放課後児童クラブの充実
妊娠・出産・子育てに負担感や不安を抱えている多くの若い世代が、
安心して妊娠・出産・子育てできるよう妊娠期から子育て期まで切れ目ない支援体制を充実します。
1.現状
妊娠・出産・子育ては、若い世代にとって大きな喜びですが、一方で、子どもが生まれる前も後も不安や悩みは尽きません。
価値観やライフスタイルが多様化する中で、核家族世帯が増え、地域社会のつながりが希薄になり、また高齢者雇用が進んだことで祖父母や近隣住民等から支援や協力を得ることが難しくなっています。
妊娠・出産・子育てを取り巻く状況が変化している現代にあっては、子育て世代の負担や不安、孤立感を軽減し、子どもを産み育てたいと望む方々の希望をかなえ、安心して妊娠・出産・子育てでき、「もう一人産み育てたい」と思えるような環境を整えていくことが必要です。
特に、育児をしながら働く女性が多い島根県では、子育てと仕事の両立を図ることが急務であり、中でも、放課後児童クラブは利用希望者が引き続き増加傾向にあり、今後も充実が必要です。
次の世代が健やかに育っていくためには、妊娠・出産・子育てを当事者だけの問題にするのではなく、地域や社会が寄り添い、地域ぐるみで切れ目なく支えていく必要があります。
【県内における放課後児童クラブの状況】
| 項目 | R1 | R2 | R3 | R4 | R6 | R6 | 対前年度比 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| クラブ数(箇所) | 235 | 243 | 249 | 258 | 262 | 264 | +2 |
| 利用定員(人) | 9,801 | 10,145 | 10,553 | 11,058 | 11,245 | 11,393 | +148 |
| 受入児童数(人) | 8,920 | 9,135 | 9,365 | 9,842 | 9,914 | 10,026 | +112 |
| 項目 | H28 | H29 | H30 | R1 | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 | 対前年度比 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 待機児童数(人) | 46 | 81 | 115 | 190 | 157 | 160 | 131 | 111 | 140 | +29 |
| 項目 | R1 | R2 | R3 | R4 | R5 | R6 | 対前年度比 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平日18時30分以降開所(箇所) | 不明 | 175 | 201 | 210 | 218 | 222 | +4 |
| 平日19時以降開所(箇所) | 59 | 75 | 85 | 92 | 95 | 99 | +4 |
| 長期休業中7時30分以前開所(箇所) | 31 | 40 | 68 | 68 | 83 | 85 | +2 |
※放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)実施状況調査〔こども家庭庁(H28~R4:厚生労働省)〕より
※市町村別の放課後児童クラブ数などの状況は「放課後児童クラブ(学童保育)」のページをご覧ください。
2.目指す姿・目的
学校外において安心して子どもを預けられるよう、市町村と連携し、放課後児童クラブの利用時間延長や待機児童解消等に向けた取組と、児童がクラブで充実した時間を過ごすための環境整備を推進します。
3.取組
(1)取組の方向
1.待機児童の解消
- クラブの施設整備を促進するため、国交付金制度への上乗せ補助を実施します。
- 受入れ拡充のため、クラブに従事する放課後児童支援員等を新たに雇用する場合等に、必要な経費の一部を支援します。
- 小学校の空き教室等の活用等により、クラブの増設や受入れの拡充に必要な改修費用等の一部を支援します。
- 保育所による放課後児童の預かり等の取組を支援します。
2.長期休業中の預かりの促進
- 夏休み等長期休業期間中の一時預かりの実施を支援します。
3.利用時間の延長
- 平日は19時までクラブを開所し、夏休み期間中等の長期休業中は7時30分以前からクラブを開所するために必要な人件費等を支援します。
4.機能向上
- クラブの育成支援機能の向上を図るため、体験等の主体的な遊びの実施や学習習慣の定着に資する取組等に必要な経費の一部を支援します。
