農業基盤整備に関すること
小規模な基盤整備と農地集積
湿田の多い本県では、水田を水稲作以外に有効に活用するためには排水対策が必須といえます。各地では大規模な圃場整備が進められていますが、こうした排水対策や土壌改良といった事業規模的には小さい整備が可能です。
また、中山間地域等直接支払制度や多面的機能支払制度を活用し、集落の優良農地や水路・農道などの地域資源の保全活動に取り組みましょう。また、自らの集落だけで取り組むことが難しい場合には、近隣の集落と連携するなど話し合いをしてみませんか。
農地の利用整備、栽培に関することはお近くの農業部や各市町の農政担当課にご相談ください。
省力化・低コスト化を見据えた基盤整備
畦畔の除草や防除をいかに軽労化できるか。特に中山間地域では低コストに向けた大きなポイントになります。これから基盤整備を検討される場合の参考にしてください。
ケース1畦畔の幅を広くする
水路のパイプライン化にあわせて管理用地を兼ねた畦畔の天端の拡幅、あるいは減歩になりますが、畦畔の幅をあえてトラクターが通れる幅に拡幅することで、トラクター用ハンマーナイフモアで草刈り作業ができるようになります。
西部管内では、中山・長福地区(津和野町)や真田地区(吉賀町)の圃場整備事業で施工例があります。
図面:益田県土整備事務所
写真:しまね農業振興公社
ケース2畦畔法面の勾配を緩くする
区画の拡大にあわせて法面の勾配を緩くしたり、小段を設置して除草作業の効率性や安全性を高めることができます。リモコン草刈り機も使用できます。
ケース3畦畔の植生を変える
区画の拡大にあわせてカバープランツ(センチピートグラス等)を植栽することで、除草回数を低減できます。ただし、刈払ったカバープランツは放置しておくとその部分枯れてしまう事例がみられており、刈払い時期や刈払い後の処理には気をつける必要があります。
写真:農事組合法人なかごく楽農一家(川本町)
左:種子の吹き付け
中:播種60日後
右:播種80日後
ケース4畦畔下の排水路を暗渠化する
法尻に位置する排水路を暗渠化します。暗渠にすることでその上部の用地を有効に活用できるようになるため、水路や畦畔の管理を省力化することができます。管内では野城地区(大田市)で施工事例があります。
施行前
施行後
イラスト、写真:県央県土整備事務所大田事業所
お問い合わせ先
西部農林水産振興センター
西部農林水産振興センター 〒697-0041 浜田市片庭町254 FAX0855-29-5591 川本家畜保健衛生所 〒696-8510 川本町大字川本265-3 FAX0855-72-9811 益田家畜保健衛生所 〒698-0007 益田市昭和町13-1 FAX0856-31-9739 県央事務所 〒696-8510 川本町大字川本265-3 FAX0855-72-9504 県央事務所大田農業部 〒694-0064 大田市大田町大田イ1-3 FAX0854-84-9712 益田事務所 〒698-0007 益田市昭和町13-1 FAX0856-31-9608 電話は「西部農林水産振興センターのご案内」をご覧ください。