報告第79号
(三上県立学校改革推進室長)
報告第79号平成23年度島根県公立高等学校入学志願状況についてご報告する。
資料2の1をご覧いただきたい。出願期間は1月28日金曜日から2月4日金曜日までであった。全日制の本校35校、分校2校、定時制3校、計40校の志願状況ということである。2の志願状況の表をご覧いただきたい。括弧内は昨年の数字である。全日制の入学定員は5,800人であり、うち第1志望が5,470人で定員に対する競争率は0.94倍である。定時制320人の入学定員に対して、第1志望は161名で競争率は0.5倍である。計のところは今年3月の県内の中学校卒業見込み者数であり、これまでで初めて7,000人を切って6,856人という数字になる。入学定員は全日制、定時制合わせて6,120人であり、定員に対する競争率は0.92倍ということで昨年から0.01ポイント増加している。
参考のところでは、全日制・定時制課程別の志願状況の7年間の推移を載せており、一番右が平成23年度である。
それから3の対入学定員競争率の高い学科、低い学科についてである。これは括弧の中に記載しているが、既に1月のところで推薦等で内定している者と今回の一般出願者数を足したものを入学定員で割ったポイントの高い学科、低い学科ということである。競争率の高いところは、出雲工業高校の電子機械科、松江工業の情報技術科、松江北高校の理数科などである。今回、例年と少し違うところは、校舎が新しくなった松江工業高校が高いポイントになっているところである。反対に低いところは、江津高校の英語科、江津工業高校の機械科、建築科、総合電気科の3科である。これは江津、浜田、益田では今の中学校3年生がかなり減るので、今回は浜田、益田から江津への希望が少なかったということが原因ではなかろうかと考えている。
2の2をご覧いただきたい。参考というところに、一般選抜の対募集定員競争率を記載している。これがこの3月に行われる入学者選抜の実質の競争率という見方ができるが、競争率の高いところと低いところを載せている。
なお、中山間地域、離島で県外から積極的に生徒を募集する8校については、一昨年の9月からホームページへ掲載するなどの取り組みを行っている。県外からの志望者は、昨年は例年とあまり変わらない状況であったが、今年は増加が認められる。例年は50から55人ぐらいであるが、今年は80人強という数字であり、30人ぐらい多い。学校毎に見てみると、特に島根中央高校、矢上高校、津和野高校、隠岐島前高校あたりが増えている。詳細については、資料のA3カラーの表をご覧いただきたい。
2の2に戻っていただきたい。4と5に記載しているのは、いわゆる入試の制限ということである。理数科や専門高校は全県1区であるので、いずれも普通科だけである。
4は地域設定校の松江北高校から益田高校までの7校の志願状況である。松江南高校だけが、10パーセントを超えている状況である。
5は通学区外5パーセントの該当者数である。これは松江市内の3校だけであるが、今回松江東高校が5パーセントを超えて5.8パーセントという状況になっている。
6は今後の日程である。学力検査は3月8日火曜日、翌日3月9日水曜日に面接等を行い、3月18日10時から各学校で合格発表を行う。なお、合格者の受検番号は、合格発表日の10時半から各学校のホームページに掲載する予定である。
昨年は新型インフルエンザ等で1週間後に追検査を設定したが、今年は一昨年までと同じく、例年の形で実施していこうと考えている。
(渋川委員)
江津工業などの競争率が低いが、生徒数を確保するには、寮が完備されているだけでなく、東部からでも西部の学校へ行きたくなるような特色があるとよいと思う。
(山本委員)
3月9日に面接等が行われることになっているが、面接以外に何か特徴があるのか。
(三上県立学校改革推進室長)
面接だけでなく、中学校で書いた作文を持ってきたり、作った作品を持ってきたりということがある。
(山本委員)
40校中21校で行うということだが、普通高校は除かれているということか。
(三上県立学校改革推進室長)
普通高校はほとんどなく、専門高校の方が多いと思う。
(土田委員)
江津に限って、対入学定員競争率が極端に低いことについて、何か原因をつかんでいるのか。
(三上県立学校改革推進室長)
浜田地域で中学校3年生が昨年から60人ぐらい減る。浜田と江津は割と近いので、受検生が双方の地域の学校をクロスして受検することもある。今年は浜田から江津を志望する生徒が少なくなったのではないかと思うが、正確な原因は分からない。
(土田委員)
石見地域の中学校卒業者が極端に減ってきている中で、私立高校もかなりの定員を募集し、勢いを増しているのではないかと思う。少子化が進んでいるが、県立と私立での生徒の奪い合いという懸念はないのか。
(三上県立学校改革推進室長)
公立と私立の募集定員のルールというものがあり、大体公立83対私立17という形となっている。私立も決められた定員の中で募集を行っているということである。今年、私立の方にたくさん流れたのかどうかということについては、今の段階ではまだ分からない。
(安藤委員)
津和野高校などの県境の高校には、県外からも入ってくると思うが、反対に島根から広島など他県へ行く生徒が増えているような状況はあるのか。
(三上県立学校改革推進室長)
例年は県内に入ってくる生徒が50から55人、出て行く生徒が130から150人ということで、出る方が80人ぐらい多い。大体2クラス分くらい出る方が多いというのが近年の傾向である。今年は80人ぐらい入っているような状況だが、出る方については、7月頃にならないと数字は分からない。
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