- クラブ運営や児童支援に関する助言等を行う「放課後児童支援スーパーバイザー」を配置します。
- 市町村間の連携強化を図るため、圏域担当者会議を開催するとともに、クラブの集合研修や優良事例のクラブ間情報共有会等を実施します。
5.放課後児童支援員等の確保等
- 地域の人材活用などによる適切な人材の確保支援や放課後児童支援員等の雇用が困難なクラブを支援するため、市町村や大学、シルバー人材センター、人材派遣会社等との連携を強化し、放課後児童支援員等の人材確保対策を促進します。
- 放課後児童支援員の認定資格研修を実施するとともに、資質向上のための研修会を開催します。
- 従事年数の短い職員等を対象とした初任者研修を実施し、育成支援の充実や職員の定着を促進します。
(2)事業展開
1.待機児童の解消
- 放課後児童クラブ拡充支援事業
- 放課後児童クラブ施設整備事業
放課後児童クラブの新設等に必要な施設整備費や、利用定員を増やす場合に必要な運営費や改修費等の一部を助成します。
利用時間の延長を実施する場合の改修費等の補助基準額を加算します。
[基準額]1支援単位あたり年額1,000千円~4,000千円
[負担割合]県1/2、市町村1/2
放課後児童クラブの施設整備を促進するため、市町村及び法人の負担割合の一部を上乗せして助成します。
(R7整備見込:12クラブ(創設2、改築3、大規模修繕3)、施設整備による定員増見込:92人)
※法人の負担割合をさらに軽減し、県と市町村でその軽減分を折半します。
[負担割合(例)]
国1/2、県5/16、市町村1/16、法人1/8
→国1/2、県1/3、市町村1/12、法人1/12など
- 小規模多機能・放課後児童支援事業
保育所等による放課後児童預かりに必要な経費の一部を助成します。
[基準額]運営費1,116千円、放課後児童支援員配置加算778千円、開設準備経費2,000千円※令和7年度
[負担割合]国1/3、県1/3、市町村1/3
開所日数に応じて運営費の補助基準額を加算します。
[負担割合]県1/2、市町村1/2
開設準備経費を上乗せして助成するとともに、開設前年度または翌年度でも活用可能できるようにします。
[負担割合]県1/3、市町村1/3、事業者1/3
2.長期休業中の預かりの促進
- 長期休業一時預かり実施支援事業
夏休み等長期休業期間中の一時預かりの実施に必要な経費の一部を支援します。
[基準額]1施設あたり年額2,000千円
[負担割合]県1/2、市町村1/2
3.利用時間の延長
- 放課後児童クラブ拡充支援事業
地域の実情に応じて、放課後児童クラブの利用時間を延長するための人件費等の一部を助成します。
(放課後児童クラブの利用時間延長)
平日19時以降
長期休業中7時30分以前
[基準額]1支援単位あたり年額1,000千円以内
[負担割合]県1/2、市町村1/2
4.機能向上
- 放課後児童クラブ機能向上事業
体験等の主体的な遊びの実施や学習習慣の定着に資する取組等に必要な経費の一部を支援します。
[基準額]1市町村あたり年額3,000千円
[負担割合]県1/2、市町村1/2
「放課後児童支援スーパーバイザー」を配置し、放課後児童クラブへの巡回支援等を行います。
市町村間の連携強化を図るため、圏域担当者会議やクラブの集合研修等を実施します。
5.放課後児童支援員等の確保等
- 放課後児童支援員等確保対策事業
放課後児童クラブにおいて子どもたちの育成支援を専門に行う「放課後児童支援員」の資格取得のための 放課後児童支援員認定資格研修 を県内9会場(計12回)で開催します。 放課後児童支援員認定資格研修についてはこちらのページをご覧ください。
放課後児童支援員等の資質向上のための研修会を実施します。
放課後児童クラブの従事経験の短い職員等を対象とした初任者研修を実施します。
市町村や大学、シルバー人材センター、人材派遣会社等と連携し、不足している放課後児童支援員等の確保対策を行います。
お問い合わせ先
子ども・子育て支援課
〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
(事務室は、松江市殿町2番地 第2分庁舎2階にあります。)
電話 0852-22-5793
0852-22-6475(こっころ関係)
FAX 0852-22-6124
kodomo@pref.shimane.lg.jp
shosi-taisaku@pref.shimane.lg.jp(こっころ関係)