していた量よりも売れ行きが伸びており、次作まで原材料が持たないという盛況ぶりです。

 

 松江管内ではH27年からゴールデンパールを栽培していますが、作りこなすのは難しく品質が安定しにくいためR元年までは生産者が一戸しかありませんでした。しかし、他県には見ない希少性が注目されてきたこともあり、今年から生産者2戸と販売店1店舗で構成される「松江ゴールデンパール研究会」が発足され、生産・販売体制の強化がなされました。

 

 栽培面の課題はありますが、来年度は新規栽培者を確保して1個でも多くの注文に応えるため生産量の増加を目指します。また、加工原材料確保のため「秋作」の検討もしているところです。反省会へ出席した松江市の担当者からは、「生産と販売が一体となったからこそ得られた成果。栽培が難しいメロンというイメージを持っていたが、松江市の新たな特産品としても十分考えられる。」と前向きなコメントがありました。今後、普及部としても県内外からのオファーに応え、中核的担い手と位置づけた農家の販売額増加はもとより、松江市の新たな特産品として認知されるよう生産・販売の支援を継続していきたいと考えています。

収穫直前の果実

【収穫直前のメロン】

 

贈答用ソーダとゼリー

【贈答用ソーダとゼリー】



お問い合わせ先

東部農林水産振興センター

島根県東部農林水産振興センター 
  〒690-0011 島根県松江市東津田町1741-1
  TEL: 0852-32-5638/FAX: 0852-32-5643
  e-mail: tobu-noshin@pref.shimane.lg.jp

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  安来農業部(島根県安来市穂日島町303)
  松江家畜衛生部(島根県松江市東出雲町錦浜474-2)
  出雲家畜衛生部(島根県出雲市神西沖町918-4)
  雲南事務所(島根県雲南市木次町里方531-1)
  出雲事務所(島根県出雲市大津町1139)