報告第87号
(板倉総務課長)
報告第87号平成22年度包括外部監査の結果についてご報告する。
監査は地方自治法に基づいて行われるものであり、今回の監査人は公認会計士を初めとする方々であった。
監査テーマは「ヒューマンリソースの育成及び評価、それらの双方向性について」である。財政健全化の改革の途上にある島根県の中で、限られた経営資源をより一層有効に活用するためには、組織パフォーマンスを高める方向を採らざるを得ない。そうした観点から、このヒューマンリソースを最大限活用するような「育成・評価」、「働く環境の整備」について取り上げるものである。
監査対象部局は知事部局及び教育委員会であるが、今回、小・中学校の教職員は含まれていない。監査対象期間は平成21年度であり、監査実施期間は今年度春までとなっている。
続いて監査結果について資料3の2頁をご覧いただきたい。総括的には特に問題となる事項はなかった。
まず、ヒューマンリソースの育成については、自治研修所や島根県教育センターの稼働率が低いため、それらをうまく使うべきであるということが指摘されている。
また、ヒューマンリソースの評価については、現在、知事部局及び教育委員会事務局の幹部職員に関しては、人事評価の結果を期末勤勉手当の支給率に反映させているが、県立学校の教育職員には同様の反映を行っていないということに関して議論になった。しかしながら、教育に関しては短期的な評価は馴染まないということを監査委員にご理解いただき、その上で昇進、臨時配置、表彰等も含めて一番良い方向で評価をどうすべきなのか検討を進めるようにしてほしいとの意見が出されたところである。
働く環境の整備については、在校時間や有給休暇の取得状況について差異があること等について言及され、現場に応じて管理の手法を十分検討してほしいとのことであった。また、定期健康診断については受診率の向上に努めること、あるいは男女共同参画、男性が子育てしやすい職場環境整備、介護休暇の取得や職員宿舎の有効活用についても意見が出された。
また、ICT環境については、教職員用ネットワークの最適化が挙げられており、現在、教育委員会で着手しているところである。なお、パーソナルコンピューターについては、その調達コストが知事部局より教育委員会の方が若干高い傾向にあり、1.4倍となっていることについても言及されている。教育委員会の方がアフターサービス等が手厚いため、金額に差が出ている。
今後の対応については、本年9月末日までに監査委員に通知することとなっている。
(北島委員長)
こういった監査は毎年行われており、教育委員会会議で報告されているか。
(板倉総務課長)
包括外部監査は毎年実施されている。今回は特に教育委員会に関係する部分が多かったため、教育委員会会議で報告させていただいた。今回の監査結果報告書を受けて、教育委員会として何らかの対応をしなければならない事項がいくつかあったので、それらに関して県教委の考え方がまとまった時点でご報告する必要があると考えている。そのためには、元となる監査結果報告書について事前にご説明する必要があるため、今回ご報告させていただいた。
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